パットン大戦車軍団

パットン大戦車軍団のレビュー・評価・感想

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パットン大戦車軍団
8

ベトナム戦争下の厭戦気分を吹き飛ばすための督戦的戦争映画超大作『パットン大戦車軍団』

『パットン大戦車軍団』は1970年公開の米国戦争伝記映画で、第2次世界大戦中のジョージ・S・パットン将軍を題材にしています。主演はパットン役のジョージ・C・スコット、オマール・ブラッドレイ役にカール・マルデン。監督はフランクリン・J・シャフナー、脚本はフランシス・フォード・コッポラとエドムンド・H・ノース。原作はラディアス・ファラーゴとブラッドレイの回想録です。『パットン大戦車軍団』は最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞を含むアカデミー賞の7部門を受賞しました。スコット自身は個性あるパットン将軍を演じきったことで最優秀主演男優賞を受賞しましたが、これを拒絶しました。
オープニングシーンの独白場面ではジョージ・C・スコットの演じるパットン将軍が巨大な米国旗を背景にしていますが、これは映画のアイコンとして引用されることが多いです。映画の冒頭では、ジョージ・S・パットン将軍が(映画には姿を現していない)アメリカ軍将兵の聴衆に向かって演説をしています。勝利を重視する米国式の価値観に焦点を絞って、士気を高揚させるべきであることを説きます。次に現れるのは1943年のカッセリン峠での米軍の屈辱的な敗北の場面。パットンは北アフリカの米軍第2軍の指揮を任されます。彼の着任と同時に猛訓練が始まります。