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はたらくすすむ感想レビュー
定年退職後に妻に先立たれた主人公の長谷部進（はせべすすむ）が、一緒に住む娘の美織（みおり）に煙たがられたのを発端に、清掃員のアルバイトへ応募した。しかし、応募した先は何と風俗店だった！最初はお金のために性風俗で働く女性たちに動揺を隠しきれない進だったが、彼女らのたくましい生き方に感化され、進は自分がだんだんと変化していくのを感じ始める。
40年間真面目一徹のサラリーマンで、家族を顧みず仕事に邁進していた進。しかし、定年退職後に残ったのは微妙にギクシャクした家族関係だった。それでも66歳にして異業種（それも性産業）に飛び込みなお学び続ける姿勢、自分が変わることを恐れない態度が、進の家族との関わりをも変えていく。最初は戸惑った風俗の仕事も真面目な性格の進は、実直な仕事ぶりと丹念な心遣いで仕事場ではなくてはならない存在になった。年を取っても学び続けることは、案外真似できるものではない。それは進の長所ともいえる点だ。キャストや、スタッフ、お客様などの登場人物の人生と向き合う中で、章を追うごとに変革していく進を読者の皆さんもぜひ一緒に楽しんでいただければと思う。笑いあり涙ありの高年おじさんの奮闘記とくとご覧あれ！