SKY-HI / 日高光啓

SKY-HI / 日高光啓のレビュー・評価・感想

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SKY-HI / 日高光啓
10

要注目ミュージシャン

男女混合スーパーパフォーマンスグループAAA(トリプル・エー)のメンバーで、ラップ担当としてラップの作詞と得意な高速ラップを武器にパフォーマンを行ってきた日高光啓ことSKY-HI(ソロ名義)。彼こそ知っておくべきミュージシャンの一人だ。彼の楽曲はメッセージ性の強い曲が多く、自分や他人を鼓舞する曲や亡くなった友人への曲、ときには思想的、政治的な曲など様々。しかも、それらをラップ曲だけではなくアップテンポな曲、バラード曲など様々な曲調で表現する。また、全国模試で国語全国1位を取った経歴もあり、言葉の表現力が凄く、心に突き刺さるメッセージ(歌詞)で想いを伝えてくれる。そんな彼は、BMSGという事務所を設立し自腹で1億円を投資し、アーティストグループのオーディションを行ったり、アーティストの育成を行うなど、日本にまだまだ沢山いる素晴らしい才能を潰さないよう、グループ活動・ソロアーティスト活動と並行しながらBMSGの社長としても活躍している。BTSやTWICEなどのKpopが世界的に人気の世の中。日本の音楽業界・Jpopが衰退しないためにも、彼の力が必要になるのは間違いないだろう。SKY-HIに要注目。

SKY-HI / 日高光啓
7

ランダム再生厳禁。”彼”そのものを受け取ってほしい。

ダンスボーカルグループ「AAA」のラップ担当としても活躍されている日高光啓さんのソロ名義です。
SKY-HIの楽曲はすべて彼自身の作詞で、作曲や編曲もほぼすべて彼が手がけています。ミュージックビデオを自己プロデュースすることも少なくなく、非常に精力的に行っているライブツアーの演出も彼の手によるものです。さらにはピアノやドラムやギターの演奏も得意です。そしてキリリとした眉の濃いめなイケメン。そんなことってある?という感じですが、あるんですね。
音楽ジャンルとしてはヒップホップです。筆者はSKY-HIを聴くまでヒップホップはさっぱりだったのですが、彼の音楽には絶妙にポップスの色が混ざっていて聴きやすいと思います。SKY-HIの音楽はエンタメとアートのあいだに揺れています。「聞いて楽しい」「かっこいい」「オシャレ」な曲でありながら、彼の哲学とでもいうべき「現代人はいかに生きればよいのか」というテーマが同じかそれ以上の重さで含まれています。現代日本に隠れたあらゆる闇を鮮やかに切り裂くリリックにはいつもドキリとさせられます。
彼自身がリリース時に「自分そのもの」と語ったアルバム「JAPRISON」は「JAPAN+PRISON」の造語をタイトルとしているのですが、この現代日本社会をあれこれ悩み苦しみながらも生き抜く彼の姿がそのまま音楽になっていて、聞き流すことはできない、ランダム再生もできない、耳から離れない1枚です。