ハリガネサービス

ハリガネサービスのレビュー・評価・感想

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ハリガネサービス
8

何か一つを極めるということ、その難しさ…

・ハリガネサービスってどんな漫画?
主人公の下平鉋(しもだいら かんな)は中学時代に足のケガによりバレーで重要とされる「ジャンプ」をすることができなくなりました。それでも大好きなバレーを続けるべく、サーブの練習をひたすらに重ねることで「誰にもとることのできないサーブ」を身につけます。そんなサーブを見た豊瀬高校のバレー部監督・山縣三郎に声をかけられ、下平の高校バレー生活がスタートします。そこから仲間とともに成長し、高みへとのぼってゆく青春スポーツ漫画です。

・ピンチサーバーという職人から一人のバレー選手へ
ピンチサーバーとは、バレーの試合のなかで「サーブだけ」打つために交代してコートに立つ人のことを指します。下平はあまりにも凄まじいサーブでピンチサーバーとして中学時代強烈な印象を残しました。他のスポーツでは野球における「代打」のようなものですが、下平の放つサーブは「サーブだけのエース」と称されるほどでした。そんな下平が豊瀬高校に入り、個性的な仲間たちと出会うことによってチーム一丸となり、ずっとコートに立ち続ける選手へと成長していきます。チームの面々や登場してくるライバル校の選手も下平のサーブに匹敵するような長所の持ち主が多く、いろいろなプレイスタイルが読み進めるごとに登場するので退屈することなく読み進めてしまいました。

・最強のライバルであり親友だった選手の登場
豊瀬高校でバレーボール選手となった下平ですが、勝ち進んでいく先でかつての親友と再会します。羽座川 扇(はざかわ おうぎ)とは一緒にバレーボールをした仲でしたが、とある事情により別々の進路に進むことになった過去を持つ下平。話が進むにつれ、羽座川の「音のしないレシーブ」はかつてのプレイスタイルとはまったく異なるものだということがわかります。二人の過去が明らかになるあたりのお話は、胸が熱くなり引き込まれる部分でした。

下平以外の選手もとても個性的で、笑いあり青春あり、ちょっぴりラブコメあり、そんなハリガネサービス、おすすめできる作品ですのでぜひ読んでみてください。

ハリガネサービス
10

ハイキュー好きなら絶対ハマる青春バレー漫画

ご存じの方も多いかと思いますが、ハリガネサービスはチャンピオンで連載されていた青春バレー漫画になります。バレー漫画といえば、いまはジャンプのハイキューが有名かと思いますが、その後輩としても良いくらい同じレベルの青春漫画になってます。
主人公は中学時代レギュラーになれなかった男子が平凡な高校に進学、そして高校バレー部に所属します。そして、周りの同期は中学選抜にも選ばれたスパイカー、リベロ、セッターと花形揃い。けど実は主人公はサービスに関して一級品の実力を持っていた!という展開から始まるバレー漫画になります。
バレー部のメンバーも粒ぞろいで、対戦する相手も粒ぞろいとハイキューと似たような展開で話が進んでいきます。
いまやハイキューでバレー漫画が流行り、バレー部に入る子たちも増えたと聞きます。けれどそれに追い風をもたらしてくれるであろう漫画がこのハリガネサービスになるのではと思ってます。いまはハリガネサービスとしての連載は終わりましたが、全国大会編としてハリガネサービスACEに生まれ変わり、連載が続いています。
これ以上はネタバレになってしまうので、お話はしませんが、必ずこれから流行る漫画になると確信しています。
ぜひ!読んでみてください。

ハリガネサービス
8

面白すぎた漫画

この『ハリガネサービス』という漫画は、バレー漫画です。主人公の名前は、『下平鉋』。中学時代、あまりいい結果を残すことが出来ませんでしたが、その最後の試合で彼が見せたものは約10連続ものサービスエースでした。通常、サービスエースはサーブが上手な選手でも2、3回ほどしか取ることができないものなのですが、彼はなぜ、こんなにも多くのサービスエースを取ることができたと思いますか?正解は、「強烈なサーブを打つことができたから」…ではなく、「サーブを狙ったところに完璧に打つことができるから」です。その異常なまでのサーブの精度。人と人の隙間を狙うなど朝飯前、ネットインさえも、狙ってできるのです。そして、彼はめったにスカウトをしない、と噂の監督からスカウトされます。その高校時代の話が、この漫画では描かれています。