ベル・アンド・セバスチャン

ベル・アンド・セバスチャンのレビュー・評価・感想

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ベル・アンド・セバスチャン
5

未就学児にとっては難しい作品

子どもと一緒に観られるものを…と思い、動物がテーマになっているこの作品を観ました。フランスの雪山で産気づいた女性が出産し、そのまま亡くなってしまったことから、血の繋がっていないおじいさんに育てられている、セバスチャン。学校には行かず、おじいさんの狩猟の手伝いをしたり、山で自然と戯れて、来るはずのない母親の迎えを待っています。そんな中、山に捨てられて野獣とかした大型犬と出会い、手懐け、ベルと名付けました。ベルは、狩人にしてみれば野獣ゆえに銃で撃たれ、痛手を負いますが、セバスチャンの看病のおかげで元気になり、二人は絆を深めていきます。当時は戦時中。ある日、ドイツの占領下であるフランスから、雪山を越えてスイスに亡命しようとしている人々が山小屋を訪れます。セバスチャンの姉同然の女性、アンジェリーナとともに、協力者として道案内をすることになりました。吹雪の中、命の危険を冒しながら雪山を歩き続けます。ドイツ軍の追手から逃げたり、雪崩が起きたりととてもスリリングな展開で、ドイツ軍の追手が情報提供者であることがわかったり、軍人の言葉から監視されている地点を理解したり、吹雪の中、ベルも懸命に歩いて人命を救ったりと、多くのことを学べる作品でした。ただ、子どもには理解できるものではなかったようです。