ルックバック

ルックバック

『ルックバック』とは、『ファイアパンチ』、『チェンソーマン』で知られる藤本タツキによる、2021年7月19日に公開された読切漫画。2024年に押山清高監督で劇場アニメ化した。
小学生の藤野歩は、自作の4コマ漫画を学級新聞に載せてもらうのが趣味だった。しかしある時、引きこもりの京本という同級生の圧倒的画力に激しい衝撃と劣等感を抱く。画力で勝てないと挫折する藤野だったが、その京本が自身の漫画の大ファンだと知って有頂天になる。2人はコンビで漫画家を目指すも、その道は次第に擦れ違い、断絶していく。

ルックバックのレビュー・評価・感想

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ルックバック
8

こんな漫画があるんだ

本書は宝島社【このマンガがすごい!2022年オトコ編第1位】を受賞したためご存知の方もいるかもしれません。
藤本タツキ先生は「ファイアパンチ」「チェンソーマン」の作者であり、少年ジャンプの読者であるならば藤本先生の作風をイメージできる方もいるかもしれません。私もその一人であり、なんとなく軽い気持ちで本書を読み進めました。
物語が進むにつれて一気に話の中に引き込まれ、口に出た感想は、やっぱりこの人は天才だ。作者はどういうことを伝えたくてこの漫画を描いたのだろう、どうしてこんなストーリーが頭に浮かんだんだろう。読後、そのようなことを考えましたが答えは出ず、ぼんやりとした気持ちが残りました。読み返すのも少し力を入れないとできない、そんな漫画であったと言っていいかもしれません。
少なくとも、私は今まで生きてきてこのような作品に出会ったことがない、出会えてよかったと心の底から思ったことを覚えています。名作だ!いうものではなく、何かよくわからないけれど考えさせられる漫画といってもいいのではないでしょうか。漫画ってこんなに深いんだな、と藤本先生に教えられた気がします。藤本先生、ありがとう。