くるり / Quruli

くるり / Quruli

くるりは、ボーカル・ギターの岸田繁(きしだ しげる)と、ベース・コーラスの佐藤征史(さとう まさし)の2人からなる日本人バンド。立命館大学のロックコミューン同級生で結成されたことが始まりである。京都のライブイベント「京都音楽家博覧会」を主催していることで有名。
代表曲として『東京』『ばらの花』などがある。2003年には映画『ジョゼと虎と魚たち』で映画サウンドトラックの制作を担当。2016年にリリースした『琥珀色の街、上海蟹の朝』は当時の学生のなかで大ヒットした曲である。アーティストとコラボした楽曲の中では、松任谷由実とのコラボ曲『シャツを洗えば』がカラオケなどで人気。
2020年には、「大阪万博」を発表。2023年にはオリジナルメンバーのドラム森信行(もり のぶゆき)が、『くるりのえいが』のストーリーの軸となる、アルバム『感覚は道標』の制作に関わっていることがきっかけで、およそ20年ぶりに再集結したことが話題となった。

siva61のレビュー・評価・感想

レビューを書く
くるり / Quruli
10

様々なジャンルの音楽を縦横無尽に行き来する、くるりのロック

日本のバンドの中でも、これだけ好きな音楽を自由にやっていながら、しっかりとした数のファンを持つバンドも珍しいのではないでしょうか。
ロックをベースに、クラシック、フォークロア、ヒップホップと、いろいろな要素を取り入れたその音楽は、聞くものを飽きさせません。
ボーカル・岸田繫の紡ぎ出す独特の歌詞の世界とメッセージ性も魅力の一つです。
何度も彼らの曲に背中を押され、一緒に泣き、歌ったか知れません。ポップでありながら、どこか前衛的な部分も持つ音楽は、間違いなく日本のポップミュージックを進化させてきました。また、ライブへ行くとがっかりする日本のミュージシャンが多い中、くるりは演奏がうまいのもうれしいです。ミュージシャンとしてのグルーブ感もあり、一緒に歌える場面もあり、本当にいいライブをしてくれます。また、MCも面白いので、毎回笑いながらライブを観ています。
流行や万人受けすることに左右され、自分たちのカラーを全面に出さないで消えていくミュージシャンも多い中、くるりは自分たちのカラーを出しながら、いつも時代と向き合い、ファンの私たちに新しいメッセージと音楽を届けてくれるバンドです。
映画音楽にも使われることがあり、特に岸田繫がサントラを担当した映画『ジョゼと虎と魚たち』は見事に映像と音楽がリンクした佳作でした。