終末のワルキューレ / Record of Ragnarok

終末のワルキューレ / Record of Ragnarok

『終末のワルキューレ』とは、梅村真也原作、フクイタクミ構成、アジチカ作画の2018年1月より連載されている漫画である。創造主たちによる人類滅亡会議で神々は世界を破壊し続ける人類を見限った。人類滅亡かと思われたが、人類側に立つワルキューレ達(戦乙女)によって神VS人類最終闘争(ラグナロク)を提案される。神と闘い勝利するという無謀な賭けに挑むのは誰もが知る人類最強の偉人達13人。果たして人類は勝利を掴み存続することができるのだろうか?神VS人類という壮大なスケールで描かれるバトルストーリーである。

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終末のワルキューレ / Record of Ragnarok
9

神vs人類 激アツバトル漫画!!

人類の存亡をかけて選出された13人の歴史上の偉人と、13人の神がタイマンでバトルするという内容の作品。
歴史の人物や神を題材に扱った作品や、人が神と戦う作品は探せば数多くあると思うが、終末のワルキューレの魅力はなんといっても人類代表戦士達の人選の絶妙さ。
歴史上の人物が戦う作品というと必ずと言っていいほど、織田信長だったり、新撰組など武士や戦いの中を生き抜いてきた人物がメインキャラクターとして描かれるが、この終末のワルキューレは、ノストラダムスやニコラ・テスラなど普段メインキャラクターとして扱われることのないキャラクターや、どうやって戦うの?と疑問を持つような人選で、その奇抜さや大胆さに一気に興味を惹かれる。
作中の対戦カードも、佐々木小次郎vsポセイドン、切り裂きジャックvsヘラクレスなど異色の数々。
神と人類はそれぞれ誰が代表として選出されるのか、名前は序盤に列挙されているものの、その姿や戦闘スタイルは登場するまで分からず、毎回ノーヒントで新しい対戦カードが発表されるので、次は誰と誰が戦ってどんな戦いになるのか予想を立てながら読み進めていくのがとにかく楽しい。
特に人類は神と同等に渡り合うために神器錬成といった方法で、協力者のワルキューレたちを自らの武器に変換して戦うのだが、その偉人達はいったいどんな武器を手にするのかという部分も大戦が始まるまで未知数なため、先のわからない展開にワクワクさせられる。
神話や歴史の基本的な部分は抑えつつも、独自の神話や歴史の解釈も展開されるこの作品は物語に大きなエッセンスを加えてくれるのでバトルをよりアツい展開に盛り上げてくれ、一戦一戦が本当に読んでいて興奮できる。
個人的にオススメしたいのは第3回戦の佐々木小次郎vsポセイドン。人類は序盤の2戦を敗北してしまい、三連敗目がかかった3回戦目。最強と謳われる海神ポセイドンが神サイドから選出される中、我こそがと名乗りを上げたのが人類最強の敗者、佐々木小次郎。
最強vs敗者の対戦カードに、予測できない戦い、敗者であるが故に死後も磨き続けられてきた佐々木小次郎の戦いのスタイルに目が離せない一戦。
アニメ化も決定しており、ぜひ多くの方に読んでほしい一作であり、このアツさをその目で読み込んで欲しい。