flat / フラット

totsuki-natsuki3のレビュー・評価・感想

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8

5歳児と男子高校生のゆるい日常に癒されます。

青桐ナツ先生が描いた「flat」は、のんびり屋でマイペースな男子高校生「平介」と、従兄弟でわがままを言わない我慢強い5歳児「秋くん」の2人の交流を描いたほのぼのした作品です。
秋くんの両親は共働きで遅くまで仕事をしているので、平介の家で秋くんを母親の仕事が終わる時間まで預かることになりました。子供の扱いに慣れていない1人っ子の平介はどう接すればいいか悩みますが、一緒に過ごしていく中で平介自身が成長する様な成長しない様なふわふわしているけど、読み終わったときに心がポカポカするのでほのぼの系漫画が好きな方にオススメです。

大人しくて気持ちが優しいゆえに自分の意見を言えない秋くんはセリフが少ないですが、表情が豊かなので何を感じているのか分かりやすいのでとても可愛いです。また、主人公である平介は子供好きではなく聖人君子並みの良い人ではありませんが、なぜか秋くんは平介が大好きになります。平介は初めのうちは秋くんが向けてくる純粋な好意に戸惑い受け止めるのが難しいと悩みますが、秋くんとの距離の取り方や接し方を試行錯誤しながら関係をゆるく深めていきます。子供と高校生だったり子供と大人の交流を描いた他の作品とは違い、大きな変化は起きませんし全体的に世界観はゆるいです。ヘビーな過去を持っているといった重いストーリーではないので、サラッと軽く読める物を探している方にもいいと思います。

平介や秋くん以外にも、個性溢れる平介の友人や先輩、割とドライな平介の母親やサバサバした秋くんの母親など色々なキャラクターが登場します。登場するキャラクターも少し変わっていて平介とのやり取りが面白いのでクスッと笑えます。完結している作品なので続きを気にしないで読めますし、ほのぼの系が好きな方・ゆるい感じが好きな方・サラッと軽く読める物を探している方にオススメします。