十二人の死にたい子どもたち

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十二人の死にたい子どもたち
8

意外と心温まる作品!

タイトルからはかなり暗い雰囲気の映画を想像されると思います。私もそう思って映画を観はじめましたし、実際に前半部分はとても暗い印象を受けました。でも、最終的にはとてもほっこりした感じで映画が終わり、気持ちが温まる良い作品でした。映画は、「死にたい」と考えている12人の少年少女たちが、廃墟と化した病院に集まるところから始まります。それぞれに「死にたい」と考える理由があり、映画が進むにつれてだんだんとそれが明らかになっていきました。「こんな理由で死にたいと思う…?」と、思わざるを得ないような矛盾している点も少しありましたが、そんなにあれこれ気にしないで観る分にはとても楽しめる作品でした。映画の中のほとんどのシーンが何もない暗い部屋で撮影されていて、シリアスなムードで会話が繰り広げられるだけという感じでした。その雰囲気が、映画というより舞台や演劇を観ているようでとても新鮮でおもしろく感じました。人の生と死を語るにはちょっと薄っぺらいかなと感じる点もややあり、実際にそのように口コミをされている方も多いようですが、個人的には総合的にとても良い作品だと思いました。生きること、死ぬことについて改めて考えさせられ、命を大切にしないといけないなと実感しました。