プーと大人になった僕

プーと大人になった僕

『プーと大人になった僕』とは、ウォルト・ディズニー制作のファンタジー映画である。2018年で公開された。原題は『Christopher Robin』であり、主人公はプーさんではなく、クリストファー・ロビンである。監督はマーク・フォレスター、主演はユアン・マクレガー。A.A.ミルンによる児童小説『クマのプーさん』とウォルト・ディズニーによるアニメーション『くまのプーさん』を原作としている。
大人になったクリストファー・ロビンがプーさんとの再会を果たし、仕事や忙しさに翻弄されていた自分自身と向き合い、大切な家族や幸せの本当の意味を再発見していく過程が描かれている。その中で、プーさんの発言は人生哲学を思わせる深い言葉が多くある。
アメリカでの興行収入は1億9700万円、日本では24.3億円である。実写映像にCGを組み合わせ、プーさんたちが現実世界にいるような映像を作り上げている。
原作の子供向けの空想の世界を描いた様子とは打って変わり、現実社会を暮らす大人に向けたメッセージ性の強い映画となっている。

itami12のレビュー・評価・感想

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プーと大人になった僕
10

プーさんの名言たち

わたしのよく知るくまのプーさんは、なんだかぼーっとした、ハチミツが大好きなくまさんだったのだが、ここに出てくるプーさんはなんだか落ち着いたずっと年上の友人みたいだった。クリストファー・ロビンは結婚も戦争も不況も経験し、すごく“大人”になっていた。悲しい現実の犠牲になった大人で、今の時代にたくさん見かけるタイプの大人だ。あの頼もしくて想像力豊かで優しいクリストファー・ロビンの面影はどこかに消えかけていて、そこがなんだかリアルだ。この物語はそんなクリストファー・ロビンが再び輝くまでの物語だ。やっぱりそうこなくっちゃ、という一緒にワクワク感できた。プーさんは物語の中でポツリポツリと一言一言語っていくのだけれど、その一言一言がものすごくじーんとくる。それもプーさんだから言える言葉たちで、プーさんから発せられるから意味のある言葉になる。全く違う世界観で描かれているものなのに、自分の人生について深く考えてしまう。プーさんの口から次にどんな言葉が出てきて、わたしを助けてくれるんだろう、なんていう気持ちにさえなる。最後にプーさんが“明日”という日について呟いた一言に涙が出た。