うしおととら / うしとら / Ushio and Tora

yamakawaya12さんのレビュー・評価・感想

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うしおととら / うしとら / Ushio and Tora
10

うしおのまっすぐさに、心を打たれる

曲がったとこが大嫌いで、自分に素直でまっすぐ、正義感の塊のような中学2年生、「蒼月潮(あおつき うしお)が、「とら」という妖怪と出会い、妖怪たちを退治していく物語。
自宅のお寺「芙玄院」の地下室に、偶然入り込んだ潮は、妖怪胎児の槍「獣の槍」で壁に貼り付けにされている妖怪と出会う。
「人間か…」と話しかける妖怪。戸惑う潮。
地下室の扉が開いたことにより、地上では婢妖(ひよう)と呼ばれる妖怪が、潮の友人を襲う。
友人を助けたい一心で、潮は妖怪の肩に刺さった獣の槍を引き抜く。
妖怪は、潮を喰らおうとするが、獣の槍の力を手にした潮に太刀打ちできず、力を合わせて婢妖を退治することに。
潮は妖怪の見た目から「とら」と名付ける。
数百年ぶりに解き放たれたとらの妖気に、妖怪たちが集まってくる。
人間たちを守るために妖怪と戦う潮と、潮を喰らうために付きまとうとら、奇妙な関係の二人が妖怪を倒していく話。
しかし、ただの妖怪退治ではない。
妖怪たちに対して、いつもまっすぐな潮が退治だけではなく彼らの心も動かしていく。
人間を喰らいたいばかりだったとらも、知らず知らずのうちに、潮の影響を受けていく。
これは、妖怪退治の漫画ではなく、人間と妖怪たちの出会いと別れと絆が描かれた漫画。
涙なしには、全巻読破できない。