デキる猫は今日も憂鬱

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デキる猫は今日も憂鬱
8

完璧シュフ猫とだらけ飼い主のあったか生活

諭吉は大きな黒猫です。
その大きさたるや飼い主であるOL幸来(サク)を越えるほどで、二足歩行どころか炊事洗濯掃除に始まりサクのお世話まで完璧にこなす、デキる猫です。

諭吉は掃除が綺麗にできたり、自分の作ったお弁当がサクに残さず食べられていたりすると「くっくっくっく」とニヤリ。家事とサクのことが大好きであることが伺えます。
サクが諭吉の作ったおかずをビールのつまみに食べたいと言った際には、明日のお弁当用なのでNG、と伝えたものの、すごく美味しそうだけど明日までガマンだよねぇ…と落ち込む彼女へ即席で別のおつまみを作るなど、不服そうな顔を見せながらも、やはり自分の料理を喜ばれることやサクに喜ばれることが嬉しい様子です。

甘やかすだけではなくご飯を食べてすぐに寝てしまいそうなサクを、浴室へ引きずっては服を剥ぎやや熱めのシャワーを浴びせるなど、身だしなみや生活習慣などをしっかりしないことは容認しない模様で、その姿はまるで保護者です。

諭吉は食材の買い出しなどで普通に外出していて、その姿は周りから「着ぐるみで出歩く変わった人」として見られているようで、スーパーの店員などから来店を待ちわびられていることもあるのが面白いです。

サクは普段から諭吉に頼りっぱなしですが、お互いのことは好き合っているようで社員旅行で数日間離れた時には互いに寂しがっている節があったり、電話をした際には二人とも嬉しそうな顔を見せます。ちなみに、諭吉は人の言葉を話せるわけではなく、この時は喉を鳴らしていました。

ちょっと変わったデキる猫の諭吉と、仕事はバッチリ私生活では諭吉に甘えっぱなしのサクの二人の日常は、読んでいてとても癒されます。