僕のワンダフル・ライフ

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僕のワンダフル・ライフ
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どうしても大好きな飼い主に逢いたい犬が繰り広げるラブリーな映画のレビュー

「HACHI 約束の犬」など犬を題材にした作品で知られるラッセ・ハルストレム監督がW・ブルーズ・キャメロンのベストセラー小説をもとに映画化した作品です。
主人公であるゴールデン・レトリバーの子犬ベイリーは命を全うしても(犬だから寿命が人間より短い!)、大好きな飼い主の少年に逢いたくて、何度も生まれ変わりを繰り返し、飼い主を探すという設定です。ありえない設定ではありますが、癒され、ほのぼの出来る作品です。彼は当初、別の家庭で飼われていましたが、猛暑の中、長時間車内に置き去りにされて脱水症状を起こしかけていたところを母親と通りかかった少年イーサンに救われます。自分の命を助けてくれたイーサンと固い絆で結ばれ、毎日のように一緒に過ごすようになりますが、やがてイーサンは大学進学で実家を離れ、ベイリーは生涯を全うする日を迎えます。ところが、大好きなイーサンにまた逢いたいと強く思う余り、何度も生まれ変わって別の犬として人生を歩み続けます。3度目の正直でようやくイーサンに逢えるのですが、この時にある使命に気づいて懸命に役目を果たそうとします。何というか、犬の直向きさにやられます。何の為にボクは生きているのだろうと、そのシンプル過ぎる、基本過ぎる問いかけが自分に対してもジワジワ来ます。犬はそんなことを考えたりしないと思いますが、特に犬好きな方であれば、そこは全く違和感なく感情移入できるのではないでしょうか。「僕のワンダフル・ライフ」は犬が主役ではありますが、飼い主のイーサンと彼の初恋の相手ハンナの関係やお互いが若かった頃の気持ちの行き違い、自分へのいら立ちといった描写が丁寧に描かれていて、決してほのぼのと癒されるだけの映画ではないと言えます。最後はベイリーがイーサンとハンナの仲を橋渡しするような形になっていくのですが、結末は映画を観てのお楽しみにしたいと思います。