夫のちんぽが入らない

時雨さんのレビュー・評価・感想

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夫のちんぽが入らない
10

女性同士ならではの世界観

『夫のちんぽが入らない』誰もがこのセンセーショナルなタイトルに目を見開いたり、声を出したり、フリーズしたり、笑ったり、軽蔑したり。困惑したり…様々な感情を抱きながらも思わず本作を手に取ったことだろう。
原作はこだまという女性の実体験の小説。同じく女性の漫画家・ゴトウユキコがコミカライズしている。本作は女性同士だからこそ描けるしなやかな世界観になっている。
「夫のちんぽが入らない私と夫はセックスすることができなかった」という前置きから物語は1998年の春から始まる。主人公・さち子は大学に進学するために親元を離れて下宿先で1人暮らしを始めることになるが、変わり者の先輩・慎に気に入られて付き合うことに。カップルだから当たり前にセックス…と思いきや慎のちんぽは「でん、ででん」と音を立ててさち子にぶつかるだけで入らなかった。さち子達は幾度も手を変え挑戦するが…。
読後は原作者のこだまさんに「よく話してくれましたね」と太鼓判を押したい気持ちになりました。『夫のちんぽが入らない』というユーモラスであり、シリアスなタイトルの通りの作品でした。私もこだまさんと同じく田舎の出身の女で、高校時代のさち子の「こんな顔見知りだらけの狭い人間関係の中で性事情を事細かく噂されながら過ごすのは…私ならとても生きてゆけない」という田舎感溢れるセリフに共感しました。