極主夫道 / The Way of the Househusband

極主夫道 / The Way of the Househusband

『極主夫道』(ごくしゅふどう)とは、おおのこうすけによる日本の漫画。実写ドラマ化とアニメ化もされている。「不死身の龍」と呼ばれた元・最凶ヤクザの、主夫業の日常を描いたハートウォーミングコメディ。強面のヤクザが全力で主夫業に邁進するギャップ、および高い画力とシュールな展開が特徴。大筋は主人公の龍がその強面から繰り出す熟練の家事スキルギャップが軸になるが、登場人物たち半数近くがその筋の関係者で彼らも彼らでどこかしらズレており、そのズレの連鎖から笑いの渦を生んでくるパターンも多い。

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極主夫道 / The Way of the Househusband
10

コワモテ男子、絶賛主夫中!? 笑ってほっこり任侠コメディー!

元最凶とうたわれたヤクザ、不死身の龍(たつ)。彼は極道から足を洗ったのち、専業主夫になっていた―!この漫画は、キャリアウーマンとして働く妻・美久(みく)の代わりに、龍が家事をこなす中で元同僚たちと出会い、色々な経験をしながら主夫として活躍するコメディーである。
最初この漫画を買ったときは、完全に龍の外見に惹かれ、コワモテイケメンのバトルシーンがあるのだろうと楽しみにしつつ読み進めていたが、実際は拍子抜けするほど穏やかなコメディーであった。まずそのギャップに読者は完全にとりつかれてしまうだろう。龍に因縁のある奴らが彼を倒しに彼の元へとやってくる。しかし気づくといつの間にか、龍の家事に参加していたり、料理対決をしてしまったりしている。そして他人思いの彼に影響され、自分でもやらなかった家事をやってみようと、いそいそと帰宅していくのである。そんな彼は、近所のご婦人方との付き合いもとてもいい。みんなで一緒にヨガに行ったりもする。外見で最初は怖いと思っていた人たちも、龍の中身を知っていくと、いつの間にか龍と仲良くなっているのである。
この漫画の魅力は、そういった彼の人柄の他に、もう一つある。龍がとても奥さん想いであることだ。彼女の好きなアニメのフィギュアを買ってあげたり、町内のくじ引きで旅行を狙っていたはずが、ハズレが出てぬいぐるみしか貰えなかったとき、美久がぬいぐるみをかわいいと言って笑うその笑顔を見て、「嫁の笑顔が一等賞」と叫ぶシーン。読者はきっとキュンとするはずである。ほっこり笑えてなんだか幸せな気持ちにさせてくれる任侠コメディー、一度読んでみてはいかがだろうか。