君が僕らを悪魔と呼んだ頃

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君が僕らを悪魔と呼んだ頃
8

貴方は自分の中の過去の過ちを信じることができるか

記憶喪失の主人公斎藤悠介は、順風満帆な高校生活を送っていた。彼女もできて、甘い青春時代を謳歌する斎藤悠介。そんな幸せは過去の友人会澤の登場から、一瞬にして脆く崩れ去る。
会澤の手には普通では考えられないくらい大きい穴が空いている。それは小学校の頃、面白いからという理由だけで悠介に空けられたのだと友人は言う。しかも毎日、毎日少しづつ穴を大きくされていったようだ。
そんな人間いるはずがない。もしいたとしたらそれは悪魔だ。
記憶喪失の悠介には、はっきりと自分じゃないということはできなかった。
突然現れた、会澤の目的は果たして何なのか。すると彼は口を開いた。
「悠介の失った記憶を取り戻す。僕はその手助けをしに来たんだ」
手の穴から除く彼の目は、昔の悪魔であった時の自分を取り戻してほしい羨望の眼差しにも見える。
拷問、リンチ、レイプ。考えうる悪魔的所業はすべてしてきたという悠介。被害者たちはけして忘れない。
悠介は過去のレイプ被害者、一ノ瀬あかりのことを思い出す。そして自分がしてしまった最大の過ちを悠介が思い出したとき物語は再度動き出します。
現代の悪魔と評すべき描写が、普段の生活とかけ離れていて背筋がぞくぞくしてきます。過激な内容の暴力や表現から主人公の葛藤を見るのが好きな人には非常にオススメです。