アカギ〜闇に降り立った天才〜 / Akagi

アカギ〜闇に降り立った天才〜 / Akagi

福本伸行による麻雀漫画。「別冊近代麻雀」(1991年7月号)にて連載開始。その後「近代麻雀」に移行した。「天 天和通りの快男児」に登場する「伝説の雀士」赤木しげるを主人公とするスピンオフ作品。若き日のアカギが不良グループ同士の抗争事件の後、身を隠すためまぎれ込んだ雀荘で麻雀と出会い、幾多の名だたる代打ち雀士たちとの勝負を経て、究極の敵、鷲巣巌との決戦に至るまでが描かれる。

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アカギ〜闇に降り立った天才〜 / Akagi
10

狂気を感じる非日常的なギャンブル漫画

狂気の麻雀をその場にいるような臨場感で楽しめるのが『アカギ~闇に降り立った天才~』です。
13歳のアカギがある雀荘に入ったことから物語は始まります。麻雀を知らない状態でも、くそ度胸と天性の感性でヤクザを圧倒。負けたら腕1本を賭けた麻雀にも全く動揺せずに、勝負を受けるアカギ。それぞれの考えや葛藤、などヒリヒリした麻雀勝負を楽しめます。
じっくりと一局の描写があるので、臨場感と麻雀をしているリアルな感情を感じることも1番の魅力だと思います。
自分の考えを信じ、何があっても死ぬことになっても自分を通す気持ちは、読んでいて爽快でよい意味で考えさせられます。
漫画の中で印象的だったのが、アカギと鷲巣の対決。相手に得点を許したらその分だけアカギは血液を、鷲巣は金を取られるという狂気の麻雀です。アカギは持ち点を20000点として4つの牌のうち3つが透けている鷲巣麻雀に挑みますが、1回でも鷲巣より順位で下回れば即死、鷲巣が自摸で上がればその場でその分の血液を抜かれるという絶望的な条件で挑むことに。
天性の感性を持つアカギと豪運の持ち主の鷲巣の麻雀対決。鷲巣の狂った高揚、アカギの作戦や表情など、2人の細かい感情が入り混じる狂気が描かれており、物語に引き込まれてしまいます。