タイタニック / Titanic

『タイタニック』とは、ジェームズ・キャメロン(ヒット作品『ターミネーター』『アバター』)が監督を務め、1997年にアメリカで公開された映画。1912年のタイタニック号沈没事故がもとになった恋愛ストーリー。
「絶対に沈まない船」と言われていたタイタニック号には、約2000名の乗客が乗っていた。しかし、氷山に衝突し、タイタニック号は海の底へ沈み、約1500名の人々が命を落とした。このタイタニック号の船上で、政略結婚に悩むローズとポーカーでたまたま乗船したジャックの切ない恋愛ストーリーが描かれている。
製作費は当時の映画界で最も高額な2億ドル。事故の再現には、CGやスケールモデル、タイタニック号の復元模型などが使用された。また、調査船のシーンでは、実際に沈没したタイタニック号の映像を撮影した。
全世界での初動興行収入は18億4千万ドルを超え、初めて10億ドルの大台に乗った。
その後、3D版『タイタニック』が公開され、世界累計興行収入が21億9千5百ドルに達し、全世界で20億ドルを超えた映画となった。アカデミー賞では14部門にノミネートされ、多くの称賛を受けた。
主人公のジャックを演じたレオナルド・ディカプリオは本映画をきっかけに日本でブレイクし、通称「レオ様」と呼ばれている。

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タイタニック / Titanic
10

生きづらさや孤独感を感じながら生きる2人の出会いと別れ

身分の異なる2人がたまたま同じ船に乗り合わせ、同じ時間を過ごしていく中で、次第に心惹かれていく。上流階級であるローズはその身分から、日々生きづらさを感じていた。好きでもない人との結婚、楽しくもない食事会、親の過度な期待にうんざりしていたが、船の中で下流階級のジャックと出会う。ジャックはお金こそないものの、自分の心の思うままに生きていた。お互い自分とは異なるものを持つ相手に惹かれ、下船後は2人で生きていくことを誓った。そんな中無情にも船は沈没してしまう。

パニックの中で垣間見える人間の本性と、極限状態での決断が、見ている人の魂を震わす作品。
これが実話だというのだからおもしろい。当時タイタニック号の完成は世界中に伝えられ、その初めての航海には大金が払われた。その時代においてタイタニック号に乗船することは、一種のステータスだったのだ。
「絶対に沈まない船」というキャッチコピーは、海を越え国境を越え、世界中の人々に知れ渡っていた。
しかし、船には本来荷積みされなければならない量の3分の1しか救助ボートが用意されていなかった。それが悲劇の大事故につながった最大の原因とされている。
最終的にジャックは死に、ローズとは結ばれることがなかったが、ローズの中には確かにジャックが生き続けていた。
バッドエンドでありながら純愛ロマンスの最骨頂の作品である。