RRR / アールアールアール

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RRR / アールアールアール
7

何を見ているのかわからないアクションエンターテイメント

英国の植民地だった1920年代のインドが舞台です。
英国軍に連れ去られた少女を救うため、森からデリーに向かった部族の守護者・ビーム。彼は英国のお尋ね者になり、英国側のインド人警察官ラーマが、ビームの捜索に名乗りを上げました。
お互いの素性を知らないまま親友となったふたりが、やがて友情か使命かの究極の選択を迫られるお話です。

「10分に1度、身を乗り出して熱狂してもらえると思います」という、S・S・ラージャマウリ監督の言葉通り、インド映画史上最大の製作費がかけられている作品です。
目を見張るアクションの連続は、映画ではなくアトラクションなのではないかというような、アクションエンターテイメント作品になっています。
野生の虎と対決するビームと、数千の群衆を相手にたった1人で飛び込み、暴動を抑え込むラーマの超人的な登場シーンに虚を衝かれました。
列車事故の現場から少年を救い出すシーンや、第1部のラストのシーン、第2部のクライマックスのシーンなど、「クライマックスが何回あるのか」というような、ありえないアクションシーンが次々と展開され、驚嘆します。

見どころばかりの映像の中でも、パーティの場でふたりが踊る「ナートゥ」のキレがとてもよい最高のダンスシーンは、陽気な曲が気分を最高潮に高めてくれます。楽し過ぎて誰もが虜になり、一緒に踊り出したくなるようなダンスシーンは、YouTubeにフル公開されているうえ、動画は数億回再生されています。
アクションやダンスだけではなく、感動する場面のほか、いろいろな寓意が込められている点があるのもよかったです。

エンドロールのダンスも楽しく、3時間の全編が30分くらいの体感でした。
私の好みから多少外れていたものの、見終わったあとしばらくの間、「ナートゥ」の曲が頭から離れなかったうえ、世間の評価の高さに納得した映画に、とにかく圧倒されました。