大怪獣のあとしまつ

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大怪獣のあとしまつ
1

ううん、何だコレ

Hey! Say! JUMPの山田涼介主演の怪獣特撮映画。
ある日地球を恐怖のどん底に叩き込んだ怪獣が死んだところから話は始まります。
西田敏行演じる総理大臣がこの死んだ怪獣の後始末に振り回されることになるコメディの要素が強いです。
謎の密室で度々開かれる各大臣とのやり取りは、あまりにも陳腐でしかし実際にはこんなものなのだろうなというちょっとだけリアルな感じもしないでもないです。
怪獣を何とかして名物に仕立て上げようとする大人たちのエゴ丸出しの行動がおかしいです。
合間に描かれるヒロインの土屋太鳳を巡る山田涼介と浜田岳のやり取りはいきなり挟まれるので虚をつかれます。
そもそも怪獣を主役にした特撮エンターテインメントと思ってこの映画を観ると盛大な肩透かしを食らいます。
劇中に度々ほのめかされる光の巨人の存在、地球最後の希望を託すには出番が遅すぎると思います。
演劇では禁じ手だと思われるデウスエクスマキナという古代ギリシャから続く禁じ手を2回も繰り出すのはいささか陳腐だと思います。
色々な場面で繰り広げられるギャグや小ネタもことごとく滑っており、もはや心地よくなる始末。
オチも何の捻りも無く最初から山田涼介が変身すれば3分で終わるような話だなと思いました。
頭を空っぽにしてボケーっとして観ていてもやや辛い映画でした。
色々な意味で後年に語り継がれる作品にはなるかなと思います。