はたらく細胞 / Cells at Work!

『はたらく細胞』とは、月刊シリウスにて2015年3月~2021年3月まで連載された清水茜による日本の漫画である。
「人」の細胞組織を擬人化し、体内におけるはたらきを「おしごと」としてコミカルに描いた作品。
主な登場人物は、ドジで方向音痴な「赤血球」と、体内に侵入した病原菌やウィルスと日夜戦う「白血球」を中心とした免疫系細胞、体内組織を修復するため日々がんばる「血小板」など。
1、2話完結型のストーリーで、「すり傷」や「インフルエンザ」など身近なテーマが多く、体にトラブルが起こったときに体内で細胞たちがどのようにはたらいているかが非常にわかりやすく描かれている。このため、勉強になる漫画としてテレビ番組で取り上げられたり、学校の授業にも使用された例がある。
2018年にはアニメ化され第2期まで放映された。
また、原作者監修によるスピンオフ漫画『はたらく細菌』『はたらく細胞BLACK』など、多数展開されている。

undead_girlのレビュー・評価・感想

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はたらく細胞 / Cells at Work!
10

教科書として読みたかった

医療系漫画だから堅苦しいのだろうかと、蓋を開けてみるとビックリ。
細胞の知識も知れて、更に笑える一石二鳥な医療系ギャグ漫画である。
このはたらく細胞は、人の体内にある細胞達を擬人化し、様々な病気に対して彼らがどのような働きをしているのかを追う漫画である。
主な登場人物は、配達員の女の子である赤血球と、体外から来た病原体を駆除する男性の白血球であり、他にも個性豊かなキャラが登場する。
その細胞達には各々個性があり、彼らのやり取りに笑いあり涙ありと退屈させない構成になっている点が、この作品の1つの魅力である。
そして何よりも、この作品における素晴らしい点は、数多く存在する細胞の名前やその働き・体内で起きている現象についての理解のし易さである。
多くの方々が授業で人体や内臓の働きについて学んだかと思われるが、一発で理解出来る人はそうはいないだろう。
しかしこのはたらく細胞は、細胞達が一般人として住宅街に住んでいたり働いていたりと、私達人間や日常生活をそのまま落とし込んだ表現をしているので、非常に想像し易く忘れ難い。
また、作中には教科書に載っているような、いかにも臓器ですというようなグロテスクな描写も無いため、その点も安心して観ることが出来る。