喧嘩商売 / 喧嘩稼業

喧嘩商売 / 喧嘩稼業

『喧嘩商売』(けんかしょうばい)とは、木多康昭による漫画作品。格闘技を題材としているが、修行したり実際に殴り合ったりする以外の戦術的な駆け引きを重視した内容が特徴。基本的にはシリアスな内容だが、ギャグ漫画家としてデビューした木多らしい強烈な下ネタやパロディが時折描かれる。
いじめられっ子からの脱却を目指して喧嘩に明け暮れていた高校生の佐藤十兵衛は、工藤優作という喧嘩屋に敗れ、大きな屈辱を味わう。これを払拭するため、十兵衛は工藤との再戦を目指して表の裏の格闘技界に乗り込んでいく。

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喧嘩商売 / 喧嘩稼業
9

この漫画を見たら、今まで行ってきた喧嘩はお遊戯だったと思うはずです!

喧嘩が強い高校生、「佐藤十兵衛」が多種多様な格闘技に対し様々な策略を用いて戦いを挑む格闘漫画です。
これだけ聞くと「普通の格闘漫画と何がちがうの?」と思う人もいると思います。
ほかの漫画と大きく違う点はこの佐藤十兵衛という主人公、とんでもなく卑劣な行為を平気で行います!
目つき金的は当然のこと、ふいうち、だましうちなんて日常茶飯事、けれども格上の相手に策略を用いて勝利をするというのは見ていて爽快、不快感を感じさせません。
この作者は週刊少年ジャンプでギャグマンガを描いていたこともあり、笑いどころもたくさんあるのも魅力の一つです!
さまざまな策略を用いて戦いに勝っていく十兵衛ですが、越えられない壁にぶち当たります。
やくざにも目をつけられていた十兵衛は、「最強の喧嘩師 工藤優作」という刺客を送り込まれます。
工藤優作は脳内物質を自在に分泌させ火事場の馬鹿力を自由に引き出し相手の体を壊すという戦闘スタイルの持ち主。
十兵衛は様々な戦略で工藤を攻め立てますが、脳内物質を操り痛みをも消し去る工藤の前では歯が立たず、最終的にビルの屋上から工藤を突き落とすもやられてしまいます。
工藤にぼこぼこにされ死を覚悟した十兵衛でしたが、母親が警察官ということを理由になんとか見逃してもらいます。
泣きながらしょんべんを漏らし情けすらかけられた十兵衛は、工藤にリベンジを誓います。
この戦いを境に十兵衛は急速に強くなっていきます。話が進むにつれ、喧嘩の戦術に選択肢を増やしていく十兵衛。打倒工藤のため様々な使い手と激戦を繰り広げていきます。
今まで自分がしてきた喧嘩なんてただの遊びだったんだなと思わせてくれるくらい汚い戦い方をするのですが、その戦術や策略には目が離せないものがあり、終盤のほうは感銘を受けてしまいました。
格闘漫画が好きな方にはぜひ読んでほしいです!