春の呪い

春の呪い

『春の呪い』(はるののろい)とは、2016年1月から2017年1月まで小西明日翔が『月刊コミックZERO-SUM』(一迅社)にて連載していた恋愛漫画である。テレビドラマ化され、2021年5月からテレビ東京系列で放送された。主人公の「立花 夏美(たちばな なつみ)」は最愛の妹の「立花 春(たちばな はる)」を癌で亡くし、妹の恋人であった「柊 冬吾(ひいらぎ とうご)」と交際することになる。春への罪悪感の中で惹かれ合う二人の複雑な心情が魅力的な作品である。

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春の呪い
9

「このマンガがすごい!2017」オンナ編2位 実力派少女漫画

「マンガ新聞大賞2018」大賞を受賞した『来世は他人がいい』の作者、小西明日翔の初連載作品です。本作も「このマンガがすごい!2017」オンナ編2位を受賞。2021年にはテレビ東京系列にてドラマ化されました。コミックスは2巻完結。
愛した妹・春を亡くした夏美は、家の事情から妹の婚約者であった冬吾と付き合うことになります。
1巻では、生前春と冬吾が訪れた場所を夏美と冬吾で回りながらそれぞれの過去・想いを辿っていきます。2巻では、夏美が春の闘病記録を綴ったSNSを見つけて、春の本当の気持ちを知ってしまうところからスタート。
快活な性格ながらも、春を失った悲しみと冬吾と付き合う罪悪感に苦しむ夏美。感情表現が小さく淡々としている冬吾。ふたりのアンバランスな関係性がどうなるのか。先の展開が気になってページをめくる手が止められませんでした。
登場人物の感情描写がとてもリアルで、ついつい感情移入してしまうところも魅力の1つ。「主人公が死んだ妹の婚約者と付き合う」という非日常的な設定ですが、リアルな感情描写と夏美の庶民的な性格が相まって物語全体に説得力を持たせています。
少女漫画らしからぬ不穏な空気、夏美と冬吾の関係の危なっかしさに引き込まれること間違いなしです。2巻完結なので、サクッと読みたい方にもおすすめ。