アストリッドとラファエル 文書係の事件録(ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』とは、フランス発の犯罪ミステリードラマである。日本では2021年にミステリーチャンネルで第1シーズンが放送され、2023年10月までに第4シーズンが放送されている。犯罪資料局文書係のアストリッド・ニールセンは几帳面で神経質、警視庁警視ラファエル・コストは大雑把で大胆。そんな両極端の2人が、互いを認め合い助け合いながら難事件に挑む。周りの理解を得づらい障害、母親や女性としての葛藤、それぞれの悩みを抱えながらも、友情を深め合う2人の姿が魅力のドラマである。

オリヴィエ・サンクレール(演:ミカエル・コーエン)

シーズン3・エピソード1話に登場する人物。情報サイト「イレメディア」の記者。事件の犯人。恋人エレナと被害者アルダン教授の関係に嫉妬し犯行に及ぶ。

ミナ(演:フローレンス・トマシン)

シーズン3・エピソード6話に登場する人物。職業はエージェントで事件の犯人。被害者ジョナタンと公私共に支えてきたが、捨てられると分かり犯行に及ぶ。

オドレイ・ロンパル博士(演:タドリナ・ホッキング)

シーズン3・エピソード6話に登場する人物。希少血液銀行の責任者。5歳の少女を助けるため、死亡後の被害者の血液を抜き取った。

バンサン・ベルジョー(演:オリヴィエ・ラブールダン)

シーズン3・エピソード8話に登場する人物。会社社長。アストリッドの父アンギュス・ニールセンが殉職した事件の黒幕。

『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』の用語

自閉スペクトラム症

他者と関わることに強いストレスを感じたり、騒音や光が苦手だったりと人により特性は様々。主人公アストリッドは、この自閉スペクトラム症であり、自分の身体に触れられることや周りの騒音、予定外の行動などを苦手としている。

犯罪資料局

主人公アストリッドの勤務先。事件資料を探しに来たラファエルと初めて出会う場所。
犯罪捜査で集められた資料の保管場所。アストリッドの亡き父が、自閉スペクトラム症であるアストリッドにとって働きやすい環境だろうと手配してくれた場所。記憶力や学習能力に長けたアストリッドは、保管されている資料内容全てが頭に入っている。

社会力向上クラブ

主人公アストリッドが通う自閉症友の会。それぞれ自閉症を抱えながら、社会での生きづらさや悩み事を話し合う場。
自閉症の人たちは、絶対に内緒だと言われれば、決して口外しないという特性があるらしく、アストリッドから捜査内容を相談され少し捜査に参加することがある。

『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

アストリッド・ニールセン「あなたは私にとって指抜きのような存在です」

シーズン1で、ラファエルの誕生日会に誘われたアストリッドは、友人にプレゼントなど選んだことがなく、社会力向上クラブの仲間に相談する。相手の気持ちになって考えれば良いのでは、と言われるが、自閉スペクトラム症のアストリッドたちにそれは難しい。そこでリーダーのウィリアムが自分にとっての相手はどんな存在かを考えてみるといいと教えてくれる。アストリッドにとってのラファエルはどんな存在か。真剣に考えたアストリッドが、ラファエルに渡したプレゼントは指ぬきだった。ラファエルが理由を聞くと「針仕事をするとき指に針が刺さらないようにするためには、針仕事をしないか若しくは指抜きをして指を守るかです。あなたは私にとって指抜きのような存在です」と答えた。それを聞いたラファエルは、照れくさそうにしながらも喜び、同じ日に誕生日を迎えたアストリッドに「友情」というタイトルの本をプレゼントした。

アストリッドが1人の大人として独り立ちするシーン

ガイヤールはアストリッドが、ラファエルと一緒に事件捜査をし始めた頃、心配で辞めさせるべきだと思っていた。しかし、捜査に参加する日々が続くにつれ、他者との関わりを拒んでいたアストリッドが、自ら色んな人と関わり、色んな場所に赴く姿を見て、もう後見人などなくとも十分1人の大人として生きていけると思うようになっていた。
シーズン1の最終話で、連続凶悪殺人犯との対峙中にガイヤールは刺殺されてしまう。ガイヤールは亡くなる前、裁判所へアストリッドの後見人がもう不要だという手紙を出していた。これに、アストリッドが同意をしたことで、アストリッドは自立した成人であることを認められた。アストリッドの成長を認め、後見人を降りるガイヤールの親心が美しい。

アストリッド・ニールセン「以前とは何もかも変わりました、元には戻れません」

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