お江与の方(小督・崇源院)は大奥お市の方の娘!浅井家3姉妹の末っ子を徹底解説!
お江(おごう)といえば、浅井家3姉妹の末っ子として生まれた女性ですよね。お市の方を母に持つ彼女は、佐治一成(さじかずなり)、豊臣秀勝(とよとみひでかつ)、徳川秀忠(とくがわひでただ)という3人の男性に嫁いできました。その生涯は、一体どんな波乱に満ちていたのでしょうか。この記事で解説していきます。
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お江の生涯
浅井長政の三女として近江国小谷(現・滋賀県長浜市)に生まれる。母は尾張国の織田信秀の娘・市。生年については享年54(『以貴小伝』)、天正12年(1584年)に12歳であったとする説(『幕府祚胤伝』)から逆算した天正元年(1573年)が定説とされている。乳母には民部卿局がつけられた。
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天正元年9月1日(1573年9月26日)、浅井長政が市の兄である織田信長と対立し、小谷城が攻め落とされ、長政らは自害し浅井氏は滅亡する。江は母の市や姉の茶々、初とともに藤掛永勝らによって救出され、信長の保護の下岐阜城に留まり、伊勢上野城(三重県津市)主で信長の弟の織田信包に預けられたという。
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天正10年(1582年)6月2日、本能寺の変において信長は、家臣の明智光秀による謀反で横死する。6月27日、織田家の後継者を決める清洲会議により、母の市は織田家臣の柴田勝家と再婚して、勝家の居城である越前国北ノ庄城へ移り、三姉妹も越前へ移る。勝家は羽柴秀吉と敵対し、天正11年(1583年)には賤ヶ岳の戦いで北ノ庄城が落城、市は勝家共々自害する。江ら三姉妹は北ノ庄を脱出して秀吉により保護されたとされる
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秀吉の意向により、尾張国知多郡大野領主で信長の次男・織田信雄の家臣であり、従兄にあたる佐治一成のもとへ嫁いだという。
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小牧・長久手において、一成は家康に渡船を提供した佐屋の渡一件により秀吉の怒りを買い、追放されたことにより、離縁。(諸説あり)
秀吉の実の甥で養子の丹波国亀山城主(京都府亀岡市)・豊臣秀勝の元へ嫁ぐ。秀勝への再嫁時期は不明であるが、文禄元年(1592年)もしくは秀勝が秀吉の養子となった天正14年(1586年)以降であると考えられている。なお、この頃には茶々は秀吉の側室、初は京極高次正室となっていると考えられている。
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秀勝は文禄元年(1592年)に秀吉の朝鮮出兵(文禄の役)に従軍し、在陣中の同年9月に朝鮮国の巨済島において病死している。秀勝と江の間には娘の完子(幼名不詳)がおり、生年は不詳であるが、文禄元年か翌年中であると考えられている。完子は茶々の猶子として引き取られ、同格の摂関家である九条家に嫁いでいる。
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文禄4年(1595年)9月17日には伏見において徳川家康の嗣子である秀忠に再嫁する。秀忠は天正18年(1590年)に上洛し、織田信雄の娘で秀吉の養女である小姫と縁組をしていたが、小姫の死去により婚礼には至らなかった。
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豊臣家は滅び、お江の夫である徳川秀忠は徳川幕府二代将軍となり、お江の長男として生まれた家光はのちに徳川幕府三代将軍となります。また、末娘であった和子は後水尾(ごみずのお)天皇の中宮となり、後水尾天皇と和子の間に産まれた娘は明正(めいしょう)天皇として、天皇位に即位する事となります。
尚、家光の乳母であり、大奥の実質的な権力者として知られる春日局(かすがのつぼね)とは確執があったとされる、お江ですが、元々、権力欲のあまりなかった、お江にとってはあまり関係のない事だったのかもしれません。
3度の結婚を経験するなど、波乱万丈の人生を送った、お江は安らかな余生を過ごし、1626年に54歳で江戸城にて死去します。
大奥とは
初代将軍・徳川家康の時代から、江戸城に「大奥」と呼ばれる区画は存在していた。しかし当時は、政治を行う場である「表」と、城主とその家族の私的な生活の場である「奥」の境界が存在していなかった。この境界が江戸城に現れたのは、元和4年(1618年)に2代将軍・徳川秀忠が「壁書」を制定した時である。以後、本丸は幕府政庁の「表」、将軍が政務を執る「中奥(奥)」、将軍の私邸「大奥」に区分された。3代将軍徳川家光乳母・春日局によって組織的な整備がなされていき、こうして現在知られる形の大奥に整えられていった。
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