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tamatomosan01のレビュー・評価・感想

虚構推理
9

一味違ったミステリーアニメ

ミステリー作品と言えば、怪事件が起きて探偵役が登場し謎を暴く、という流れが定番である。しかし、この虚構推理という作品はその定番の流れをとらず、主人公たちが起きた事件に対し虚偽の真相を作り上げるというものとなっている。全三巻出版されている同名シリーズでは、主人公で怪異から「知恵の神」と崇められる少女の岩永琴子と、不死身の体を持つ桜川九郎が、人間社会の中で起こる怪異がらみの難事件を解決していく。本作品は第12回本格ミステリ大賞を受賞したその第1作「虚構推理 鋼人七瀬」をアニメ化している。当然のように存在する怪異と、人間社会の間を取り持ち、お互いの秩序を守るため主人公たちがどう人間を納得させていくが本作品の魅力となっている。他にも、岩永が恋人である九朗が元カノと交流することを根に持ったり、九朗の気を引こうとする姿が可愛らしい。話が進むにつれて事件解決の障害となる諸問題が発生していくだけでなく、2人の距離感や周りの人間関係、過去が明かされていくため驚きの連続となろう。終盤にかけて岩永が「鋼人七瀬事件」の収拾を図るために、事件から考えられる四種類の虚構でできた推理を提唱していく過程は、どれも説得力があって彼女の聡明さに驚くほかない。

indigo la End
10

indigo la endの唯一無二の失恋ソング

indigo la endというバンドをみなさんご存じですか?indigo la endはギター兼ボーカルの川谷絵音、ギターの長田カーティス、ベースの後鳥亮介、ドラムの佐藤栄太郎の4人組バンドです。ここで川谷絵音!?と思われた方いらっしゃるかもしれませんが、そうですあのゲス不倫で世を騒がせたあの方です笑
川谷絵音さんは実はゲスの極み乙女、indigo la end、ichikoro、ジェニーハイの4つのバンドを兼任していてどれも継続して活動しています。その中でも今回紹介したいのはindigo la endとその失恋ソングです。
このバンドの特徴は美しいメロディと女性目線の感情の込められた繊細な歌詞にあります。代表曲に「通り恋」「忘れて花束」「夏夜のマジック」があげられるのですがこの三曲すべて、先ほどあげた特徴がある失恋ソングです。そしてなんといってもこれらの曲の特徴的な点は、その歌詞の多くが女性目線でつづられているということです。男性ボーカルの邦ロックで女性目線の歌詞を書くバンドを思いつきますか??じつはメジャーなところだと唯一無二といっても過言ではないんです。
これらの特徴をもった音楽に川谷絵音さんの高低兼ね備えたボイスが生み出すメロディーを一度聞いてみてはいかがでしょうか。

BUCK-TICK
8

ヴィジュアル系の源流の一つ

1987年にメジャーデビューしたBUCK-TICKですが、2021年まで30年以上、一度もメンバーチェンジをすることなくコンスタントに活動を続けています。
デビュー直後の曲は所謂ビートロックで同郷の先輩BANDのBOOWYのフォロワー的な見られ方でしたが、1989年の3rdアルバムTABOOで一気にゴシック・ロックなどのダークな方向にシフトチェンジしました。
私が思うBUCK-TICKの一番の魅力は、音楽性が非常に多岐にわたるということです。
BUCK-TICKは21枚のオリジナルアルバムをリリースしていますが、ビートロック、ニューウェイブ、ヘヴィロック、グランジ、ゴシック、アンビエント、エレクトロ、インダストリアル、シューゲイザーなど、その音楽性はアルバムごとにバラバラです。
そのようになる理由として、メインコンポーザーであるギターの今井寿が音楽オタクと言えるような人で、その時その時で流行し初めた音楽にいち早く目をつけ、取り入れてきたからだと思います。
そうして様々なジャンルの音楽を取り入れてきたBUCK-TICKですが、同じジャンルの音楽でもBUCK-TICKが演奏すると少しひねくれたような妙な中毒性があるんです。
その変化を恐れない姿勢を続けてきたことでBUCK-TICKはマンネリとは程遠い存在であり続け、30年以上の長い間に渡ってファンに飽きられずに活動し続けてこられたのではないでしょうか。