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snsck0のレビュー・評価・感想

科捜研の女 -劇場版-
8

「科捜研の女」初の劇場化作品

毎週木曜日、テレビ朝日で放映されている「科捜研の女」。その初の劇場版がこれから紹介する作品だ。
物語は京都府警科学捜査研究所を舞台に、沢口靖子演じる榊マリコが内藤剛志演じる土門警部と事件の解決に挑む。
難問の前では個人ではなく、それぞれの得意分野を生かして協力することの大切さが伝わってくる。
このシリーズは一見すると冷静沈着な理系主人公と叩き上げの熱血刑事のコンビに見えるが、二人の関係性をみると少し違ってくる。
事件の糸口を見つけるとわき目もふらずに突っ走りがちなマリコ。
それを手助けしつつもいさめるのが土門刑事なのである。
榊マリコの口癖に「科学は嘘をつかない」という言葉がある。その言葉の通り科学者として常に冷静だ。
しかし、現場に残された遺留品から被害者の無念を晴らそうと調査に励む姿や、
泣き崩れる被害者の遺族に優しく寄り添う姿は人情にあふれ、どんなことにも誠意を持って取り組む真心を感じる。
主演の沢口靖子さんは朝ドラにも出演されており、ヒロイン役の似合う女優として有名だが今作でもその魅力にあふれている。
終始周りを振り回しているが、ふとしたときの表情には見ているほうも心をつかまれてしまうことだろう。
テレビシリーズを見ていない人もこの機会にぜひ見ていただきたい。

きのう何食べた? / What Did You Eat Yesterday?
10

同性パートナーのほのぼの日常ストーリー

映画化もされた【きのう何食べた?】ですが、シロさんとケンジのほっこりほのぼのな日常を描いた先品です。ちょくちょく起こる、出来事にもドキドキしながら読んでいくと、割と最終的には「あぁ、よかったぁ!」となる、結末で不穏な空気感が一切ない漫画です。
作者は、大奥で有名なよしながふみ先生で女性の方ですが、なぜかケンジの気持ちがすごくリアルで切なくなったり、なんでそうなる!とクスっとなったり。リアルな日常では、毎日不穏なニュースや感染症などで安心して生活することが難しい現代人に、ちょっとの「うふふ」な幸せな時間をくれる作品だと思います。
シロさんは、弁護士でありながら節約に余念がなく、スーパーでの買い物も1円を節約するためにチラシ商品や特売品などが大好きで、そうしてGETしてきた戦利品で作る料理が、レシピとともに描かれているので料理本としても使えそうな気がします。おそらく、よしなが先生も料理が好きで、よく作られているんだと思います。お話とお話の間に、出てきたレシピに対するアドバイス的な一言も添えられており、作ってみようかという気になります。
大きくくくると、ゲイカップルの同棲5日記みたいな感じですが、ケンジの感情表現がとっても素直で可愛らしくもあるので、読んで女子力あげてみませんか?

家庭教師ヒットマンREBORN!
8

死ぬ気になればなんでもできる?!

勉強も運動も何をやってもダメダメの少年沢田綱吉、通称ツナの元に突如やってきたのは、最強のヒットマンを名乗る赤ん坊リボーン。リボーンは「ツナをマフィアのボンゴレファミリーの10代目ボスとして立派に育て上げること」を目的にやってきたと言います。はじめはデタラメだと思っていたツナでしたが、リボーンの並外れた強さの前では歯が立たず、嫌々リボーンとの生活が始まります。
REBORNを語る上で外せないのが死ぬ気弾です。死ぬ気弾はボンゴレファミリーに伝わる秘弾で、これで頭を撃ち抜かれると「死ぬ時に後悔したことを、復活して死ぬ気でやり遂げてしまう」という効果があります。ツナはリボーンと死ぬ気弾により、平凡からはかけ離れた波瀾万丈な毎日を過ごすことになってしまいます。しかしそれがきっかけで様々な人たちと関わるようになり、友達がいなかったツナに獄寺や山本のような大切な友人たち(リボーン曰くファミリー)もできていきました。
諦め癖の付いていたツナがリボーンとの出会い以降、友達を守るために強くなりたいと段々思うようになり、精神面でも武力面でも成長していく様子が描かれています。作品の序盤のギャグパート中心のところも笑えて面白いのですが、段々と派手なバトルシーンも増えていき繊細な絵柄のバトルシーンに魅せられる人も多いと思います。
マフィアも、戦いも、怖いのも、痛いのも本当は好きじゃないけど、大切なものを守る為に強くなりたい。ツナが戦う理由はいつも大切な仲間との平凡な日常を守る為なのです。そんなツナの成長していく姿がとても魅力的です。
家庭教師ヒットマンREBORN!は2012年に既に完結しているので、結末まで読むことができます。ギャグと繊細なバトル描写のギャップと、キャラクターの成長に心奪われ、一気に読んでしまうこと間違いなしのオススメの作品です。

トランスアメリカ
8

女優が男性役?

トランスジェンダーの男性が、性転換手術を控えたころに、昔の過ちでできた息子と旅をする羽目になるという話です。この男性を映画では、デスパレードの妻たちのリネット役のフェリシティさんが演じていて、ちゃんと男性に見えるし、いつものフェリシティさんではなくてびっくりしました。主人公スタンリー改めブリーは、ほんといろんな過去を持ってて、昔のことだし、思い出したくもないだろうけど、あったことのない息子とのことにけりをつけるため、彼に会いにいってえらいなと思います。で、息子は彼いや、彼女が誰なのか知らないし、自分のためにがんばってくれるし、なんか親近感湧くしで告白しちゃって、みたいなもうむちゃくちゃです。でもそうやっていろんなことに向き合ってる人の姿はおかしいやら、感動するやらでいい映画でした。私が一番、ぐっときたのは、ブリーが性転換手術を受けたあと、号泣するところです。男の部分がなくなって嬉しかったからなのか、息子を作ったぶぶんがなくなったからなのか、男としての今までの人生を思い出したからなのか、いろんな気持ちからの涙だったんじゃないかなと思います。 私も泣いてしまいました。息子も傷ついたし、ブリーも悲しみにくれたけど、やっぱり向き合わないといけないことってあるんだなと感じた映画でした。