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shiroのレビュー・評価・感想

僕だけがいない街 / 僕街 / ERASED
8

繰り返される人生の中でわかる真実

ある男性は、なぜか危険を察知する能力を持っている。その危険というのは、誰かが死ぬという事。そして誰かが死ぬ瞬間、彼の人生は巻き戻されその誰かが死ぬ前の時間に戻るのだ。
彼は繰り返される生活の中で、その誰かが死なない様に再び繰り返された人生の中で、間違え探しをすることになる。

大人になった彼は、仕事中に急に人生が繰り返された。「きっと何か間違えがあるはず」と街中を観察し、トラックの運転手の様子がおかしいことに気付く。その先には自転車に乗った子供がいた。「これだ!」と気づいた彼はトラックに追突した。そして、子供の死を防いだ。

物語はここから始まるのだが、真実は遠い昔の小学生の時に起きた連続誘拐殺人事件に繋がるのだ。彼が小学生の時に、友達が殺された。そして、その犯人は彼が仲良くしていた近所のお兄さんだった。当時はこれで事件解決されたように見えたのだが、真実は違った。
そしてある日、彼は女手一つで育ててくれた母親と暮らしていたのだが、その母親が殺されてしまったのだ。だがなぜか、母親を殺した犯人は彼だと疑われてしまうのだ。そしてその時に再び彼の人生が繰り返される事になった。それはなんと小学生時代だった。
大人になり、母親が殺された事に繋がるのは何故か小学校の時に関わっているのだと気付いた彼は、再び小学生として生活をしながら間違え探しの生活を送ることとなる。
この瞬間から未来を変える事となる。彼は連続誘拐事件の被害者を守り、母親を守り、犯人と間違えられてしまった仲良しのお兄さんを守った。だが、その後彼は真犯人に殺されかける。彼が行動した事により未来が変わり、後に真犯人が捕まる。

最後まで犯人がわからないハラハラドキドキスリル満点、家族や友達の大切さ、勇気を教えてもらえる作品だ。

GACKT / ガクト / 神威楽斗 / Gackt Camui
6

GACKTの活動

一般的な楽曲提供を受けて歌っているアイドル的なミュージシャンと違い、独自の世界観を作詞作曲しライブ監督も行い再現している数少ない人物です。ビジュアライブと自ら名付けたその作品たちは、参加者がライブに来ることで初めて完成するというコンセプトのもと、映像と実際のパフォーマンスとストーリーを交えた一つの作品としての物語が出来上がっています。
複数ある物語軸が、フィクションの大きな歴史上につながる大きなプロジェクトとしたMOON作品は、人ならざるものたちの視点から語りかけることで、生と死、人間についての愚かさなどをリアルに表現したものです。ひとつの章の中でも喜怒哀楽が混ぜ込んであり、主人公や仲間たちの視点やライブに参加しているリアルの交流で楽しいコールレスポンスのお約束の時間などを挟みながら、音楽という一つの手段を用いて表現者としての活動を行っています。そのMOONを紐解くものとして映画や小説などもあり、活動媒体は多岐にわたります。
ファンクラブ会員にむけたイベントでは、学園祭と題してタブーとされてきた他者の楽曲を再現したり、体育祭をするなど、およそ普段の様子からは想像できない新たなキャラクターに扮して交流をしています。

けものフレンズ2
1

アニメに対する冒涜

まず始めに、前作けものフレンズの世界を見てファンになった方は見ない方がいいです。
前作のテーマである優しい世界観、動物に対するリスペクトは全くもってされておらず、全く違う世界です。
内容に関しても1話から11話まで貼られた伏線は回収できないまま終わっておりシナリオも×。
作画に関しても前作ではキャラクターの耳が音に反応してその方向を向くなど細かいところまで描かれていたのですが、今作ではほぼ棒立ちの描写が目立ちます。
これだけでもアニメとしての評価は下の下なのですが、さらに追い討ちをかけるように評価を下げているのが監督と番組プロデューサーのSNSによる不用意な発言です。
今回2作目に関して視聴者からもかなり悪い評価がストレートに寄せられているのですが、それに対しての開き直りや批判をしてくる人物に対してSNSで晒し上げて暴言をぶつけたりしています。
クリエイターたるもの視聴者からの支持を得られないのであれば真摯に受け止めて次回作などの改善に向けて努めるべきなのですが、全くそういった様子はみられません。
個人的にはもうアニメ産業に関わって欲しく無い人物だと思いましたし、それを裏付けするような作品のクオリティの低さでした。

THE YELLOW MONKEY / イエモン / ザ・イエロー・モンキー
10

THE YELLOW MONKEYと私

私が、THE YELLOW MONKEY(イエモン)と初めて出会ったのは、「MOTHER OF ALL THE BEST」というベストアルバムの作品でした。私がすすんで聞いてみようと借りたわけではなく、友達の勧めでたまたまレンタルショップで借りた作品でした。ベストアルバムなので、過去に聴いた作品もディスク1にはちらほらありました、ディスク2に関して言えばほぼ知らない聴いていない作品ばかりでした。その時は、その作品をあまり聴かずにいました。数年後、たまたまもう一度聴いてみようとその作品を手に取り聴きました。特に「天国旅行」「JAM」という作品には衝撃を受けたことを覚えています。それから、イエモンの曲をよく聴くようになりなりました。「smile」「FOURSEASONS」「JaguarHardPain」「8」などのほぼ全てのアルバムをよく聴いていました。
昔の作品をよく聴くごとに、イエモンの世界観がよくでておりイエモンの魅力に翻弄されていました。私が聴き始めたのは解散している真っ只中だったので、当たり前ですが、新曲もなにもリリースされることは無く、もう一度、再結成されることを祈るばかりでした。そして迎えた2016年、イエモンが再結成されました。私は信じられない気持ちと、驚きとで気持ちがいっぱいでした。たまたま復活ライブの初日の映像をインターネットで少し観れて、最初に披露した曲「プライマル」を聴いた時には、なぜか涙が止まりませんでした。それほど私は再結成を望んていたのでしょう。福岡公演の復活ライブにはどうにかチケットが取れて行きました。ライブは盛り上がり最高でした。吉井さんが「THEYELLOWMONKEYはもう解散することはありません」と言われたのには、感激したのを覚えています。ライブに行ったことでイエモンへの熱意は冷めることなくどんどん加速するばかりで今に至っています。2019年4月17日に、ついにファンが望んでいたオリジナルアルバムが19年ぶりにリリースされます。私は、これからのTHE YELLOW MONKEYがどのような大人のロックを聴かせてくれるのか、どのように進化し続けるのか楽しみでしかたありません。

スリー・ビルボード / Three Billboards Outside Ebbing, Missouri
7

汚職・人種差別・性犯罪。様々な問題を描いたヒューマンドラマ

2017〜2018年、世界中の映画祭で様々な賞を受賞した「スリービルボード」。人間のいろんな側面を描いたヒューマンドラマです。
主人公のミッドウェルは少し偏屈な女性だったが、アメリカの片田舎で女手一つで二人の子供を育てていた。そんなある日、彼女の娘がレイプされ、最後は焼かれて殺されてしまう。数ヶ月が経っても犯人を捕まえられない地元の警察に対してミッドウェルは不信感を募らせる。彼女は、今はほとんど車が通らない寂れた道路に設置された広告看板(ビルボード)にその思いをぶつける。「娘はレイプされて焼かれた」「犯人はまだ捕まらない」「どうして?ウィロビー署長」3枚の広告看板には地元警察に対する侮辱とも取れる文言が大きく載せられたのだ。このことで小さなこの町に不穏な空気が漂う。
娘を殺されたミッドウェル、余命宣告を受けている警察署長のウィロビー、ウィロビーの部下でレイシスト(人種差別者)のジェイソンなど、この町で暮らす人達の心の葛藤と人間模様が描かれている。人間は良いところもあれば悪いところもある。当たり前のことだけど、自分の中で他人を敵・味方で分けてしまうことってありますよね?この作品は出てくる役それぞれに心の葛藤があり、彼等一人一人に感情移入ができる作品だと思います。主人公だけに感情移入をする作品もいいですが、俯瞰で作品を見ていろんな視点で考えるきっかけをくれるこの作品は、観ている人に新しい気づきを与えてくれると思います。