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rumika476

rumika476のレビュー・評価・感想 (2/2)

レディ・プレイヤー1 / レディプレ / Ready Player One / ゲームウォーズ
10

全てのオタクへ送るアクション映画

まさにゲームや漫画、アニメなどを愛する"オタク"が作った映画。
圧巻のレースシーンなど、オタクじゃなくても楽しめるエンターテイメント要素が盛りだくさんだけれど、この映画は断然"オタク"の方が何十倍も楽しめる映画。
だって、まず主人公がオタク。服装も髪型もパッとしないし、ゲームの中でできた友達との交流の方が楽しそうだし。トレーラーハウスが連なったスラム街の中でVRゲームというギャップがおかしいけれど、どうやらこの世界の人はみんなVRゲームに夢中らしい。
VRはまだまだ発展途上だけれど、不景気に少子化に、明るい未来を描けない日本では、近い将来みんながVRゴーグルをかけてバーチャル空間に閉じこもる光景は想像に難くない。
兎にも角にも、現実世界で孤独だった主人公が、ゲームを通して仲間ができ、協力する姿には胸が熱くなる。

このVRゲームの世界が本当に圧巻で、登場するアバターもゲームが好きな人には馴染み深いものが多い。ストリートファイター、オーバーウォッチ、モータルコンバット……、さらにはシャイニングなど、多数の映画のオマージュが登場する。監督の映画を始めとしたコンテンツへの愛の現れだろうか。
最後に一つ。パスワードを紙に書いて貼っておくのは危険です。忘れないように、すぐに使えるように、という気持ちはわかるけれど、やめましょうね。

グラゼニ
5

野球マンガだけど試合で熱くならない作品。絵に好き嫌いはあるかも。まったり読める。

熱血野球漫画ではありません。プロ野球の裏舞台をテーマにした作品です。アニメ化も2018年4月からされています。絵は青年誌連載の影響か、今どきの綺麗な主人公などではないので、絵が重要でハマらないという人には向かないかもしれませんが、ストーリーはハマると面白い作品です。
主人公は凡田夏之助という中継ぎ投手で中堅の選手。年俸は1800万円と、野球マンガの主人公としてはパッとしない。
ストーリー序盤の主人公の特徴は、相手が好調不調でも自分の年俸より低いもしくは億位の相手には強く、主人公よりちょっと高い、同じくらいの年俸選手には打たれがちという年俸で成績が変わる投手。特技は、選手名鑑に出ている相手選手の年俸当て。
ストーリーは、実際のプロ野球の舞台でのビジネスのお話が軸。それに連動して選手は普段何をやってるか。選手の取り巻く環境や、年俸に関しての査定換算、トレード事情やFA権、代理人・監督・コーチ―などのプロ野球を取り巻く人の心理描写を焦点を置いている。
選手や球団のフロントの考えや思惑などを中心にとてもわかりやすく描かれている。
そして、ストーリー序盤では決してスター選手とは言えない主人公・凡田が、あるきっかけで活躍し査定をめぐり岐路を考えるという展開になります。そこでも年俸、生涯年俸、選手生命からの逆算など軸はぶれずに進むストーリーです。
スター選手から1軍生き残りラインの選手、監督、コーチ、球団フロントの心理描写が面白い。
試合シーンはあくまでその為の描写として書かれているので、あまり感動とかは少ないかもしれません。
人生プランとか好きな人には面白いかも。

アイシールド21 / Eyeshield 21
8

アイシールド21

ジャンプ作品で10年以上前の作品ですがかなりの良作です。
主人公が自分と同じ誕生日というだけで読み始めました。
スポーツ漫画が好きでルールを知らなくてもジャンル関係なく読みます。
本作品はアメフトを題材にしていますが、試合が本格化していくのは20巻あたりからだなと個人的には感じています。
部員の少ない部活の発起人がチームを作り、やがて周りが触発されていく姿が何度読み返しても熱くなります。
発起人のヒル魔は非人道的ですが、頭が切れ賢い人間です。
一方、主人公は引っ込み思案でいじめられっこ。
その仲裁に入るヒル魔の同級生の栗田。
問題は部員が少ないだけでなく、目標が信じられないほど高いヒル魔は見ている尺度が常人とはかけ離れているようです。
大人になってから見ると、意志の強さは自分で気づき、鍛えていくことがいかに大切か、しみじみ感じてしまいます。
私がインパクトを強く感じたのは、ヒル魔の同級生で入部した先輩のエピソードです。
成績優秀だが体力がなく、スポーツをする環境がなかった先輩が憧れではじめたアメフト。
もちろん部活にはついて行けず、何度も何度もはいつくばって何とか続けているような状態。
諦めず努力を重ねるが、結果は圧倒的に後輩に劣る事実は変わりません。
そんな中、始まる試合。出場するメンバーを読み上げるヒル魔は残酷にも先輩の名前を呼ぶことはありません。
当然のことだと本人が一番感じているが、一人になったときに溢れる涙。
悔しくて、それでも諦めたくなくて、ついに心が折れそうな時、後輩たちの気遣いではない本音のエールがもう一度彼を奮い立たせます。
自分の武器は何だと考え尽くし、彼はやがてヒル魔の読むメンバーについに加わります。
『自分の武器は何だ?』今、改めて自分自身に言ってあげたい言葉です。

十二国記 / The Twelve Kingdoms
10

十二国記は自分の中で2位

ごく普通のうすら重い感じの日本の日常を過ごす女子高生・陽子。
陽子は周りを気にして自己を確立できていなかった。
突如「陽子」を「主上」と呼ぶ男が現れる。
その瞬間、妙な化け物に襲われる。
男は陽子を守りながら渦巻いた海の中へと連れ去っていく。
たどり着いた所は昔の日本の様な、中国の様な場所。
自分を連れ去った男はどこにも見当たらない。
何が起こっているかわからない陽子は化け物に襲われながら、そこに住む人間からも冷たく扱われる。
いろいろな出来事に翻弄されながら成長していく陽子。
しかしついには道で行き倒れてしまいます。
陽子は1人の男に助けられます。
その男は世界のことをよく知っていた。
自分のいる世界がどうなっているのか。
自分は何が起きてどうなってしまったのか。
我々の知っている世界は1つではなかった。
12の国と12の麒麟と12の王からなる世界。
そして陽子は…。

アニメは6話くらいまで暗重いので我慢が必要ですが、そこから止まらなくなります。
かなり詳細に造りこまれた圧倒的な世界観。
小説はまだ続いています。
いくらでも魅力的な話が生まれてきそうです。
原作者である小野不由美さんは現在体調がすぐれないそうで、心配ですがなにやら大作ができそうだとか。
楽しみです。