rion5115@rion5115

rion5115
rion5115
@rion5115
31 Articles
3 Reviews
0 Contributions
0 Likes
rion5115

rion5115のレビュー・評価・感想

失格紋の最強賢者
7

最強目指して賢者、転生す

己の持つ紋章によって得意・不得意がわかれてしまう世界。
魔法戦闘を極めて賢者と呼ばれるようになったガイアスは、「己の持つ紋章は魔法戦闘に向かない」と結論を出さざるを得なかった。それでも強さを求めるガイアスは、転生魔法で新たな肉体と紋章を得ることにした。
遥か未来に転生したガイアスはマティアスとして魔法戦闘に最適な紋章を得たが、この時代においてその紋章はなぜか「失格紋」と呼ばれていた。

紋章により特性が分かれる世界というのがこの作品の独特なところ。ひとりで何でもできるわけではなく助け合いの精神が必要となる点がユニーク。マティアスですら完全なるチートにはなれない。どれだけ努力しても頭打ちって切ない。
また「転生魔法で転生はできるけど、転生先の指定ができない」点や、世界の常識が逆転してしまう点なども妙にリアリティがあって面白い。現実世界でも昔の常識が今の非常識なんて良くあることだな、と思わせる。

紋章に対する認識が変化してしまったのは魔族のせいだと判明したが、彼らは数百年かけて地道に人間の意識を変えていったんだろうか。想像すると少し笑えてくる。この辺りのことは今後アニメで出てくると思うので楽しみに待ちたい。

ガイアス改めマティアス。彼の最大の武器は前世で培った知識と経験。
魔法戦闘で最強になりたくて転生してしまうくらいだから、魔法戦闘に関連する知識量がものすごい。もっとすごいのは決断力と行動力。いくら魔法理論が廃れているからって、一学生があれこれ言って常識を変えるなんてできない。ヒーローとはそういうもの、と言われればそうだけど率先して実行するところが偉い。

ヒロイン枠の女の子たちもそれぞれに特徴があってかわいい。マティアスに守られるのではなく努力して一緒に闘う。私はアルマ派だけどマティアスとくっつくのはルリィかな。いずれにしても闘う女の子たちはとってもかわいい。
あと魔族がやたらイケボなので、魔族の登場シーンが毎回楽しみになりつつある。

同居人はひざ、時々、頭のうえ。
10

同居人の二人(猫と人間)の目線で描かれるほのぼのコメディ?です。

以前アニメ化もされた作品です。名前だけでも聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
電車広告などでも大々的に報じられました。
猫と人間の目線から物語を読めます。テンポもとてもよくクスッと笑えるところから感動できる話まで…
物語は人間嫌いの主人公(作家)のもとに猫がやってくるところから始まります。
その主人公の男の子と猫(メス)との絶妙な駆け引き?も見どころで…
とても内向的だった主人公が猫がやってきたことで人嫌いはいろいろな人々との関わりでどう変わっていくのか…は、ぜひ読んでみてご確認ください。
読後に心がぽかぽかするあったかストーリーです。
登場キャラクター達も一癖二癖ある人々ばかり(人間だけにあらず)。
猫目線、人間目線で物語が読めていくのでそれぞれどこでどう思っていたのかがとてもわかりやすいです。
絵柄もほっこりするような絵柄でとても可愛らしく描かれていたり、ギャグシーンやシリアルなシーンともに描き分けがとてもお上手だと思います。
その絵柄でお話をグッと惹きつけてくれます。
猫の話だからと男性も敬遠されるかもしれませんが…(絵柄が少女漫画タッチですので)そんなことはありません!
心を温めて日々にまた潤いを持たせてくれる作品です。
是非、一度読まれてみてはいかがでしょうか?

世界の中心で、愛をさけぶ / セカチュー
10

世界の中心で愛を叫ぶ

これは結論から言うと、ヒロインとなる亜紀(長澤まさみ)が白血病にて死んでしまう物語で、それを看取ったサク(森山未来)とのラブストーリーです。
この作品の魅力は、大きく分けると二つのステージに分かれます。最初のステージは、サクと亜紀の初恋が始まるところです。最初の思い出深いシーンは先生の告別式のシーン。亜紀は優等生で通っていて、告別式では突然の雨の中でも毅然として弔辞を読み上げます。そんな彼女に傘をかざすのがサクなのです。その後、サクに対して亜紀は感謝の言葉を述べ、そこから二人の愛が始まります。その当時流行っていたラジオDJにて、葉書が読まれるとウォークマンがもらえるというサービスがありました。サクは亜紀が白血病にかかるストーリーをでっち上げ、ウォークマンを手にします。その放送を聞いていた亜紀は立腹するのですが、その後、ウォークマンを通じて音声による交換日記をすることとなります。二人の中はどんどん深まり、二人で無人島に宿泊したりするようにもなるのです。
しかし、皮肉なことに亜紀は白血病であることがわかります。抗がん剤治療によりボロボロになった亜紀ですが、サクと一緒に憧れのオーストラリアに行きたいと言います。二人は実現するため空港まで行くのですが、そこで亜紀が倒れてしまうのです。この時の「誰か助けてください」と叫ぶサクの台詞は忘れられません。
もう一つの名シーンは、もう命が短いと言うことを知りながら、写真館にて結婚式をしたことです。籍までは入れませんでしたが、その写真はとても感動的でした。