pocopoko@nyaanya0130

pocopoko
pocopoko
@nyaanya0130
23 Articles
5 Reviews
0 Contributions
0 Likes
pocopoko

pocopokoのレビュー・評価・感想

ギヴン
10

同性愛という言葉がなくなる日は遠くない

男性同士の恋愛を描いた作品です。
段々と恋愛において性別による差別が少なくなってきているとは言え、まだまだ世間の目が冷たい印象のある同性愛ですが、この作品においても世間の目の冷たさや、自分が同性愛者だと気づいた主人公や登場人物の、周囲に対しての複雑な気持ちなどが描かれており、自分自身そのような感情を持ったことはないにも関わらず、いつの間にか感情移入してしまっていました。
作品自体は、全11話のアニメで、長くないため一気に見てしまうことをお勧めします。
この作品を読むことの利点は、自分が経験したことのない事柄について、理解することの難しさを感じることが出来る点です。
具体的には、この作品の醍醐味である「同性愛」に対して理解をするということは、言葉では簡単に見えても、実際に言葉通り理解することはかなり難しいということが、登場人物の発言や表情から痛いほど伝わってきます。
人間は元々誰かの気持ちを読んだりすることは出来ないので、その気持ちを理解しようとすること自体が、本来間違っているのかもしれません。
ですが、理解しようと努力出来るのが人間なので、実際に理解したという事実が重要なのではなく、理解しようと努力する姿勢が重要であることを再認識することが出来ます。
また、この作品は、男性同士の恋愛における失恋からの立ち直りについても描かれています。
王道な恋愛漫画における、失恋した相手に対して「俺が忘れさせてやりたい」という当たり前の感情が同性愛というジャンルにおいても変わらずに存在していることで、男女恋愛と同性恋愛を比較しても、お互いを思いあう気持ちに違いはない。という部分が上手に描かれていると感じました。
同性愛について興味がない方も、一度アニメを見て少しでも「同性愛」という言葉が、「恋愛」という言葉の中に当たり前に入っていけるような世の中になれば良いなと思っています。

ウマ娘プリティーダービー
10

挫折を乗り越えた先…

ウマ娘とは、実際の競走馬をモチーフにされている。一期は史実もあるが、もしこの馬がでていれば…という実際の競馬では起こらなかったifストーリーがあった。それはそれで面白かったが、season2ではすべて史実を忠実に再現している。それがウマ娘の醍醐味である。しかし、競馬に無知な人には面白くないのではといわれるとそうでもない。自分も競馬にそこまでの興味がなかったがこのアニメをみてとても競馬が好きになった。
ここからネタバレ注意です。
season2ではトウカイテイオーというキャラクターが主人公だ。このキャラは一期でも出ていたが主人公ほどは出ていなかった。トウカイテイオーはシンボリルドルフに憧れ、無敗の三冠馬を目指した。無敗で皐月賞、日本ダービー、菊花賞で勝てば無敗の三冠馬になれるのだが、トウカイテイオーは日本ダービーの後、骨折をして菊花賞には出られなかった。小さいころから憧れていた無敗の三冠馬になれなかったが、まだ無敗は残っていたのでそれを目標に骨折を乗り越えた。天皇賞春にメジロマックイーンに敗れたのち、2度目の骨折となった。無敗の目標もなくした今、走る理由がなくなってしまった。そんな時、メジロマックイーンが走る理由になった為、2度目の骨折を乗り切ることができた。そして三度目の骨折で走るのをやめようとしたとき、助けてくれるライバルやファンがいた。そして骨折から一年あいた復帰レース(有馬記念)で見事優勝することができた。このような文章を端的に書いても感動するとは思えない人が大半だと思うが、一度拝見してください!とてもいい作品です。

やんちゃギャルの安城さん
8

高校時代モテなかった男性が読みたくなる、思春期ラブコメ漫画

どちらかといえば自分はクラスで日陰側の種族であると思っている男子高校生の主人公『瀬戸』が、ちょっとやんちゃでエロい見た目のギャルな女子高校生『安城さん』に揶揄われるラブコメディー漫画です。ミニスカで、いつもブラチラしている、ちょっとエッチで派手な安城さんが、なぜか地味で真面目な瀬戸に絡む日常が描かれています。瀬戸は、安城さんに勉強を教えることになったり、安城さんの家(母親が経営する美容室)で安城さんと一緒にアルバイトをすることになったり、文化祭でカップルイベントに参加したりと気づけばいつも行動を共にしています。また、クラスの委員として面倒ごとばかりを押し付けられてしまう瀬戸を、安城さんが手伝ったりする優しいやりとりなどもあります。日々学校生活などで揶揄われる瀬戸ですが、安城さんの純粋な一面に気付き、気になって仕方がない毎日を送ります。安城さんの胸元や太ももなど、見えそうで見えない描写が多く、高校時代の淡くも、ちょっとエッチな思い出が甦ってくる男性読者も多いと思います。基本的に1話完結の漫画なので気軽に読むことができます。特に高校時代モテなかった男性、ちょっと派手なギャルの女子高校生が好きだった男性はハマってしまう漫画だと思います。

スピリットサークル
10

壮大で圧巻な輪廻転生物語

今までにないようなテーマの漫画で、序盤から伏線をバランスよく散りばめておりぐいぐい引き込まれる。
輪廻転生を繰り返しているという設定で様々な人間、文明、宿命が描かれており、本当に楽しめる。ボリュームがすごい。
序盤からヒロインと何かしらの因縁があることがわかるのだが、その謎は前世にあった。主人公はヒロインの持つ力によって、実際に前世を視ていくことになる。
様々な人生にはいろいろと重いテーマがあり、主人公がそれらを体験していくごとに成長していくのが分かりやすくてよかった。
ラストの結末は実際に視てほしいので何も言えないが、驚くほど完璧キレイに伏線を回収して面白かった。
ラストにヒロインと握手するシーンがあるのだが、全巻読んだ人ならそのシーンで泣かないなんてことはないと思う。
悲し涙とはまた違った、うれし涙に近い感動シーンがある。
また、表紙のデザインも今まで読んだ漫画の中ではトップレベルでお気に入り。
各巻の表紙で各時代の主人公と主要キャラが2人で並んでいるのだが、最終巻になって初めて主人公とヒロインが桜舞う中で並ぶというデザイン。それぞれの表紙を見るたびに様々な人生があったことを思い出し泣きそうになる。
巻数も全6巻でまとまっているので手軽に手を出せる作品だと思う。

おとこのこ妻
7

愛情たっぷり「男の娘」との夫婦生活

ユキは誰が見ても可愛い女の子ですが、実は女性のような格好をした男の子。彼を溺愛するコーさんとは相思相愛で、特にコーさんはそれを隠す事なくあふれんばかりの愛情を見せつけ、ユキも恥ずかしがりながら負けず劣らず、彼への好意を見せます。

二人はユキが男性であることを過剰に隠すことなく、男性用トイレに入り他の人が驚愕した際には女性が男性用トイレに入ってきたという誤解を解くためにユキが男であることを話し、その際にはコーが「ユキは男で、俺の妻っす。式はまだ挙げてません」と言わなくて良いことまで説明するシーンも。

ユキの可愛らしい女性のような仕草は、コーだけではなく彼が男性だと知った他の男性たちもときめかせてしまいます。見た目は完全に小柄で可愛らしい女性にしか見えないので無理からぬことかもしれません。

変わった関係の二人ですが、ユキがこの件で「次からトイレ…女性用に入った方がいいかなって…」と少し落ち込んだ際には「…ユキ…お前…それ、犯罪だぞ」「だよね〜」と良識を見せます。
ユキがレディースデイに女性料金を利用しようとしてコーに男だとバラされるシーンがあるなど、この辺りの良識はコーの方がしっかりしている…ようにみえます。実際はユキが男性であるということをありのままに受け入れて愛していることから、女性であると騙る必要はないと考えているがゆえのようです。

ユキ自身も、自分の中身が女性であるというよりはあくまでも男性であり、しかし女性のようなファッションをすることが自然体。そんな自分を愛してくれたコーを好きになり、コーも男性であっただけというスタンスです。

生活している国の法律上まだ結婚はできませんが、二人の関係性は幸せな夫婦そのもの。読めばきっと二人の夫婦生活を応援したくなります。