miku_34@miku_34

miku_34
miku_34
@miku_34
0 Articles
2 Reviews
0 Contributions
0 Likes
miku_34

miku_34のレビュー・評価・感想

Summer Pockets / サマーポケッツ / サマポケ / Summer Pockets REFLECTION BLUE
10

『Summer Pockets REFLECTION BLUE』をプレイしてみて(ネタバレ無しレビュー)

2018年6月29日にPC向けに発売した『Summer Pockets』に4つのヒロインのルートが追加された『Summer Pockets REFLECTION BLUE』のネタバレ無しレビューです。

以下あらすじを紹介します。

1日数本しかない連絡船を下りたとき、1人の少女と出会う。
彼女は潮風に髪を遊ばせながら、遠くを…海とも空とも言えない境界線をただ眺めていた。
気がつけば少女はどこかへ行ってしまい、羽依里は狐に摘まれた気分になりながら、祖母宅へ向かう。
そこではすでに親戚の叔母がいて、遺品整理を行っていた。
羽依里は、祖母の思い出の品の片付けを手伝いながら、初めて触れる「島の生活」に戸惑いつつも、順応していく。
都会暮らしでは知ることの無かった自然とのふれ合い。
忘れていた懐かしい何かを、思い出させてくれるような、そんな生活だった

タイトル『Sumer Pockets』は少年の夏の大事な思い出をしまう小さな宝物のポケットに例えられたものであり、タイトルにふさわしい通り決して長い期間ではない、それでも決して忘れることはない大切な思い出、ストーリーが小さな島で紡がれていく、そんな作品です。

良い点
・つまらないルートがない

本作は第1作では4つあった各ヒロインのルートに加え、新たに4つのルートが追加されており、計8つのルートがあります。そしてその全てにつまらないルートがないんです。それぞれのルートに全くと言っていいほど違った特徴があり、とあるルートでは子供時代に冒険をするわくわく感、またあるルートでは子供と大人の価値観の違いが感じられたりと恋愛要素にとどまらず様々な角度から心を揺さぶられます。恋愛アドベンチャーゲームでよくあるつまらないルートを進めなくてはならないというのがないのは非常に本作の素晴らしい点の1つであると言えます。

・とにかく多いギャグ要素

key作品にはくすっと笑えるようなギャグシーンが多くありますが、本作ももちろん例外ではなく思わず吹き出してしまうようなシーンが多くあります。感動するストーリーのイメージがkeyには強いと思いますが、笑いながら各キャラクターの魅力やストーリーを理解していき最後には号泣している、そんなkeyの魅力が特に詰まった1作でした。

・泣かずにはいられないストーリー

key作品といったらやっぱり感動的なストーリーですよね。この作品をプレイして泣かなかった人を探すのは難しいと思います。それほどまでに他のkey作品と比較しても自信を持って泣けると言える本作でした。ネタバレになってしまうため、詳細は言えませんがいくつかのルートでは嗚咽してしまうほど泣いてしまいました。

悪かった点

・ヒロインのルートに入らないこともある

恋愛アドベンチャーゲームのため、選択肢の選び方次第では各ヒロインのルートに入らないまま、エンディングにたどり着くこともあります。時間を無駄にしたくない方にとってはこれが苦痛に感じるかもしれません。ただネットで調べれば各ヒロインのルートに入るための選択肢の選び方も分かるため、抵抗がない方は調べながらプレイしてみてもいいかもしれません。

これくらいしか悪い点が思いつかいほどにSummer Pockets RFLECTION BLUE は自信を持って神ゲーだったと言えます。
今までkey作品を面白いと感じたことがある方はもちろん、はじめてkey作品に触れる方にもお勧めできる1作です。

「眩しさだけは忘れなかった」

きっとプレイした後はいつまでったってもポケットにある様々な小さな夏の思い出が、そしてその思い出が消えてしまっても眩しさだけは覚えていられる、そんな体験ができると思います。

ダンダダン / Dandadan
10

ハイスピードで繰り広げられる金〇戦争

冒頭を少し読むと「変わった感じの恋愛漫画かな?」と思うのですが、これは恋愛ほんのすこし・異次元ガチバトル多め・アホさ7割という、なんとも形容しがたい漫画なのに本当に面白い!

漫画表現の特徴として「戦闘時の擬音が一切ない」。ドカーンとかバコーンとかなくても、一瞬で理解しろとばかりの戦闘画力の高さ。もはやこの漫画においては擬音は邪魔なのかもしれない。間違いなく漫画界における傑作。大人が読んでも子供が読んでも楽しめます。

そして…金玉。この漫画では主人公の金玉がよく話題に上がるのですが、決して下品な下ネタ的に扱われておらず、物語の進行における重要なカギとなっています。
なぜそんなものをキーアイテムとしたのかはさておき、人類における身近な(身近過ぎる)ものをキーとしたことによって、難しく頭をひねることなく比較的すんなりと物語を理解できます。金玉パワーってすごい。

陰鬱なストーリー展開や難しい、考察させるような漫画が傑作だとよく世間では言われています(実際そういった数多くの素晴らしい漫画があるのは否定しません)が、『ダンダダン』は上質なハイレベルの画力をおなか一杯ぶち込んだ、「ハイスピード金玉オカルトガチ戦闘漫画」であると思います。
「何を言っているんだ」と思った方、ぜひ一度読んでみてください。一気に楽しく読み進められます。