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くれはのレビュー・評価・感想

青野くんに触りたいから死にたい
8

ぞっとさせる演出が上手い!怖いけどクセになる幽霊と人間の恋物語。

「青野くんに触りたいから死にたい」は月刊アフタヌーンで連載中の青年マンガである。
主人公の刈谷優里は同じ学年の青野龍平に告白し、2人は付き合い始めるが、2週間後に青野は交通事故に遭い亡くなってしまう。
しかし幽霊となった青野が優里の前に現れ、2人は付き合い続けることに。
主人公の優里は内気で天然で、とても一途で、青野もいいやつで、未来がないと分かっていながらつい2人の恋を応援したくなってしまう。
絵柄も、下手では無いがリアルで美麗とかではなく、すごくちょうどいい。話と絵柄がよく合っている。
しかし、お互いに触れ合うことはできなくても一緒にいたい、幽霊と人間のピュアな恋物語…というだけでは無いのが本作品の魅力だ。
なぜ好みの作品だと思いながらも、10段階評価の10にはしなかったのかというと、ちょっと怖いのであまり万人に勧められる作品では無いからだ。
ちょっとというか、結構怖い。ほのぼのしていたり、ギャグかな、というようなシーンもあるのに、ホラーなシーンはとことん怖い。
タイトルもそうだが、他に似ているものがない、独特の世界を作り上げている。
面白いのでおすすめしたいが、どのジャンルを好きな人に勧めればいいのか分からない。
ホラーだけではないし恋愛だけではないし、ギャグっぽさもある。試しに読んでみて、というしかない。
ので、タイトルが気になった方はぜひ試しに読んでみてほしい。私は読んでみて良かったと思っている。

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア / Mobile Suit Gundam: Char's Counterattack / 逆シャア / CCA
9

アムロとシャアの最後の決闘

機動戦士ガンダムの時代からの因縁の二人が、成長して、モビルスーツを新たにして戦う。
ガンダム作品の中でも一番好きな作品です。
地球の人々の身勝手さに嫌気がさして、地球に住む者を隕石を落として絶滅させるというシャアの考えと、人類はそこまで腐っていない、可能性があるというアムロの考えが衝突する物語です。
ガンダムの中で繰り返し語られる、地球の人々と宇宙に住む人々との諍いに対してある意味決着をつけるのが面白いです。
また、初代ガンダムから続くアムロとシャア、どっちが強いというテーマにも、ある意味答えを出した形になります。
初代ガンダムのアムロはかなり卑屈な性格でした。あまり好感を持てるキャラではありませんでしたが、本作のアムロは落ち着いていて、人類を信じる姿がアニメの主人公ぽくなって良いと思います。
個人的な見所は、映画が始まってすぐのアムロとシャアの対決(これはアムロが退いて終わりました)と最後のアムロとシャアの対決(ほぼアムロの勝ちですが、決着はある意味不明)は見所です。お互いのモビルスーツの火器を使い果たして、最後モビルスーツ同士の肉弾戦になる所まで戦い、アムロが地球のために決死の行動に出るところは最大の見所です。

探偵はBARにいる
7

レトロな雰囲気と主演の2人の息のあった配役がぴったりの作品

「探偵」シリーズはテレビドラマや本でも、内容が面白いものが多いので好きなジャンルですが、この「探偵はBARにいる」は、雰囲気や作中のやりとり、個性的な人物達が躍動しているので楽しめる作品の一つです。

映画版の第1作目になるのですが、雪に埋もれているところを脱出してというところからスタートし、過去に遡ったり、現在を描いたり、時系列が色々張り巡らせれている仕掛けが、ワクワクして楽しめる要素の一つだと思います。
「ススキノ」という日本最北端の歓楽街が舞台になっているのも、東京に住んでいる私としては目新しく、歌舞伎町などとはまた違う独自の文化があることに驚きながらも、大泉洋演じる探偵が、不思議な依頼に巻き込まれていく展開は、予想がつかないので推理ドラマならではの楽しみであると思います。

今回は小雪演じる謎の美女がマドンナとなって物語が進んでいくのですが、最後まで協力者か敵かわからないミステリアスな役を見事に演じていると思います。
作品の残り30分ほどで、いくつか張っていた伏線が解けていくのがとても爽快で、物語が進むにつれてどんどんテンポが良くなっていくのがとても心地よいです。
映画シリーズやネット配信ドラマなどで続けても良いくらい、俳優陣や昭和感漂う背景だったりするので、ぜひもっと作品を作って欲しいと思える映画です。アクションシーンも、しっかりと臨場感があって見応えがあるので、ぜひそこも見てほしいです。

赤ずきんチャチャ
8

疲れたら読んでほしい漫画

この漫画は、一見「ちょっと重苦しい設定なのかな?」と思いますが、基本的には“笑い笑われ笑い合う”というくらい、笑いに包まれたギャグ漫画です。ヒロインの「チャチャ」は、いつも赤いずきんをかぶった明るく元気な女の子。どんなことがあってもめげない精神力の強い少女ですが、いかにも戦います!というような猛者ではなく、あまりにも寛大すぎるという強さがウリと言える天然な魔法使いヒロインです。そんなチャチャには、いつも一緒にいる2人の仲間がいます。1人は狼男の「リーヤ」。チャチャ以上に明るく元気な怪力男ですが、心やさしく感受性豊かな存在です。月がなくても狼に変身できますが、見た目が狼というより目がクリクリと大きい子犬のようで、ヒロインのチャチャにすら「かわいい」と毎日のように抱きしめられています。2人目は「しーねちゃん」。チャチャと同じく魔法使いで、チャチャのお師匠様であるセラヴィ先生の想い人ドロシーちゃんの弟子です。チャチャより魔法が上手に使えますがちょっとおっちょこちょいで、ナルシスト気質がタマニキズ。リーヤと同じくチャチャに好意を寄せていますが、鈍感なチャチャには2人の気持ちはどこ吹く風状態。まだ魔法使い(仮)の2人が一人前の魔法使いになるために、3人は修行の旅へと向かいます。旅先で出会う様々な人たちと面白おかしいストーリーを紡ぐチャチャたちから目が離せない!疲れた時には是非ご一読ください。元気が出る漫画です。

仮面ライダーオーズ WONDERFUL 将軍と21のコアメダル
9

仮面ライダーと伝説のヒーロー奇跡の共演

コアメダルが物語の重要なキーでもあるオーズの劇場版では、名作時代劇である『暴れん坊将軍』との共演があります。

江戸時代にオーズたちがタイムスリップしたという展開のため、仮面ライダーの世界に暴れん坊将軍が来たというよりもその逆で、将軍の世界にライダーが来た形です。

暴れん坊将軍とは徳川吉宗が活躍する時代劇で、この映画においても彼の実力は健在。普通の人間には太刀打ちできない怪物をバッサバッサと刀一本で斬り伏せる将軍の姿は、最高にかっこいいだけでなく面白さを感じます。

オーズといえばタカ・トラ・バッタによるタトバコンボなどが定番ですが、本劇場版ではオリジナルのブラカワニコンボとガタトラーターコンボが登場します。
ブラカワニはコブラ・カメ・ワニの爬虫類系コンボで、防御と再生力に優れ、防御しながら強力な攻撃を加えることのできる強力なコンボでした。
ガタトラーターコンボはクワガタ・トラ・チーターで、頭以外はラトラーターコンボと同様に高速移動+クロー攻撃が強力です。

主題歌は吉宗、映司、アンクの3人が歌う「手をつなごう〜マツケン×仮面ライダーサンバ〜」。
彼らの歌声はもちろん、個性がよく出ていながら繋がりを描く映像も必見です。

ハクソー・リッジ
10

信念を貫く事で誕生した英雄の物語

戦争映画を観るのは、辛く苦しく悲しい。
それでも観ようと思うのは、自分が体験したことのない戦争を少しでも知り、絶対に戦争は起こしてはならないと再確認出来るからだ。
第二次世界大戦中のアメリカ兵の中に「良心的兵役拒否者」という宗教上等の信念に基づき、兵役を拒否する者がいた事をご存知だろうか。デズモンド・ドスはモーゼの十戒「汝殺す事なかれ」の教えを胸に、良心的協力者として殺す為ではなく救う為に従軍する事を選ぶ。デズモンドがその命を懸けて「あと1人…あと1人…」と銃弾飛び交う中次々と救出する一方で、アメリカ兵も日本兵も砲弾や手榴弾によって木端微塵に吹き飛び、火だるまになって死んでいく。
作中では「日本兵は死を恐れずに向かってくる」という台詞があるが、日本人の私達は当時の彼らの尊い覚悟に涙せずにはいられない。
死を恐れていないのではなく、「今ここで、この沖縄で敵を食い止めなければ次は自分の家族が殺される」そんな思いだったに違いない。もちろんアメリカ兵も家族のために必死の思いだったことは否定しない。戦争はどちらか一方が被害者ということはないのだから。
しかし、猛々しいアメリカ兵に日本兵が殺されていくハクソーリッジ陥落の場面では、自分が紛れもなく日本人であると頰を伝う涙で気づかされる。
デズモンドの父トムの台詞「平時は息子が父を弔い、戦時には父が息子を弔う」。
全くこの言葉に尽きる。
信念を貫き銃を持たずに戦争に挑んだ男の美談だけで終わらせてはいけない作品である。

ザ・グリード
10

不屈の海洋モンスターパニックの傑作!

巨大な豪華客船を舞台に、船を乗っ取った『ナニカ』との決死の攻防を描くスティーブン・ソマーズ監督の出世作にして海洋モンスターパニックの大傑作が『ザ・グリード』だ。後に『ハムナプトラ 失われた砂漠の都』で大ブレイクする監督だが、個人的には本作こそが彼のマスター・ピースだと思っている。
秀逸なモンスターのデザインもさることながら、今見ても色褪せないCG技術も見どころだ。主人公の密輸船船長や相棒の整備士、曲者ぞろいの傭兵たちなど、イチイチキャラが立っているのは後のソマーズ作品にも大いに反映されている。そして個人的に見逃せないのは本作のために産み出されたオリジナルの中国製ガトリング・ガンだ。基本装備のように全員で撃ちまくるのだが、デザイン・音・重量感ともにとてもカッコイイ。レプリカがあるなら是非とも手元に置いておきたいくらいだ。
印象的なシーンとしてはモンスターに飲み込まれた傭兵の一人が『未消化』のまま吐き出されて、半分溶けながら絶叫して息絶えるという衝撃的なのがある。TV放送版ではことごとくカットされているので、残念な気持ちになった方も決して少なくはないだろう。洒落の効いたオチといいまとめも上手く、完璧に近い娯楽映画である。ちなみに吹替版もオススメ。大塚芳忠、島田敏など間違いない布陣で、役者の地声以上にハマっているのだ。

ドラゴンボール超 ブロリー
10

25年ぶりにブロリー降臨

ドラゴンボールシリーズ記念すべき20作品目に伝説のキャラクターブロリーを投入するところが流石東映だなとおもった!過去2作品に出演していたブロリーだが、今回は別次元の話ということもありブロリーと悟空たちは初めて対面した設定になっている。
前半はブロリーやベジータ軍、さらに悟空の先代の話で構成されていて中盤から現代の話に。この物語の注目点はまずブロリーとフリーザが最初は協力体制するも、後にブロリーから喧嘩をふっかけてきて結局戦う羽目になってしまうこと。でもフリーザは悟空とベジータの修行の間だけの繋ぎだったものの、釘付けになるバトルシーンの1つ。
次にゲスト声優について。今回は実力派の声優杉田智和さんと水樹奈々さんがゲスト。2人は元々フリーザ軍の部下だったもののブロリーと出会い悟空とブロリーのバトルが繰り広げられる中最後に重要な役割を果たす。でもこの2人のせいでとんでもないことになるんだけど。そして、今回はブルマの声優が久川綾さんになって初めての映画。さすがベテラン声優違和感がなかった。前任鶴ひろみさんの思いはちゃんと受け継がれていると実感。
そして悟空とブロリーのバトルはもう言うまでもない過去最大のバトルシーン。決着はつかなかったが今後ブロリーが何らかの形でまたこのシリーズに関わって欲しいなと切に願う。

キングダム ハーツIII / Kingdom Hearts III / KH3
9

待った甲斐があった!進化したKINGDOM HEARTS

KINGDOMHEARTS2からおよそ10年振りの発売となったKINGDOMHEARTS3。KINGDOMHEARTS3は今作から初めて出てくるディズニワールドを主にストーリが進んでいきます。前作でも登場したワールドももちろんあり、懐かしさを感じることも出来ます。新しいディズニーワールドとしてアナと雪の女王、トイストーリー、ベイマックス、ラプンツェル、モンスターズ・インク、です。SNSでもこれらは多くの注目を浴びました。
各ワールドを移動する度に主人公のソラや、パーティーのドナルド、グーフィーの見た目が大きく変わるのも新しいワールドに降り立つ楽しみとなります。さらに、各ワールドではその作品に出てくるキャラクターと協力をして敵を倒す場面もあります。戦い方もキャラクターそれぞれであり、主人公ソラとのコンビネーション攻撃も各キャラクターごとに用意をされていますこちらも観察してみるのも面白いかもしれません。また、グラフィックが格段に進化しており、バトルを行う度に爽快感を得ることができます。KINGDOMHEARTS自体はまだまだ完結とはいきませんがファンが10年待った甲斐はあったと思える作品でしょう。

ハイキュー!! / Haikyu!!
9

身長というハンデを乗り越えるバレーボールの青春活劇

物語は、中学校の男子バレーボール地区大会で、日向翔陽が念願の大会デビューをするところから始まります。今までバレー部には人数が足りず、翔暘はママさんバレーや壁当てなど、独自の方法で自主練してきた。そしてある日、街角の電気屋さんのテレビに映った「烏野高校」のバレーボールを見て衝撃を受ける。170cmほどの身長ながらコートを支配する「小さな巨人」の姿がそこにはあった。春高バレー出場という実績を烏野高校に刻んだ「小さな巨人」の栄光はストーリーが進むに従って徐々に明らかになっていきます。翔暘は身長160cm台の選手。しかし、念願叶って烏野高校に入学した翔暘は、影山飛雄という中学時代にも名を馳せた名セッターと共に全国大会(春高バレー)に向けて奇跡的な成長を遂げる。この物語は10巻辺りまでは翔暘と飛雄の2人の葛藤が描かれており「変人速攻」と呼ばれる翔陽と飛雄のコンビネーションを中心にまだまだ未熟な存在として伸び代を匂わせながらストーリーが続いていきます。そして後半は絶対に負けられない試合と3年生のための日向達1年生の気持ちの変化が描かれています。
このマンガの魅力的な理由は全国から集まる多種多様なキャラクターです。そんなキャラクターが合同合宿(5校)で集結するシーンは2度3度と読み返すことでよりインパクトを感じることができます。「諦めない」って口で言う程簡単な事じゃねぇよ、というセリフがこの物語のキーワードになっていると思います。スポコンではなく青春マンガです。