kazub1b5@kazub1b5

kazub1b5
kazub1b5
@kazub1b5
15 Articles
16 Reviews
0 Contributions
0 Likes
kazub1b5

kazub1b5のレビュー・評価・感想

呪術廻戦 / Jujutsu Kaisen
10

スピード感に圧倒されるストーリー展開

人間の負の感情から生まれる化物「呪い」。その力は人を死へと導く。
類稀な身体能力を持つ高校生の虎杖悠仁(いたどりゆうじ)は、病床に伏せる祖父の見舞いを日課としていた。だが、ある日学校に眠る強力な「呪物」の封印が解かれたことで呪いに襲われる。呪いに襲われ命の危機に瀕する友人を救うため、虎杖はある決断をし呪いを呪いで祓う「呪術師」の世界に足を踏み入れる。
『週刊少年ジャンプ』で連載している『呪術廻戦』は、絵、キャラクター、ストーリーのバランスが絶妙で、個性的なキャラクター達が繰り出す様々な呪術と、スピード感と迫力のある圧巻のバトルシーンに没入できる。
漫画自体の構図のバランスも良く、コマ割りが細かく、小さいコマにも文字がギュッと詰められており、1話1話の読み応え感がすごい。それでいて、迫力のあるシーンでは細かいシーンまでしっかり描きこまれいて、読者は目を引き付けられるのだ。漫画家の腕の良さを強く感じられる。
また、キャラクターだけではなく、バトルを軸としたそれぞれの人間模様、友情ドラマ、個々の成長など予想不可能なストーリー展開からも目を離せない。
第1巻からドハマりすること間違いなしの、ダークファンタジーアクション漫画である。

slowthai / スロウタイ
8

ラッパー【slowthai(スロウタイ)】の特徴とは?

イギリス出身のラッパー、slowthai。
2019年には、BBCのSound of 2019にて4位に選出。同年5月には、アルバム『Nothing Great About Britain』をリリースし、全英チャート9位に選ばれ、マーキュリー賞にノミネート。
彼の音楽性としてジャンルはヒップホップに分類されるが、曲中ではしばし荒々しいポストパンクロック的要素を含んでおり、70年代を思わせるイギリスのパンクムーブメントを思わせるようなサウンドが特徴的。slowthaiの独特なキャラクターとファッション、労働階級者として育った彼が放つリアルな国の歴史や政治についてのリリックは、ラッパーとしてイギリス国内問わず世界中から高い評価を受けている。またMusic Videoの制作にも強いこだわりが見える。音楽性のみに囚われず、アーティストとして作品を作り上げていく様子が彼の作品を見ていると感じることができる。
そしてデビューしてから間もないにも関わらず、ASAP Rocky、James Blake、Denzel Curry、Skepta、Mura Masa、などの数多くの豪華アーティストとコラボし楽曲を発表するなど、圧倒的な活躍を見せ続けるSlowthaiから今後も目が離せない!

YUKI
10

YUKI

元JUDY AND MARYのボーカル、YUKIについての感想です。
20代以下の人はJUDY AND MARYというバンドのことをあまり知らないと思います。まずはバンド時代の楽曲を聴いてみるのもいいと思います。
代表曲として「そばかす」などが挙げられますが、るろうに剣心の主題歌だったと言えばピンとくる方も多いのではないでしょうか。キュートなのにパワフルな歌声はいろいろな感情を思い起こしてくれるでしょう。
バラードからハードなロックまで好きな曲がきっと見つかると思います。
現在でもソロデビューから15年以上経っていますが、その歌声は健在です。むしろいろいろな楽曲を作るようになったことでパフォーマンスの幅が広がっており、未だに進化をし続けていると言ってもいいでしょう。
過去ファッションのインフルエンサーであったように、容姿も未だキュートなルックスを保っており、YUKIのような女性になりたいという人も数多くいます。
ソロデビュー後の楽曲でオススメなのは「プリズム」です。デビュー2枚目のシングルですが、未だにライブでは必ず歌われるほどYUKI本人やファンの方々にとっては大切な曲になっています。もちろんオススメは一曲に絞れないのですが、まずは「プリズム」を聴いてみるとYUKIの世界観の入り口が見られるでしょう。

Fukushima 50
9

日本を救った男たちに感謝を

2011年3月11日午後2時46分。
東日本最大震災が発生し日本の観測史上最大の地震が発生した。
その直後巨大な津波が福島第一原子力発電所を襲う。
発電所は全電源を喪失しブラックアウトを起こす原子炉は冷却が不可能となり、
原子炉建屋が水素爆発を起こし原子炉内でメルトダウンし始め、原子炉爆発し、
最悪東日本が人が住めない状態という未曾有の危機に直面する。
現場の当直長伊崎利夫は暗闇の中で現場の作業員と不測の事態に懸命に今できること進めます。
所長の吉田昌郎は現場の大混乱の本社とのやり取りに対応しながら現場に最善の指示必至に続けます。
炉心の冷却、自衛隊、消防の応援、首相対応、工員の退去など対応しながらも危機的状況は確実に迫ってきます。
この状況を打開するためには決死隊を組織し圧力弁を人力で開放するしかない結論になります。
しかしこれは驚異的な被爆を伴う危険な作業です。
現場の伊崎利夫は決死隊の希望者を募り突撃させますが失敗。
再度突入しついに圧力弁を開放し原子炉爆発を阻止します。
東日本を危機から救った人達の現実にあった話を映画化したものです。
KADOKAWAが渾身の力と膨大な制作費をつぎ込んで作った映画とあって、
その建屋、発電所の中、地震、津波後の状況は実に見事に再現されていたと思います。
またキャストも超豪華で佐藤浩市 渡辺謙 吉岡秀隆 緒形直人 火野正平 平田満など、
主役級を贅沢に使われていて感動しました。
原作門田隆昌の「死の淵を見た男」を忠実に再現されていてノンフィクションの映画で
あの大震災から10年目ということもあり誰かが取り組まねばならない重いテーマを真正面から表現された作品だとおもいました。
この作品は評価するというよりも「こんな事が現場で起こっていたのか」と教えてもらってありがとうございますという気持ちです。
また、現場の方々に日本を救ってくれてありがとうございますという気持ちしかありません。
全編涙ながらに観ましたが現場の方々への感謝の言葉しかありません。

踊るリスポーン
10

ある意味究極の愛の物語

赤や茶色に染められた綺麗な髪の毛も、マニキュアでカラフルに塗られた爪も、切り離されて地に落ちた時はどうしてひどく醜いものとなるのだろうか。人間の身体もまた同じである。生を失ったものを愛することはなかなかできないだろう。しかし山崎声(やまざき あん)は違ったのである。彼女の重すぎる愛は主人公・壇ノ浦調子(だんのうら ちょうし)の死体から始まった。壇ノ浦調子は死んでも最後に睡眠をとっていた場所で復活するという特異体質の持ち主。山崎声を調子自らの命をかけて助けたことから、声は調子のことが好きになる。声の重すぎる愛に調子は振り回されていく。「好き」って何だろう、なぜ、どういうところが好きになるんだろうと思ったことはないだろうか。この漫画では登場人物それぞれの「好き」という気持ちを限りなく言語化している。もし顔が違っていたら好きになっていなかった?もしここで出会っていなかったら好きになっていなかった?周りからの目は気にしないの?そんなの関係ない!恋愛をする上でぶつかるであろう問題を何事もなく軽々と乗り越える主人公たち。あなたも恋人の好きなところが言葉にできるかも。まさに究極の愛の物語である。

GARNiDELiA / ガルニデリア / ガルニデ
10

幅広く活動しているアーティスト!

GARNiDELiAはボーカルのメイリアとコンポーザーのtokuの2人で構成されている男女ユニットです。メイリアの力強くも透明感のある綺麗な歌声と、tokuの作る繊細かつ壮大な曲の組み合わせはとても素晴らしく、一度聴いたら魅了されること間違い無しです!
GARNiDELiAはカッコいいロックな曲からしっとりとしたバラードやダンス曲など、様々なジャンルの曲があるのも魅力の一つです。また、メイリアは抜群の歌唱力に加え、容姿端麗でなおかつダンスも踊れて衣装のプロデュースもしているというとてもハイスペックな方です。tokuは過去にボカロPとして活動していたり、様々なアーティストへの楽曲提供もしています。
GARNiDELiAはニコニコ動画やYouTubeにダンス動画などを投稿したりSNSでの活動もしているので、少しでも興味が湧いたら検索してみてください!気に入っていただけたら是非ライブに来てください!ライブでの演出や音へのこだわりもすごいしメイリアの歌とダンスは圧倒されます!また、ライブ後にはハイタッチ会やチェキ会をするなどGARNiDELiAのお二人のファンへの対応が素晴らしいです!貴方もぜひGARNiDELiAのファンになりませんか?

絢香 / Ayaka
10

絢香の歌唱力

日本のJPOP女性歌手。デビュー作はI believe。
小さな体からは想像もできない迫力ある歌唱力は圧巻。
ミュージックステーションのヤングガンなどでも注目され、デビューした後は男女問わず人気の歌手。
朝ドラやドラマの曲にも起用されることが多く、幅広い年代から愛されている。
紅白、ミュージックステーションなどにも主演し、歌唱して会場を沸かせている。
ライブでは、アコースティックバージョンや楽器を極力使わないシンプルな演出をしており、毎回観客を魅了している。
ライブ会場には20代から60代まで幅広い年代の人達が集まる。落ち着いた雰囲気のライブが多いため、50代や60代の方も楽しめるライブだ。

コラボしている作品としてはコブクロや三浦大知との作品があり、絢香1人の時とはまた違う楽曲を楽しむことができる。
洋画の『天使にラブソングを』のゴスペルシーンを幼い頃にみていたということもあり、日本人離れしたソウルな歌唱力も魅力の一つ。
一人一人のファンを大切にしており、台風でライブが中止になったときにはアカペラ映像を配信してくれたというエピソードもある。
Instagramやファンクラブでも歌手情報やプライベートな画像などが配信されている。

ハロウィン(映画)
5

ハロウィンを観た感想

40年前のハロウィンの日に、アメリカの街で起きた猟奇的な連続殺人事件。犯人のマイケルは、精神病棟で鎖につながれている。ジャーナリストであるデイナとアーロンの二人は、マイケルと話そうと精神病棟を訪れますが、マイケルは誰とも口をきかないとのことで、一切話そうとはしません。事件を生き延びた被害者であるローリーにも会いに行きましたが、彼女もまた多くを語りませんでした。そして事件は再び起こります。ハロウィンの前日に護送車が横転し、マイケルが野に放たれたのです。ハロウィン当日、40年前の惨劇が蘇ったかのように、マイケルは次々と人々を殺害していきます。相手が誰であってもためらいなく殺していますが、赤ん坊や小さな子どもは殺害対象ではないようです。しかしマイケルがここまで無差別に人々を殺害する理由については、一切語られません。最後まで動機は不明のままでした(おそらく動機はない、または殺害することそれ自体が目的)。ローリーはこの40年間、事件のことを片時も忘れずに、家の中にシェルターを作ったり、狙撃の訓練をしてきました。ラストでローリーと、ローリーの娘であるカレンと、カレンの娘であるアリソンの3世代が力を合わせてマイケルに打ち勝つシーンは見どころです。

お前はまだグンマを知らない
8

グンマにこだわった1作。熱い

ぐんまちゃんのゆるキャラグランプリ優勝やグンマーの野望などのゲームに始まるグンマプチブームに乗っかったといっても過言ではない時期に連載が開始された本作ですが、内容は決してブームだけに乗っかった浅いものではありませんでした。ただし大事なのは本作で出てくるのは群馬県ではなくグンマ県であるということ。あくまで架空のグンマでの物語が展開されていきます。主人公はグンマ県外からやってくるのですが、グンマのグルメや風習だけでなく偉人や学校行事、歴史などに触れていく中で主人公をグンマに染まっていきます。またグンマの中だけでなく、他県とのつながり、日本の中でのグンマの存在がどのようなものなのかを教えてくれる作品でした。たまにアキバ系な(死語)ラブコメになりかけるのですが、そこはこの作者のすごいところ。最後には甘い展開はなく(むしろBL気が強い笑)、しっかりグンマネタに徹するところに感服しました。2019年についに終わりを迎えた本作ですが、グンマプチブームの時期を過ぎても連載を続け、やりきったことは素晴らしいと感じました。これからも折に触れてグンマ漫画を掲載し続けていただければと思います。

ドラゴンクエストV 天空の花嫁 / DQ5 / ドラクエ5 / Dragon Quest V: Hand of the Heavenly Bride
10

ドラクエシリーズ最も波乱万丈な人生を送る主人公

1番驚いたのは、主人公が勇者では無いということです。
息子が勇者であるということを知り「なるほど。天空の花嫁というタイトル通り、結婚することで勇者が生まれるんだ」と納得しました。

主人公の父が自分のせいで命を落とすのを目の当たりにし、奴隷生活を送り、結婚ののちに子供が生まれるが自らは石化させられ、妻はさらわれる。
数年が経った後に子供たちが助けに来てくれるが、自分の子供が成長する様を見られなかった主人公の心中を思うと切なさを覚えます。

それでも、幼少から持っていた優しい心でモンスターを仲間にする、シリーズ初のモンスター使い。その能力が大人になった後も衰えなかったというのは技術ではなく優しい心が変わらなかったのだとしたら、彼の人間性は聖人とすら呼べるのでは無いかと思います。

勇者が保護者同伴のまま世界を救うというのも、シリーズ初どころか全RPGにおいてもなかなか無い展開では無いかと思いました。

前作であるIVがかなりの名作であったため上回るのは大変だと考えていましたが、新たな要素を試み負けず劣らずの名作を作り上げたエニックスには感服です。
後にリメイクにとどまらずCG映画化もされたことから、この作品を今でも好きな人がどれだけ多いのか感じさせられます。

Tom Clancy's The Division 2 / ディビジョン2
9

世界中で盛り上がるオンラインゲーム

世界中で盛り上がっているオンラインゲーム。他のプレイヤーと協力してミッションをクリアしたり、対人対戦で緊張感の中探索したりするゲーム。ストーリーはインフルエンザでゴーストタウンとなったワシントンを守るべく敵勢力と対峙していくといったもの。
ゲームシステム的にはレベルアップで強くなるのは体力等基本的なステータスのみで、探索や敵を倒したときに出現するアイテムでキャラを強くしていくゲームシステムとなっている。強い敵、難しいミッション程良いアイテムが報酬として出現するが、自分が倒されるリスクがあるので、そこは協力プレイで乗り切ろう。
強い武器、装備が入手できたら効果を試し、強くなったキャラを見てニンマリすることは必須。
ストーリ自体は割とすぐ終わるが、そこからがこのゲームの本編ともいうべきアイテム探しの旅が始まる。同じミッションを何度もする必要がありそこは辛いところではあるが、チャレンジするたびに新しい装備で挑み、成長を感じるも良し、新しいプレイスタイルを見つけるも良しで末永く楽しめる作品である。
また新しいミッションやゲームモードが度々追加され、何度も楽しめる仕組みができている。
バランス調整やバグの修正もメンテされるのがユーザーのことが考えられておりGood。

Bloodborne / ブラッドボーン
8

高難度アクションとコズミックホラーの融合!

『Bloodborne』は、2015年に『Demon’s soul』や『Dark soul』等といったソウルシリーズ、『SEKIRO: Shadows die twice』を開発したフロムソフトウェアと、SCEがタッグを組んで開発したコズミックホラー系アクションRPGです。病気の治療のため、医療の町として有名な古都「ヤーナム」に訪れた主人公は、そこで「血の医療」と呼ばれる処置を受けた後、「獣狩りの夜」と呼ばれる、人が発狂し獣の姿に変貌する夜に目を覚まします。そして主人公は獣と化した者を狩る「狩人(ハンター)」として、「獣狩りの夜」、そして古都ヤーナムに隠された神秘を解き明かすため奔走することになります。
※コズミックホラーとは?
『宇宙的恐怖』とも呼びます。人間の理解を超えた宇宙的存在や出来事に対峙した人間の恐怖を描くホラージャンルです。
特にH.P.ラヴクラフトの『クトゥルフ神話』シリーズが有名なジャンルです。ホラーに詳しくない方でも、『クトゥルフ神話』という作品を聞いたことはあるのではないでしょうか?
『Bloodborne』では、上記のクトゥルフ神話を踏襲した設定や、クトゥルフ神話に登場する神等をモチーフとしたボスキャラ等もおり、宇宙的恐怖作品の入り口としてもおすすめです。

魅力1 美しい街並みと、コズミックホラーならではの雰囲気が最高!
『Bloodborne』は、19世紀のヴィクトリア朝を舞台にしています。物語の舞台となる「ヤーナム」は、古都らしく煙突やガス灯等といった近代的なモチーフが多く採用されており、現実の近代ヨーロッパのような街並みをPS4のグラフィックで堪能することができます。近代の煉瓦建築等がお好きな方には探索だけでも十分に楽しめる出来栄えとなっています。
また、本作は同社のソウルシリーズとは異なる点として、ホラーテイストな作品に仕上がっています。作中の時間帯は夕方~深夜のため、全体的に薄暗く湿った雰囲気です。近代建築の街並みだけではなく、薄暗く毒蛇の潜む森や、謎の儀式を行う老婆が蔓延る墓地など、ホラースポットも多く存在します。また、ストーリーが進むにつれて、コズミックホラーらしい超常的な存在も敵として立ちはだかります。大量に目玉のついた巨大なハエや豚、脳髄を吸い出そうとしてくる老婆、アーモンド形の頭部をした6本腕の巨大な怪物、視線があっただけで発狂する頭の膨れ上がった女等……。「生理的にダメ!」と感じる敵キャラもいますが、常人には理解しがたい超常的な存在として作品のコズミックホラー感をより強く演出しています。ホラーゲームを楽しみたい方や、クトゥルフ神話シリーズのファンの方にもおすすめです。

魅力2 手ごたえのある高難度、スタイリッシュな戦闘アクション!
『Bloodborne』の開発元である「フロムソフトウェア」は、いわゆる「死にゲー」と呼ばれる高難易度作品が特徴のメーカーです。本作もその例に漏れず、「死んで覚える」高難度アクションゲーとなっています。
本作がいかに難易度の高い作品であるか、事例を紹介しましょう。
『Bloodborne』には、ボスキャラを初めて撃破した際に取得できるトロフィーが存在します。最序盤のボスキャラである「ガスコイン神父」というキャラクターの撃破トロフィー取得率は……2020年2月時点で45.7%! なんと購入者の半数以上が、最序盤のボス、もしくはそこへ行きつくまでの過程で詰まってしまう……。そんな難易度となっています。
ですが、そこを乗り越え、ボスを撃破したときのカタルシスは他のアクションゲームではなかなか得られません。何せ、「何度も死んでやり直し対策を練り、その末に撃破する」という過程を踏んでいますから、その分達成感は何にも代えがたいものになります。ごり押しによるラッキークリアもほとんどありませんので、積み重ねた経験がボスを撃破したときの満足感はひとしおです。
また、高難度なだけでなく、戦闘シーンも非常にスタイリッシュでカッコいいものになっています。
獣と化した人々や、異形の存在と戦う上で、防具はほとんど役に立ちません。そのため、本作はステップやローリングで相手の攻撃をかわしながら、その隙にこちらの攻撃を当てていくような戦方が基本になります。当たればひとたまりもないような攻撃を紙一重でかわし、こちらの攻撃を当てていく……プレイを横から見ているだけでも、非常にスタイリッシュな戦闘が楽しめます。また、単純に武器を振るだけの攻撃だけではなく、溜め攻撃や武器を変形させての攻撃等、様々な戦い方が存在するため、戦闘がマンネリ化することもありません。
特に本作のアクションで欠かせないのは「リゲイン」、「パリィ」、「内臓攻撃」です。
「リゲイン」とは、「攻撃による体力回復」のことです。
本作では攻撃を受けた場合、受けた数値分のダメージをそのまま受けるのではなく、暫定ダメージという形でいくらか一定時間の間保留されます。HP100で50ダメージの攻撃を受けた場合、そのままHP50になるのではなく、HP50+保留HP20といった形になります。この状態で相手に攻撃を当てると、最大で保留分HPまで回復をすることができます。例えば、50ダメージの攻撃を受けた後、すぐに相手に攻撃を与えると20HP回復するような感じです。本作はこのシステムのため、積極的に攻撃していくことで戦いやすくなります。(もちろん、ごり押しすればすぐに死んでしまうのですが(笑))
「パリィ」、「内臓攻撃」はBloodborneの戦闘の中でも特に重要視される戦闘システムです。
パリィは発動条件が2つあり、「①相手の攻撃が当たる直前に、銃撃を当てる」、「②相手の背後から最大溜め攻撃を当てる」のどちらかで、パリィが発動します。パリィが発動した場合、相手は大きく姿勢を崩します。
そして、姿勢を崩した相手に近づいて攻撃を行うと……相手に手を突き刺し、内臓を抉り抜く「内臓攻撃」が発動します。字面だけでもう痛そうなのですが、その攻撃名の通り、内臓攻撃が発動すれば非常に大きなダメージを与えることができます。雑魚キャラについては、内臓攻撃を当てればほとんど1発で倒せます。また、ボスに対してもパリィ、内臓攻撃を使用することができ、一部のボスはパリィを駆使することで各段に撃破しやすくなります。一方で、パリィ条件が特殊なボスや、そもそもパリィが発生しないボスもいます。個人的にはすべてのボスに対して内臓攻撃ができたらよかったと思います(笑)
相手の攻撃が当たる直前に銃撃を当てることが発動条件なので、パリィが失敗すればそのまま相手の攻撃を受けてしまいます。まさしくハイリスク・ハイリターンの大技といえるでしょう。
相手の攻撃をステップ、ローリングで華麗に回避し、隙に攻撃を差し込んでいく。攻撃を受けたらリゲインで回復し、相手の動きを見切り銃撃でパリィを取って内臓攻撃で仕留める……まさしく狩人(ハンター)の名にふさわしい戦い方ができます。他にはないBloodborneの魅力と言えるでしょう。

魅力3 武器がかっこいい!!!
狩人の使う武器も非常にカッコよくスタイリッシュです。狩人は伝統的に「左手に銃、右手に変形する武器」を持って戦うのですが、主人公も同じように銃と変形する武器を持って戦います。
ひとえに変形する武器といっても様々です。最初の武器として選択できる変形武器は3種類あります。「ノコギリ鉈」、「獣狩りの斧」、「仕込み杖」です。ノコギリ鉈は変形前は小ぶりなノコギリですが、変形すると大振りな鉈になります。獣狩りの斧は変形前は小ぶりな片手斧、変形後は柄が伸び大きな両手斧になります。著者イチオシの仕込み杖は、変形前はただの杖ですが、変形すると持ち手の下の部分が蛇腹状のノコギリ鞭になります! 武器ごとに特徴があり、「そんな変形するの!?」と言わんばかりの武器もあります。また、攻撃中にも武器を変形させることができますので、よりスタイリッシュな戦い方を追求することも可能です。種類も様々あり、正統派な剣や、電気を纏う棍棒、日本刀から果ては車輪まで……。自分の好きな武器を使って戦闘を楽しむことができます。
銃についても様々です。最初の銃として選択できるのは「獣狩りの短銃」「獣狩りの散弾銃」という、拳銃とショットガンのみですが、ストーリーが進むにつれて銃器のバリエーションも増加します。
拳銃やショットガンのほか、二連装銃やライフル、火炎放射器や大砲、ガトリング銃まで存在します。パリィの取りやすい銃や、銃撃で大ダメージを与えられる銃など、銃ごとの性格も異なりますので、自身の戦闘スタイルが広がること間違いなしでしょう。

魅力4 考察が捗る!
「フロムソフトウェア」のRPG作品は、作中で明確なストーリー解説が存在しないことが特徴です。そのため、プレイヤーはゲーム内に存在する書物・文献や、NPCとの会話、武器やアイテムの説明文等からその世界観・ストーリーを把握していくことになります。
『Bloodborne』もその特徴に漏れず、主人公はいきなり病院のベッド上で目が覚め、ストーリーが始まります。プレイヤーはヤーナムを探索していく中で、物語や世界観を把握していくことになります。
その性格から、プレイヤー毎に世界観・ストーリーの考察が違います。「Bloodborneはどういった物語なのか?」 プレイヤーそれぞれの解釈があり、ストーリーがあるということです。
「はっきりしたストーリーが欲しい!」といった人には不親切な作りですが、「ストーリーや、世界観について考察したい! ほかのプレイヤーと語り合いたい!」といった人にはおすすめです。
いかがでしたでしょうか?
ゲーム、ストーリーともに難易度の高い作品ですが、それだけにプレイ面でも考察面でも、奥の深さはゲームの中でも随一です。
ゴシックホラーと宇宙的恐怖の混ざり合った独特なホラーアクション、せひプレイしてみてください!

モブサイコ100 / Mob Psycho 100
9

上手く言えないけど、凄いんです……。

「モブサイコ100」は、同名漫画のアニメ版です。
もともとは家族が視聴しており、隣で何となく観ていたのですが……気付けば、毎週欠かさずに観るようになっていました。絵はキレイというより、個性的。主人公達の顔の造形も、特徴がない『モブキャラ』のよう。
主人公の影山茂夫(かげやま しげお)くんは、「モブ」というあだ名のように花のない男の子です。大人しくて受け身で、流されやすい。
本当は誰よりスゴイ超能力を持っているのに、それに頼らず生活しようとします。好きな子に振り向いて欲しくて、部活動でトレーニングに励む。詐欺師スレスレだけど、妙に真面目で頼もしい師匠の手伝いをする。ヘルメットのようなおかっぱ頭で、パッとしない彼……でも、特別な力に頼らず、他人の良いところを心からリスペクトする、純粋な心の持ち主です。「師匠」の霊幻新隆をはじめ、モブの弟の律や両親、悪霊(?)のエクボに部活の仲間など。実は様々な人に愛され、認められているモブ。個人的に、マッスル集団「肉体改造部」の面々がすごく好きです。ヒョロヒョロしたモブくんを馬鹿にせず、一緒にトレーニングに励む彼らは、とてもまっとうな人間です。
世界征服を企む組織も出て来ますが、日常パートも愛おしい作品です。

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話
9

観てよかった

筋ジストロフィー患者の鹿野さん自身の体験をもとにして書かれた小説を実写化したお話です。鹿野さんのお世話をするボランティアの青年とその恋人との交流がそれぞれの視点で描かれています。
こういった闘病の様子が描かれた映画でよくあるお涙頂戴といった話ではなく、逆にユーモアたっぷりで笑える場面が非常に多かったです。
そんな中でも、ボランティアの青年の将来へのやるせない気持ちだとか、それを支える恋人の葛藤、その恋人に想いを寄せるせつない主人公の様子も描かれていて、笑いだけではなくストーリーもしっかりしていました。
ただ病気を悲観するだけではなく、こういった作品に触れることで病気への理解も深まり、身近に感じることができると思います。
そして、鹿野さんご本人もきっと素敵な人だっただろうと思いますが、大泉洋さんの演技が素晴らしく、とても魅力的な俳優さんだと改めて感じさせられました。
特に好きなのは命がけのサプライズのシーンです。普通で言えば不謹慎なのでしょうが、自らの病気をネタにして誰かを笑顔にしてしまう主人公がとても愛おしく、主人公が言うわがままも命を全力で全うしているからこそ生まれてくるものなのではないかと思いました。

盾の勇者の成り上がり / The Rising of the Shield Hero
8

1話目2話目の衝撃がすごい。

正直最初の方は見ていると病んでしまいそうになります。さらに言うなら、もう見ているこっちが人間不信になってもおかしくないぐらい最初のほうは見ててつらいです。そもそもこのアニメは、俗に言う異世界転生モノというジャンルであり、ただでさえ慣れない環境に置かれる主人公が周りに騙され利用されてボロボロにされていきます。
主人公は戦うすべを持たない盾の勇者として異世界転生を果たすのですが、他にも槍の勇者、剣の勇者、弓の勇者の合計4人が勇者として転生されます。この中で盾の勇者だけは扱いがとてもひどく、他の勇者たちは仲間を与えられたのですが、盾の勇者だけだれも仲間を与えられず苦しい状況に置かれてしまいす。そこである女性が盾の勇者を哀れんで仲間になるのですが、その女性は盾の勇者を利用して陥れどん底まで叩き落します。そんなどん底まで叩き落とされた盾の勇者が信頼できる仲間を得て、自分の心の葛藤に苦悩し、それでも這いつくばって生きていくといった内容になっています。
ここまで主人公が苦しめられるアニメはなかなかないと思います。ただその中に深い面白さがあり作品にずるずると引きづり込まれていくとても面白い作品だと思います。後半からは信頼できる仲間もでき、ストーリー的な病みが少し和らいで見てても苦しくならないようなアニメです。

ゴールデンカムイ / Golden Kamuy / 金カム
9

時代背景とアイヌの歴史が面白いくらい分かる

友人おすすめで無理やり渡されたマンガだったので、はじめは気乗りがせず、絵があんまり好きじゃないかも…日露戦争後の北海道の歴史なんて全然興味がないと思って読んでいたのですが、敵味方問わず出てくる変態とよぶべき愛すべきキャラクター達が全裸で戦ったり変顔をしたり、銃を打ちながら「勃起!!」と叫ぶようなシーンも多く含まれておりプッと吹き出してしまうような事が多々ありました。
戦いのシーンこそ血が出たり、腸が出たり、耳が削がれたりとありますが、キャラクター一人一人の個性が立っていて全くグロテスクに感じることはありませんでした。また、作品の中ではさまざまなアイヌの伝統料理を紹介をしていてこれも興味深く、例えばチボプサヨ(ジャガイモとイクラのお粥)鮭のチタタプ(顎の肉をネギトロにしたようなもの)等、本当に美味しそうな料理が出てきたと思うと、猟の場面では愛らしいリスや、ネズミ、ラッコ等本来愛でるべき動物を捕獲し新鮮な脳みそを生で食べたり、皮を剥ぐなど調理の詳しい工程も丁寧に載っていて勉強になりました。どの食べ物を食べるときも「ヒンナヒンナ」=食事、食べ物、生き物に感謝というアイヌ語が用いられていてアイヌの人たちの自然への感謝の気持ちが要所要所に散りばめられていてスーッと頭に入ってくるようになってます。北海道の主要都市や網走監獄など私たちが耳にしたことのある場所が舞台になっているためその町の歴史なども学べるようになっています。今は北海道を出て樺太を旅しているので今後の展開にも目が話せないです。