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hitsuki57

hitsuki57のレビュー・評価・感想

のりりん
8

ロードバイクの購入を迷っているならおすすめ

著者:鬼頭莫宏 全11巻。2015年に完結している。
ロードバイクに興味があって購入を迷っているならおすすめです。私がロードバイクを購入するきっかけの一つになりました。
ロードバイクの購入の際の参考になる話から、実際にロードバイクに乗って通勤、サイクリングやロードレースへの出場などロードバイクを購入したならしたいと思うことを一通り物語の中でしているので、ロードバイク購入前に読んでみると購入後をイメージしやすいのではないかと思います。
また、ロードバイクあるあるのような話も豊富にあるので、すでにロードバイクに乗っている人も楽しく読めると思います。

ロードバイクの漫画というとレース物の印象が強いですが、この漫画は普段のロードバイクの楽しさを描写しているシーンが多いので、購入を迷っているならぜひ読んでみてもらいたいです。
物語自体は、著者の過去作を知っていると購入をためらう人もいるかもしれませんが、この漫画はシリアスやグロシーンはなく著者の自転車好きが全面に出ている作品なので安心して読めると思います。完結済みで全11巻と購入しやすいと思うのでロードバイクに興味のある人や好きな人はぜひ読んでもらいたい作品です。

狐火
8

うつ病ラップ

ポエトリーリーディングという言葉を聞いたことがあるだろうか。簡単に言えば音楽に乗せて詩を朗読することを一般的に言うそうだ。
この言葉を広めたのは、今は亡き不可思議wonderboyではないかと私は思う。しかし今日は不可思議wonderboyではなく、その盟友と言われている狐火が今回メインだ。
彼は、常に今の自分のリアルを詩にしている。そして、その詩が特徴的でつい耳を傾けてしまうのだ。詩、ポエムという単語を聞いたら、きっと川のせせらぎのように綺麗で草原に吹く風のような気持ち良さがあるのではと思う人もいるかもしれないが、彼は真逆と言っていいかもしれない。綺麗ごとを言わないのだ。そして今の現代人の底辺を表したような詩が多い。「〇〇才のリアル」これはシリーズのように続いている作品なのだが、これがその年齢と被ってしまうと聞き入ってしまう。詩の中ではがんばれと言った鼓舞するような綺麗な言葉はなく、今に見ていろ!返り討ちだ!などと言った皮肉っぽい単語が並ぶ。しかし、それは今を生きている人に足りない部分なのかもしれない。人生がある程度のレベルでうまくいっている人が聞くとうつ病なのではと笑うだろう。何かに本気で悩んでいる人が聞いたら必ず響くものがあると思う。苦悩と挫折を乗り越えた狐火だからできる表現なのかもしれない。

転生したらスライムだった件 / 転スラ / That Time I Got Reincarnated as a Slime
10

転スラの街に住んでみたい!

この物語は街づくりを中心に進んでいきます。私はスライムがつくるこの街に住みたいなってアニメを観ながらいつも思っています。
みんなが自分のことを忘れて他の人や街のために働く姿は、普段忘れかけている大切なものを思い出させてくれて心がほっこりします。人との繋がりが薄いなって思っていたり、他のグループの人と馴染めない、新しい生活を始めた、という方にはぴったりなのではないでしょうか。
ストーリーの種族を越えた素敵な仲間との生活は必見です。バトルシーンもカッコいいです。仲間が多いのでたくさんのスキルを使うしスライムもどんどん新しい技を取り込みます。技にスピード感があるため見ていても飽きません。主人公が最強なのもスカッとして気持ちいいです!中にはもっと強そうなキャラも出てきますが、闘うのか仲間になるのかこれからの見どころです。そして最後に、見た目が可愛い。スライム状態でも可愛いですが、人型になると、なお良しです。声優さんの声もキャラクターにマッチしていると思います。仲間のキャラクターもイケメン、美女、可愛い系などなど揃っているので好みが分かれそうです。「今日は人のために何かしようかな」って気持ちにさせてくれる優しい物語です。

GITADORA
8

音楽ゲーム、GITADORAについて

ゲームセンターの音ゲーコーナーにて良く見かける、ギターやドラムの形をした筐体が目立つGITADORA。その名の通り、ギター、ドラムのバンドシュミレーションゲームです。
まず、ギター側ですが、下から上がってくるノーツの対応ボタンを押しながら、タイミングよくピックレバーを弾くと、演奏音が流れ、間違うと不響和音が流れるといったシンプルなものです。
ドラムには、対応するノーツに対応したドラムパットを叩くと対応した音が鳴る、といったシンプルな物でが、実際に自分が弾く、叩いたタイミングで演奏音が鳴るので、ちょっとしたギタリスト、ドラマー気分を味わえます。
演奏曲は数百曲より選べ、随時更新されていますので、流行の曲、アニソン、ボカロ、洋楽等といった馴染みのある曲から、オリジナルの曲までの演奏を擬似的に体感できるのも良い点。演奏パートもギター、ベースと選択可能で、低音が好きな方、ギターソロが好きな方等いろいろな楽しみ方ができます。但し、ドラムにおいては、電子ドラムそのものなので、強弱やハイハット開放等の応用技術は除き、ある程度のドラムスキルが身につけられますので、音楽好きにはとても楽しいゲームだと思います。家にドラムを置けない、電子ドラムの購入困難という方にも、お勧めです。
また、このゲームはセッションが可能で、ギター(筐体によっては2人可能)ドラムで同時に同じ曲を演奏でき、バンド気分が味わえるのも楽しさの一つだと思います。

ラストベガス
8

豪華な「おじいちゃん」共演

幼馴染みの4人は、58年後唯一の独身だったビリーのバチェラパーティーを開くために、式をやるラスベガスに行きます。ビリーと仲の悪いパディだけが渋りそうますが、アーチーとサムが強引に連れて行きます。ホテルの予約を忘れてしまい、カジノ立ち寄ると、アーチーが持ち金を10万ドルにします。ホテルは慌てて部屋を用意し、損失を補填しようとします。ホテルのバーで歌っているダイアナと知り合い、パディとビリーは惹かれていきます。パディは4人のマドンナ的存在のソフィーと結婚しましたが亡くしてから偏屈になっていて、更に葬式にビリーだけがこなかった事を根に持っています。しかし、ダイアナにあって前に進める気持ちになったのです。バチェラパーティー当日、パディはビリーに本当に結婚したいのか?今なら引き返せると、伝えます。パディがダイアナを好きだと言った時、初めてビリーは自分の気持ちを自覚します。ダイアナはビリーに告白していましたが、ビリーはやっと立ち直ったパディを選んでくれと、ダイアナに話します。ダイアナはソフィーを譲ったように、また、私のことも譲るのか?と言っているのをパディに見られます。翌朝、パディはビリーの若い婚約者にビリーは結婚出来ない事を話します。結婚は破談となり、それぞれ帰宅してから58日目、ビリーがダイアナと結婚したと連絡が入ります。なんと言っても、マイケル・ダグラス、ロバート・デニーロ、モーガン・フリーマン、ケヴィン・クラインの安定の演技に裏打ちされた、豪華なコメディ映画です。老人のあるある話しから楽しめます。

兄が妹で妹が兄で。
8

入れ替わりTSFとして王道に見えて、内容はとても背徳的

兄が妹で妹が兄で、というタイトルからも直ぐに読み取れる通り主人公の陽太(兄)と光(妹)の精神が入れ替わってしまうという、よくある精神入れ替わり物。
昨今では、『君の名は。』等で有名なシチュエーションですね。しかしよくあるシチュエーションとは裏腹に、その二人の中で描かれるのは入れ替わった二人同士の恋愛感情…つまり、近親という禁忌を孕んだ恋愛模様です。それに加えてお互いの身体と心が入れ替わってしまった事による性差の認識、男性の心と女性の身体の間で揺れる陽太と女性の心で男性の身体を持った光の特異な関係は、二重に背徳的な関係を作り出しています。途中から、クラスメイトの男女二人も兄妹二人と同様に入れ替わりを起こしてしまい、事態は更に複雑に……。
そんな禁断の愛に倒錯性を重ねたような作品ですが、イラストも非常に可愛らしくコミカルな表現とロマンティックな表現が交互に繰り出されることによって、倒錯的恋愛模様をマイルドな読み心地で堪能する事が出来ます。特に、男性となった光に詰め寄られてドギマギする陽太ちゃんの七転八倒する様子はTSFというジャンルを愛好する人にとっても読みごたえのあるものだと思います。是非ともお手に取ってみて欲しい作品です。

エースコンバット7 スカイズ・アンノウン / ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN
9

エスコンとして次の段階へ進んだ新作

私の中でエスコンといえば『5』。
他にも多くのナンバリングタイトルをプレイしましたが、これを超えるものはありませんでした。
そんな『5』を今作は超えてくれるのではないかと期待して『7』をプレイしましたが、予想をはるかに上回る面白さでした。
ゲームとして新たな1ページを刻んだVRモード。これまでの視点ほぼ固定のプレイングから大きく変わり首を回して敵を確認するスタイルはエスコンというより、CS機のフライトゲームの可能性を引き上げてくれました。
そして本編ストーリー。担当されている方からして不安はあまりなかったのですが、予想通りとても良かったです。新要素の雲や天候を生かしたステージや恒例のトンネル。
そして昔を思い出させるようにところどころにちりばめられた『5』要素に感動しました。
また、進化したグラフィックも見どころです。
先ほど挙げた新要素である雲は単なる画像ではなく、突入すればガラスには水滴がつき視界が大幅に悪くなります。
ミサイルの煙や爆発も着実に前作よりもクオリティがアップしており、これまで以上に自分が戦場の空を飛んでいるかのような気持ちにさせてくれます。

リアルなフライトシミュにはない、熱いストーリーと空との一体感。
今作はそんなエスコンがVRやグラフィックという強力な武器を携えて戻ってきたなと確信できるものです。

鬼灯の冷徹 / 鬼徹 / Hozuki's Coolheadedness
9

地獄を舞台にまったりゆったりギャグ漫画

地獄を舞台の漫画って珍しいですよね。言葉から怖いのやグロイのを想像していたのですが、読んでみると全くそんなことはなく、ほんわかギャグでした。
ほんわかといっても閻魔大王の第一補佐官の主役の鬼灯様は自他ともに厳しいお方で特に上司の閻魔様やしっかりやっていない、常識がない相手には容赦なく金棒を飛ばしたり力ずくのお仕置きをするドSな鬼神ですが、厳しいからには自分にも厳しくまた基本的に相手には敬語や礼儀を尽くす丁寧な性格なのでとても好感度高いというか大好きです。外見は細目釣り目でストレート短髪で妙に色気が漂う和装姿のイケメン様で惚れ惚れしますが、いまだに笑ったり焦ったりした事が無い凄いお方です。
他にも鬼灯様と敵対する女好きな白澤様、桃太郎一行のうちの人懐っこく可愛い犬シロちゃん、狸への恨みを秘めるけど可愛いかちかち山のウサギの芥子ちゃん、鬼灯様に懐く鬼灯様そっくりの性格と表情の座敷童子ちゃんなど沢山のタイプのキャラが登場し、巻数を重ねてそれなりに長期作品ですが全く飽きません。
また時事ネタや仕事や日常のあるあるネタが随所にあるのでとても共感が高く読ませてくれます。
ギャグ漫画で作品の雰囲気変わらないので次巻以降もとても楽しみな作品です。

真・三國無双5 / 真・三國無双5 Special / 真・三國無双5 Empires / Dynasty Warriors 6
3

私の知ってる三國無双じゃない!

プレイステーション3初の三國無双シリーズということで、期待を胸にプレイしました。
最初に言えるのは「爽快感が全くない無双」です。
まず無双シリーズ共通の四角ボタンと三角ボタンの組み合わせの攻撃ですが、本来は四角を押しての基本攻撃を1~数回入力後に三角ボタンの入力を組み合わせることで発動するチャージ攻撃、これが基本中の基本の攻撃であり、先へ進むための要となります。
今回のナンバリングに至っては、攻撃を受けずに敵を攻撃し、敵を倒し続けることでやっと三角ボタンの攻撃のバリエーションが増えていきます。
攻撃バリエーションの増減は体力メーターのすぐそばのゲージで一目で確認ができるのですが、ゲージがマックスになるまで時間がかかりすぎます。
ザコ敵に手こずる無双は真シリーズ以来初代以来でしょうか。
ステージ内の制限時間は容赦なく減ってゆき、下手したらポンコツ攻撃しか備わってない状態での中ボスとのバトルが勃発。
それで敵にすぐやられてしまうならまだ納得できますが、最初のプレイでもあるので難易度を低く設定した状態でのバトルになろうものなら、相手の攻撃も蚊に刺されたくらいの体力しか減らしてくれないので、ちょびっとずつのたたき合いを数分間にわたって見なければならない状態に陥ります。
それじゃあ無双ゲージを溜めて一騎当千できるかなと思えば、本当にこれ必殺技か?と疑いたくなるような攻撃しか繰り出せません。
真・三國無双といえば、ザバザバと敵をなぎ倒し、時折ステージにちりばめられてるミッションやなぞ解きをクリアしながら活路を見出すのが楽しみなのに、頼みの綱のレベルを上げても爽快感がプラスされることもありませんでした。
BGMは全体的にいい曲が勢ぞろいなので、そこはまだプレイに対するやる気を起こしてくれますが、正直ギリギリです。
あと、キャラクターデザインがずいぶんと大幅に変更されてます、あまりよくない意味で。
貂蝉はキャバ嬢化され、甘寧は金髪に、劉備の髭も撤去され、4まで出てきていたキャラクターも数名出てこず。
武器どころかモーションまでもが多くのキャラクターで被ってます。張コウが槍を持ってるんですよ。
10時間ほどプレイして、それ以来起動していません。

今日から俺は!!
10

伝説の不良漫画!再び!

実写ドラマ化されて再度ブレイクしている『今日から俺は!』。
筆者がこの作品と出会ったのは中学生の時でした。友人の父の好きな漫画ということで漫画を借りました。
しかし、当時の筆者にはケンカばかりしている漫画という印象でしかありませんでした。
月日過ぎ、『今日から俺は!』の実写ドラマが放送決定となりました。筆者はなんとなく懐かしい気持ちになり、再び読み返したいなあ…と思いました。
そして大人になってから初めて『今日から俺は!』を読み、面白さに驚愕でした。
こんなに面白い漫画だったっけ!?
1巻、2巻とドンドン読み進めていき、いつの間にか全巻読破していました。
そして、ドラマも始まり漫画とドラマと合わせて楽しんでいます。
ドラマは漫画に忠実に描かれているようで、ちょっと違うストーリーです。なのでドラマも目が離せません。
アニメにもなっていることに気づき、今度はアニメも観てみようと考えているところです。
一つ一つの話はどちらかと言うと短いです。短編と中編が続いているような感じです。でもどの話もハズレなしで本当に面白いです!
主人公の三橋君と伊藤君が魅力に再び気づくことができました。
笑いあり、感動あり、ケンカありの素晴らしい漫画です。
自信をもってオススメできますので、みなさんも読んでみてください。

ONE PIECE / ワンピース
8

定番なんですが!

私は大人になってから、このワンピースを知って読むようになったのですが、今では欠かせない物になっています。
主人公であるルフィとその仲間達が「ひとつなぎの財宝・ワンピース」を目指して冒険する物語です。その冒険によって、色々なキャラと出会い また悪キャラなら戦ったりします。
特に印象に残っているのは、やはり頂上戦争です。主人公であるルフィの兄・エースを助けるべく、海軍に戦いを挑むところです。ルフィはまだ海賊としてルーキーなのでたいして強くないのですが、数々の仲間達に助けられて エースを救出するのです。しかし、その後 結局エースは殺されてしまいます。その頂上戦争は基本的には海軍と海賊との戦いなのですが、その中には様々な能力を持った個性溢れるキャラが沢山登場するので、しっかり見ていないと覚えていられないくらいです。その中でも私がオススメなのは最後に登場するシャンクスというキャラです。このシャンクスはその主人公であるルフィを海賊に導いたキャラなんです。ですので、ルフィのピンチに最後に助けに来たのです。凄く、感動的で興奮しました。とにかく、まだまだ他にもエピソードはあるので語りつくせません。是非、見てない人にもオススメです。

Fortnite / フォートナイト
10

フォートナイトやったほうがいい

フォートナイトはこれからゲームを始めたいって人におすすめできる作品です。ソロでも十分楽しめますが、友達とボイスチャットをしながらワイワイプレイできるのがとても楽しい。PC、PS4、スマホ、スイッチなど、異なるプラットフォームでも友達とクロスプレイできるのでおすすめ。毎日、○○を達成せよ…といったバウンティが用意されているので、ミッションをこなす感覚で飽きさせない。バトル要素についても、ライフル、ピストル、爆弾など様々な武器が随所に落ちていて、どれにあたるのかワクワクしながらフィールドを散策することから始まる。友達とボイスチャットでプレイすると、どこにあれがあった、あそこに敵がいる等の意思疎通ができるため、やはり4人チーム(スクワット)が楽しい。射撃のエイムや戦いが苦手な人でも、建築という壁や階段、屋根などを作って身を守ったりできるクラフト要素があるので、十分にチームに貢献できるポイント多々ある。グラフィックもコミカルで、たとえ敵にやられてしまっても、そこまでイライラ感が出てこないのも魅力。そして一番お得なポイントは、無料でダウンロードできるという点。もちろん課金要素もあるので、かわいいスキンなどを購入してプレイを彩ることもできるのでおすすめ。

Bloodborne / ブラッドボーン
8

手ごたえしっかり

このゲームの魅力の一つとして、独特の世界観が挙げられます。
プレイヤーは狩人(ハンター)として、「獣の病」に侵された街へと狩りに出ます。
ゴシックホラーと呼ぶにふさわしく、薄暗い不気味にさえ感じる街の雰囲気。
恐怖を感じつつも、なぜ町がこのような状況にあるのか、この先に待っているものは何なのか、知りたいと思わずにはいられなくなります。
また、Bloodborneはかなりやり応えのあるゲームです。というのも、とにかく敵が強いためです。
序盤ではいきなり襲われていとも簡単に倒されてしまうことも多く、高難易度に感じるゲームです。
しかし、トライ&エラーを繰り返すうち、自然とプレイヤー自身のプレイスキルが上がっていくのが実感できると思います。
プレイし始めた時には「絶対に倒せそうにない」と思うような強敵でも、気付いた時には立ち向かえるようになっています。
そんな強敵を倒す瞬間。この一瞬は、他のゲームではなかなか味わえない快感を与えてくれます。
思わず「やった!」と声が出てしまうほどの手ごたえを感じることができるでしょう。
プレイヤーとしての成長を実感できる「Bloodborne」、是非プレイしていただきたいです。

BUMP OF CHICKEN / バンプ・オブ・チキン
10

「宝石になった日」について

アルバム「Butterflies」に収録されている曲。
シングルカットはなくアルバムにのみ収録されている。
当曲には「君がいたことが宝石になった日」というフレーズが2回出てくる。
「君」が何を指しているかは曲中では描かれていない。
「あのぬくもりが何度も聞いた声が君がいたことが宝石になった日」。
おそらく君とはもういなくなってしまっている。
それがもう二度と会えない「死別」なのか物理的に離れてしまった「離別」なのかは明記されていないが、もう会うことができないという寂しさをストレートに表現した曲。
「あとどれくらいしたら普通に戻るんだろう、時計の音に運ばれていく」
「できるだけ先の未来まで見届けるよ、できるだけ先に運んでいくよ」
時間が解決してくれるという願いをこめたような詞になっているがなかなか癒えない気持ち。
終盤には「答えがなくても名前呼ぶよ。空気を撫でたよ君の形に」というなんとも切ない詞が出てくる。
生き物なのか人なのかも描かれていないため「君」の正体がわからず、わからないまま曲は終了するのだが。
聞き手によって「君」は姿形を変えるかもしれないと思う。
聞き手によってはもしかしたら犬や猫のようなペットかもしれないし、長く付き合ってきた恋人かもしれない。
もう二度と会えない大切な人かもしれない。
切ないがそれは宝石のように輝いていた日々であったことは間違いないということ。
君がいたことが宝石になった日ということ。
何度聞いても切ない曲である。

B'z / ビーズ
10

B'zのライブは死ぬまでに1度は行った方がいいです。

B'zファン歴25年程になる40歳男性です。ライブは毎年参加しております。
B'zのお二人の年齢も既に50代になっていますが、若い時以上にパワフルなライブになっております。稲葉さんに至っては約2時間半のライブ中ほとんど走りっぱなしで、難易度が高く高音の楽曲をCD音源以上の迫力で聴かせてくれます。
B'zの曲は邦楽でも最高峰の難しさで、一般人がカラオケで歌う事はほとんど無理で、それを生で聴けるのは本当にすごい事だと思います。会場に行くとさすがに活動期間が30年になる為ファン層もそれなりに年齢が高くなっています。私はこどもを連れて行っていますが…。30周年記念ライブは、ベストアルバムに入るような昔のシングル曲を中心に20曲全力で聴かせてくれました。私達の方もあまりのパワーに終わった後はぐったりなるほどです。あまりファンではない方でも必ず満足して帰れると思います。今回は福岡に参加したのですが、はじめの2曲程歌ったところで中断になりました。喉の調子が最高に悪く今回中止になるかと思いましたが、最後まで完走しました。稲葉さんの精神力の強さにもまた感動しました。よっぽど嫌いな方は別ですが、ファンになられて間もない方は特に行かれてみてはいかがでしょうか?

ハイキュー!! / Haikyu!!
10

バレー初心者でも!

ハイキュー!!は、烏野高校バレー部を舞台に描かれたマンガです。
たくさんの高校、そして個性溢れるライバル達と熱い試合を繰り返し、憧れの選手へと近づいていく。主人公の成長と、最初は全く噛み合わなかった仲間達と絆が深まりあっていく様子に涙します。
そして、なんといってもみんなかっこいいです。公式で認定されているイケメンキャラはもちろん、女子から非モテとされているキャラまで全てのキャラが愛おしい個性を持っており、嫌いな登場人物などいません!
また、バレーボール経験者ではなくても楽しめるマンガだと思います。バレーボールを経験していない人でも、マンガやアニメでわかりやすく解説されており、とても頭に入っていきやすいです。私自身バレーボール経験者で青春をバレーに捧げてきましたが、主人公達が試合に敗れ涙を流している時、私も試合に負けて泣きながらお別れ会をしたなぁ…と思い出してしまいます。バレーボール経験者だともっと楽しめるマンガなのかな?とも思います。お試しでもいいのでとりあえず最初の一、二巻読んでみてください。少し足を入れてみただけなのに沼にハマっていくという感覚になると思います笑。
私自身がお試しで読んで沼にハマりましたから笑

妖怪ウォッチ シャドウサイド
9

あの妖怪ウォッチから30年後の世界…ちょっとだけダーク・ホラー化して新章突入!

2014年日本で社会現象化した妖怪ウォッチですが、今はあの頃の人気もなりを潜め…と思っていませんか?
妖怪ウォッチシャドウサイドは、前作の妖怪ウォッチとは明らかにテイストが変わりましたが、それでもなお病みつきになる要素満載のアニメです。
舞台は前作から30年後のさくら元町。前作主人公・ケータの娘の天野ナツメ、孤独でどこか憂いを帯びた月浪トウマ、代々妖術や占いを生業とする家業出身の有星アキノリの三人が主人公です。三人は、妖怪探偵団を結成しネットの掲示板に投稿された怪奇案件を解決していく…というストーリーです。
前作で大人気だった妖怪もたくさん登場するのですが、その見た目の変化がものすごいんです。
例えば有名な「ジバニャン」。丸くてかわいらしかったかつての姿は無くなり、シャドウサイドでは立派なオジサン猫妖怪になっています。また、前作の中ボスクラスだった「ミツマタノツチ」は、筋肉ムキムキのマッチョ妖怪「ミッチー」として登場。このミッチーが毎度笑いを誘うキャラで、戦いはめっぽう弱いのですがどこか憎めないザンネンな妖怪なのです。いつか報われる日が来るのを願う視聴者も多いはず。
敵勢力の目的はまだ謎ですが、強大な力を持っていることは間違いなし。今後主人公達にいつ仕掛けてくるのか楽しみです。敵側のハルヤ(酒呑童子)は、ヒメの登場回から徐々にミステリアスなイケメンキャラが崩壊しおかしくなっています((笑))
エンディングのミッチーの謎妄想世界も何度見ても飽きないので見る価値ありです!

SEKAI NO OWARI / セカオワ / End of the World
10

セカオワのファンタジックに魅力され

歌詞が中二病だと言われるSEKAI NO OWARI。通称セカオワ。中二病と言われても構わない一度聞いたら病みつきになる歌詞のフレーズに音楽。バンドにクラシックピアノとピエロのDJという珍しさ、そしてブラックな歌が多いのに、ボーカル深瀬の声が甘いという絶妙なグループだと私は思う。
最大の魅力は、他のグループにはないファンタジックな世界観があること。ライブに行くと、まるでおとぎの国に迷い込んだ気分になる。最近では、親子でファンになる人も多く、親子席も用意される程、ファンの年齢層も幅広い。
ライブでは、巨大な木がステージになっていたり、ミイラのオーケストラや、動物のオーケストラが出てきたり、ドラゴンがいたり、車でメンバーが登場したりと行く度に驚かされるステージばかりで、何度行っても面白いし、ファンじゃない人でも行ったら楽しめると胸を張っておすすめできる。
音楽性も、とてもレベルが高く、ボーカル深瀬の音域の幅広さや、英語が達者な為、英語の歌詞も発音が外国人並である。そして、サウンドに花火の音や、自分の心臓の音などをミックスしたり、ギターのナカジンが、バンジョーなど様々な楽器に挑戦したりと、音楽1つ1つに個性があり似た曲があまりないことも魅力の1つだ。

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
10

優しすぎる兄妹に心打たれる

舞台が大正時代の日本ということもあり、どこか縁日に来たような雰囲気の漫画。
普通の人間が人喰い鬼と化してしまう残酷な世界で、鬼となってしまった妹・禰豆子を人間に戻すために鬼を狩る主人公・炭治郎の真っ直ぐで熱い姿を応援せざるを得ない。

1話では鬼になって自分を襲って来た禰豆子に対し、負けるな頑張れと言って鬼にさせないとする必死に呼びかける炭治郎に禰豆子が見せた涙は家族の絆を感じる。
また鬼ではあるが、自我のある禰豆子がみせる優しさはとても可愛く、炭治郎に抱きついたり、悲しむ人を撫でたりする姿はほっこりしてしまう。
また、炭治郎は嗅覚に優れていて嗅覚をうまく使いバトルする姿は面白く技の表現は浮世絵の風景画のようであり、洒落ている。
鬼が死ぬ時にみせる自我の部分に嗅覚で触れた炭治郎が鬼の手に触れたりする姿は優し過ぎて心が痛くなる。

シリアスではあるものの、ギャグでの笑いも多く、全体的に重くなり過ぎないのでスラスラ読める。登場するキャラクターは鬼であろうが関係なく皆んな個性が強く魅力的。程よく欲が強いキャラクターはやはり良いと思ってしまう…。
週刊少年ジャンプでの連載だと知った時はジャンプっぽくないな、シリアスな1話だと思ったが、話が進むに連れ作者のキャラクターに魅せられ完全に虜になってしまうのではないかと思う。現在ではアニメ化も決まっている漫画なので是非読んでほしい。

Life Is Strange / ライフ イズ ストレンジ
9

求めていた神ゲー

まず、作品内容を簡単に説明しますと、主人公の女性マックスと親友のクロエという二人の高校生の女の子が、行方不明になったレイチェルという同級生を探しに行く、という内容になっています。
その探しに行くという過程の中で、例えば、イジメやドラッグといったの社会問題を扱ったシーンがあったり、マックスとクロエの友情がどんどん深まっていくといったシーンが入っています。作品全体を通して、開発サイドがユーザーに対してある種の問題提起をしているなと感じられる場面が多くあります。

ゲームシステムについてですが、バタフライエフェクトというある意味使い古されたシステムを採用しているのですが、自分が良かれと思って出した選択肢の答えが結果的に相手を苦しめてしまうといった展開もありこのへんはプレイしていて楽しめました。これはゲームに限らず、現実社会においてままあることですし、多くの方たちが経験することでしょうから強く共感できるという点で素晴らしいシステムだと思います。
もう一つ素晴らしかったのは音楽です。基本的に作品の世界観に合わせたゆったりとした音楽で聞いていてゲームプレイに没頭しやすいと思います。個人的には挿入歌のローカルネイティブズが唄う『マウントワシントン』という曲がすごく良くて涙を誘いました。
本当に作品全体を通してよくできてますし、特にストーリーが素晴らしいので多くの方に手に取って頂きたい作品だと思います。

FREEDOM WARS フリーダムウォーズ
5

「叩かれたゲーム=クソゲー」という方程式は間違っている‼

フリーダムウォーズはPSvita発売と同時にvitaをアピールするための看板作品として登場したTPS箱庭狩りゲーだ。本作品はポストアポカリプス、ディストピアを根幹としている。主人公らは各地にある都市でありながら牢獄の中に閉じ込められており、資源を取らず生産性のない者は罪であるとされ生まれ持って100万年の懲役がある。減刑のために資源採取や敵(他の牢獄都市とは敵対関係にあるため)に捕らわれた仲間の奪還等の任務をこなし100万年の懲役を終えることが主人公たちの目的である。発売前はかなりの人が本作に期待していた。満を持して発売するも発売と同時にネットでは低評価の嵐となった。

理由として、第一にストーリーの説明不足、矛盾が噴出したことにあるだろう。
その中で出てくる用語(例:咎人=囚人の意、パノプティコン=牢獄都市)が説明不足によりストーリーを読みにくくしてしまっている。名前だけの設定、伏線の未回収も目立つため、「未完成」に見えなくもない。

第二にシステム面において、困難であったり理不尽な所がある点だ。
いくつかのミッションの難度が異様に高く、素材が手に入りにくくなってしまっている。更に素材が入りにくいことで武器の強化もままならず100時間プレイした当方でも最終段階まで強化できた武器はない。
素材を合成することで新しく使える素材を生み出す面白いシステムもある。しかしそれを利用することで欲しい素材+ゴミ(要らない素材)を放り込むことで欲しい素材が放り込んだ数より増えて帰ってくるというシステムをぶっ壊しかねないやり方が存在する。巷では「工場長プレイ」と呼ばれている。

第三にNPCの存在だ。
任務に行くときはNPCを連れていくことが出来、プレイヤーとともに戦ってくれるのだ。一見すると良く見えるが実はNPCが非常に厄介な存在になってしまっている。NPCがニート状態なのである。NPCに指示出しが出来るのだが攻撃か防御かの極端な指示しか出せないため回復もせず突っ込んだり、倒れたキャラクターを助けに行くため攻撃もせずに棒立ちしていたりするのである。当然そのうちNPCが倒れるためプレイヤーが助けに行くいくことから「衛生兵ゲー」とも揶揄される。

...出来の悪いゲームと言わざるを得ない。

しかしクソゲーと決めつけるのは早計というものだ。もう少し待ってほしい。
このゲームにも当然良いところはちゃんと存在する。

プレイヤーたち咎人は何故か右腕に巻き付いた荊(例によってこれも説明不足により理由は不明)によって某進撃漫画の立体起動装置のようなアクションが出来る。壁や敵にそれを伸ばし移動手段に使ったり、味方に伸ばして回復をしたり地面に張って罠や防御にしたり等、幅広いアクションが出来るのだ。
これが非常に面白く、仲間を回復したり罠を張り、上手く立ち回る方法が必要であり戦略性が生まれるのだ。

次に多様な武器である。十数種の武器があり剣や銃、爆弾等様々な選択肢が用意されている。そのうち2つ持ち込みが可能で、切り替えたり敵が落とした武器を拾って戦うシステムが良い。敵が落とした武器を持ち帰って主力武器にしたり売ったり素材にしたりプレイヤーに選択肢が与えられる。

そして何より安い点だ。現在中古ゲーム店では多くが1,000円を切っており100円のところも少なくない。これなら失敗してもあまりお財布は痛くないですから是非ともプレイしてみてください。

総評
全体的に惜しいゲームであり、光るところもあった。だがアップデートで直しきれる範囲ではなく残念な結果に終わってしまった。だがまったく面白くないクソゲーかと問われれば「面白いゲームだ」と声を大にして言ってやりたい。
ネットで叩かれたからと言ってまったく面白くないものなのではないことをこれを読んだ方にも知っていただきたい。どんなものにも良い点と悪い点は存在するのだからよい点に目を向けてやることも大事だ。

ろくでなしBLUES
10

夢はボクシングで6階級制覇! 最強の不良漫画

主人公は帝拳高校に通う不良・前田太尊。その名が示す通り、ヘビー級チャンピオンであるマイクタイソンからのもじりだ。彼自身も将来はプロボクサーになることが夢であり、目的はなんと6階級制覇! 傍から見れば、「そんな無茶な」と思われるほどの、実現ほぼ不可能の野望を抱いている。
だがそれを実現するに足る実力を太尊は持っているのだ。
何よりもとにかく喧嘩が強い! めちゃくちゃ強い! 高校1年の時に学校を締めてしまい、それからは不良軍団の番長として他校のあらゆるの生徒と揉め事を起こし、その悉くを解決し、あるいは勝利してきた。
そんな中、読んでいて最も胸が熱くなるのは「東京四天王」と呼ばれる、東京の不良たちの中で最強と謳われている四人の喧嘩の達人とのバトルだ。
メンバーは、吉祥寺の前田、渋谷の鬼塚、浅草の薬師寺、最後に、四天王中最恐と恐れられている池袋の葛西。この東京不良界の精鋭たちが繰り広げる喧嘩バトルシーンは圧巻そのもの!それもその筈、作者・森田まさのりは圧倒的な画力を誇り、キャラクターたちの造形は元より、緻密な背景描写でよりリアルのある絵柄となっているからだ。そしてボクシングにも造詣が深く、綿密な取材を通して描かれるボクシング特有の動きや技なども、不断に本作には盛り込まれているのだ。
したがって、喧嘩のシーンがド迫力になるのは当然で、その他にも太尊が所属するボクシングジムでのボクシングのシーンなども非常にリアリティがある。
前田は「東京四天王」や他にも辰吉や川島といった、数々の強敵を打破し、実力を高めながら、徐々にボクシングへの道へと歩んでいくことになる。
そうして物語は、ボクシングの世界王者兼ライバルである原田成吉に、夢を叶えた前田太尊が世界戦を挑むところで幕を閉じる。
果てして太尊の野望、6階級制覇は成るのか?! 読者にそんな期待を抱かせるラストを用意しているこの作品は、ある意味でズルい漫画と言えるだろう。
ちなみに筆者は、太尊は必ずや目的を達成すると確信している(だって本当に強いんだもの)。

英雄伝説 閃の軌跡III
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英雄伝説シリーズの中でもイチオシの作品

英雄伝説シリーズは、PSPのソフトである空の軌跡FCからプレイしてきた。今回の閃の軌跡ⅢはPS4のソフトとなっており、前作までの閃の軌跡、閃の軌跡ⅡはPS3のソフトとなっている。
物語自体はPSPからは繋がってはいないが、全てプレイしていると、点として描かれてきた物語を線で繋げるようになっている。中でも本作は、圧倒的なボリュームを持ち合わせている。
本作では、前作までの謎めいていた部分が少しずつ解き明かされていき、鳥肌を毎回立たされ興奮した。かと思えば、主要メンバーであるキャラクターが敵の手やまさかの人物によってその命を落としていくというどんでん返しが起こり、思わず涙を流していた。ストーリーに夢中になってしまい、キャラクターへの感情移入がしやすいというのもこのゲームの魅力であると感じている。前作までの敵キャラクターが一時的とはいえ使用できるようになるというのも、定番ではあるがとてもワクワクさせられた。反対に、前作まで味方だったキャラクターが敵に回った時にはとても驚いた。そのあたりの設定や理由も納得できるものであり受け入れられるレベルではあった。また、今まで敵対していた組織同士が手を組んでいたという場面も終盤に明らかになり、続編がとても気になる気持ちにさせられた。
私にとっては最高のゲームに出会えたと感じているので、是非一度プレイしてみてほしい。本作のためにPS4をわざわざ購入したくらい、とても魅力のあるゲームである。

嵐が丘
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画面から寒々しさが伝わってきます

E・ブロンテ原作「嵐が丘」をかなり忠実に映画化していて、原作の後半部分である子供たちの世代まで描き切っているので、満足度が高いです。英国ヨークシャーの丘に建つ「嵐が丘」に孤児の少年「ヒースクリフ」が連れてこられ、アーンショー一家の一員となりますが父親が亡くなってからは、息子のヒンドリーに虐げられて教育も何もなしに育つことを強いられます。けれども娘のキャシーだけは喧嘩をしても何をしてもいつも一緒でしたが、年頃の娘に成長した彼女は、裕福な名士であるリントン家に嫁ぎます。そのことを決めた時にキャシーが言った「私はヒースクリフなの」というセリフが、特殊なふたりの関係をあらわしています。彼女の結婚に傷ついたヒースクリフが出奔し戻ってきてからの、どれだけ傷つけあってもまるで魂の双子のように離れられない様子が、坂本龍一のドラマティックな曲とともにこちらに伝わってきます。裕福になって嵐が丘に戻ってきたヒースクリフは、酒に溺れていたヒンドリーから家を取り上げ、リントン家の娘を誘惑して駆け落ち結婚をしますが、キャシーは娘を出産後死んでしまいます。その時に、ガラス扉を破って血まみれの手で棺に眠る彼女を抱きしめる姿は鬼気迫るものがあり、あらためてふたりの異常ともいえる執着がみえます。そこにあるのは愛や憎しみやその他のあらゆる感情をぶつけ合う、荒野に吹きすさぶ強い風のように思えました。映画の後半は、キャシーの娘とヒンドリーの息子と共に嵐が丘で暮らしているヒースクリフが、不思議な感覚を覚えるようになるところが見どころです。まるで姿が見えないキャシーがかくれんぼをしてヒースクリフと遊んでいるような感じで、ついにヒースクリフが死んだ時も、彼が待ち合わせ場所に来るのが遅くなって、謝って仲直りをするような最後にみえました。特異なふたりの尋常じゃない二人だけの世界というのが、冷えびえした色調の画面や美しい音楽、ファインズとビノシュの演技からも伝わります。