蔵無@gysms004

蔵無
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蔵無

蔵無のレビュー・評価・感想

Mute/ミュート
8

音のない世界で繰り広げられる複雑な物語

Netflixの映画「Mute/ミュート」は、ダンカン・ジョーンズ監督が手がけた作品であり、アレクサンダー・スカルスガルドが主演を務めている。

本作は子供の頃に事故で喉に大きな傷を負い、声を発せない状態に陥った主人公レオ(アレクサンダー・スカルスガルド)。彼は敬虔(けいけん)なアーミッシュの母親によって手術を受けさせられず、そのまま成長した。

「Mute/ミュート」は視覚的なインパクトが強い作品であり、ダンカン・ジョーンズ監督の独特な世界観が表現されている。
ストーリーは複雑で緻密に練られたプロットにより、観る者を引き込む力がある。

また、アレクサンダー・スカルスガルドの熱演が、無言の主人公レオの感情や苦悩を見事に伝えている。

ダンカン・ジョーンズ監督は、以前にも「月に囚われた男」や「ミッション:8ミニッツ」といった作品で才能を発揮しており、「Mute/ミュート」もその才能の継続を証明する作品である。監督の独創性が際立っており、視覚的な美しさと複雑なストーリーが見事に調和している。

薬屋のひとりごと
9

薬が大好きすぎる変人少女が挑むファンタジーミステリー漫画

薬屋のひとりごとは、ある大国を舞台に主人公である猫猫(マオマオ)が薬学の知識を生かしながらさまざまな謎を解きあかしていくお話です。ミステリーの内容も面白く、なるほど!と読んでいてワクワクします。謎解きも素晴らしいのですが、なんといっても猫猫の変態ぶりが最高なんです!薬が大好きすぎるあまり、正体不明のものを飲んでみたり腕に塗ってみたりと自分の体でいろんな毒を試してしまう猫猫。実験をしている時の猫猫の表情ときたら最高に幸せそうで、その変態ぶりにはまってしまいます。絵もきれいでかわいく、猫猫のころころ変わる表情に魅了されると思います。
また、猫猫は誘拐され売り飛ばされて後宮に勤めることになるのですが、そこでの宦官・壬氏とのラブコメ要素も楽しめます。壬氏はイケメンで人気がありながらも、猫猫の頭の良さと変態ぶりに興味を惹かれてしまうのです。それに対する、超絶塩対応の猫猫の表情がまたたまりません!イケメンが冷たくされているのをみていると、かわいそうだけれどもなんだかかわいく見えてしまい、いつのまにか壬氏を応援してしまっています。
猫猫の成長を見守りつつ、猫猫と壬氏との関係の行く末を見届けることがこの漫画の楽しみなところです。

アイデンティティー(映画) / Identity (2003 film)
8

もやもやが残る。それが良い。

ネタバレはしないように書きたいと思う。
ストーリーに関しては最初から引き込まれる。ドキドキするサスペンスといった感じか。
そして、多くの人はこれももしかしたら。と思う1つの結論には至ると思う。なるほどそういうことね、自分はもうわかったと思って視聴していてもドキドキがとまらない展開。
自分の中ではもう伏線に気づいたと思っているので、あとはどうやってハッピーエンドにもっていくのか、くらいの興味になるところだが、話のもって行き方がうまくできていて見入ってしまう。そして最後まで視聴して、なるほど。ハッピーエンドだね。面白かった。と、思うと最後にもう1つの真実が。
これには完全にやられた。ハッピーエンドになることは簡単に想像できただけに、油断したところに一本取られた感じ。
元々ハッピーエンドの映画は好きではないので完全にやられた。視聴し終わった時に5分ほどショックを受けて、皆の考察をむさぼり読んでしまった。
全て映画を見終わったあとにも、楽しめる映画は素晴らしいと思う。よく考えればこのエンドも考えられたのかもしれないが、人は1つ答えを出せるように導くと、そこでそれが答えだと思い、その先のもう1つの答えに気づかないものなんだと。それをうまくつかった映画。
ともかく、最後のもやもやが自分には最高で、時間が早く感じられる映画だった。

トゥモロー・ウォー
8

またタイムリープモノ???いいえ。一味違うトゥモロー・ウォー

タイムリープ系の映画、漫画って多いですよね。

私もこの映画を知人に勧められて、最初は正直、
「タイムリープかぁ…。よくある展開のよくある映画でしょ?」と思ってました。

確かに概要を聞くとそう感じるかもしれません。

2021年現代…2051年の未来から未来人が突如やってくる。
未来の地球は宇宙人に侵攻されていて、全世界の人口は50万人にまで減少してしまった。
この戦争を生き残るためには、2021年現代の人間に力を借りたい…と。
特に現代の人に特殊な能力があるとか…実は天才科学者が…とかそんな設定はありません。
タイムリープに適応できる人が選ばれて、未来に強制的に(←ここ重要です)派兵されて戦わされるだけ。
あらすじを最初聞いたときは、本当にありきたりな設定だなぁ…と思いました。正直。

観ているとわかるんですけど…。

内容は本当にシンプルで難しい設定とか。タイムリープの特色を活かした出来事とかもあまりありません。

逆にだからこそ面白い。シンプルなのにとにかく観ちゃいます。本当に。
まず話のテンポが良いこと。これに尽きます。
洋画によくありがちですけど、急な設定。え?そんなのあったの?ってヤツ。
そんなこともありません。
最近伏線、伏線で、難しい映画多いですよね。
トゥモロー・ウォーはそんな映画界に一石を投じるありがちかつ、シンプルな映画…なのに面白い。

【面白い】映画なんです。
もちろん感動シーン、ハラハラするアクションシーンも、ちゃんとあります。

「昔は映画よく観たけど…新しい映画観たいけどついつい同じ映画観ちゃうなぁ…」って方には絶対刺さる。

【ザ・映画】まさにこの言葉が当てはまる映画だと思います。

戦場のピアニスト / The Pianist
8

想像していた映画とは違ったが…

私自身、ピアノが好きなのでピアノに関する映画…という理由で観てみました。
レビューが良かったのもあって。
かなり話題になっていた作品ですが、当時は戦争ものにはあまり興味がなく。
歳をとるにつれ、選ぶ映画も変わってきました。

もちろん戦争ものっていうことは分かっていたし、おおよそのストーリーは分かっていたつもりだったけど、想像していたよりもズシーーンと重かったです。。。
でもそれは、決して悪い意味ではなく。。。

目を背けたくなる様な残酷な描写も多々ありました。
戦争中は、こんな事が現実に起こっていたなんて、信じられないけど事実です。
今私たちが生きているこの時代が、奇跡とさえ思ってしまいます。

このシュピルマンという男性は実在の人物ということにも驚き、見終わった後に色々と調べてしまいました。
壮絶な人生…
これだけ生き延びたのは奇跡だったのか、彼の使命だったのか…

ネタバレになるので詳しくは書けませんが。。。
ホーゼンフェルト将校目線の本も出版されているそうで、是非読んでみたいものです。

ショパンのピアノ曲が好きなので、それも良かったことの一つかな、と個人的には思います。
どの場面で出てくるかは言えないけど、『バラード1番』感動でした。
また数年後に観てみようと思います。

KOKIA
10

まさに天使の歌声

女性のシンガーソングライター。
「世界を包むぬくもり系ボイス」の触れ込みに恥じない、あたたかくてやわらかくて、ずっと聴いていたくなるような歌声です。
天性の声だけでなく、民謡や声楽を背景とした技術に裏打ちされた安定した歌唱力で聴くものの心をとらえて離しません。
あまり知られていませんが、アニメだと『魔法使いの嫁』の挿入歌「精霊の舞~Dance of the Spirit」、OVA『最遊記外伝』のOP「桜の樹の下」とED「光の方へ」、『GUNSLINGER GIRL -IL TEATRINO-』のOP「たった1つの想い 」、そして実はアテネオリンピック日本代表選手団公式応援ソング 「夢がチカラ」もKOKIAさんが歌っています。
KOKIAさんが本領を発揮するのはコンサートです。曲自体も素晴らしいし、CDで聴いていてもとっても幸せになれるのですが、あの歌声を実際にこの耳で聴いた時の破壊力は並ではありません。
グレイヘアのご夫妻からスキンヘッドのお兄さん、医学書を読むおじさま、さわやかな中高生、幅広い人々が集まります。本当にみんないました。
CDで聴いていてもいつもKOKIAの世界に引き込まれますが、生で聴くと本当にすごい。美しい高音、安定したロングトーン、柔らかく響くビブラート。音程が正確であるがゆえに、素晴らしい表現力に聴き入ることができます。

この美術部には問題がある! / この美 / This Art Club Has a Problem!
8

二次元を愛する男子に惚れちゃった女の子。二人の恋愛展開は

可愛らしい中学生女子である宇佐美さんが好きになったのは、同学年の内巻くん。
美術部に所属する二人は日々画力を磨き、宇佐美さんは内巻君への想いを募らせますが、残念ながら内巻くんが好きなのは彼の「嫁」、自分が描いた二次元の女の子というラブコメディです。

内巻くんが描くのは美術絵というよりも漫画・アニメ系の美少女で、嫁と言っても固定の一人を描くのではなく、ストイックに理想の嫁を描きあげる日を夢見て新作を描き続けています。
そんな彼に呆れながらも好きでいる気持ちが衰えない宇佐美さんが、内巻くんに好かれようと絵のモデルになってみたりコスプレしてみたり、その時にパンツを見られてしまったりもした上に「3次元には興味ないので大丈夫」と本気で言われ怒ったり複雑な心境になったりを繰り返していたりするのですが、宇佐美さんのアプローチや不意打ちに、少しずつ惹かれていく内巻くんが「3次元なのに…?」と困惑する姿も愉快です。

二人だけでもドタバタしているのに、ぐーたらな部長やアニメ好き女子、天然系トラブルメイカーにおっとり先生などが色々な事件を起こしてくれます。

男性キャラである内巻くんも含め、宇佐美さんを始めとする女の子たちも可愛いキャラクターが多いので、可愛いラブコメ漫画がすきな方へ、是非ともお勧めしたい作品です。