田中さちこ@go-110511362066462253917

田中さちこ
田中さちこ
@go-110511362066462253917
0 Articles
1 Reviews
0 Contributions
0 Likes
田中さちこ

元保護っ子の愛犬チワワ16歳と暮らしています。よろしくお願いいたします。

田中さちこのレビュー・評価・感想

ソーセージ・パーティー
7

食べ物で大暴れして遊んだ結果がこれです。

アメリカの大型スーパーで販売されている食べ物たちが、人間に買われてスーパーの外に出られれば幸せになれると信じていた。その信仰深さは冒頭の食べ物たちのミュージカルシーンからひしひしと伝わってくる。しかし、食べ物はご存じの通り人間に調理されて食べられる運命だ。日常的なキッチンでの調理過程が、食べ物たちの目線では、絶対的な力による(普通の主婦)大量虐殺のように描写されていた。その真実を知ってしまった主人公のウインナーソーセージのフランクら食べ物たちは人間に立ち向かう…という物語だ。
この予告を見て、すごく気になる点があった。食べ物たちが人間に抗って勝利しても、賞味期限という名の別の運命が彼らを待っている。そこに対してどう抗うのかが気になって、梅田の劇場まで足を運んだ。梅田の劇場では、当日に多くの若者で小さいシアタールームがいっぱいになった。そして、肝心の映画の結末は、博識な頭脳をもった噛まれた後のチューイングガムの発明によってこの映画の監督がいる別次元へ行ける装置を作って、殴り込みに行くというオチだった。監督や製作スタッフにケンカを売って延命してもらう作戦だったのだろうか。あくまで推測だが。

フランクたち食べ物と人間の闘いについてだが、食べ物たちが法的にアウトなお薬を矢の先端に塗って人間めがけて打ち込み、薬の効果で人間たちに食べ物が自我を持って動いている幻覚を見せて、戦闘に持ち込んだ。そして、人間たちは食材たちに敗れて残らず命を散っていった。強制的にあかん薬を摂取させられた上に幻覚の生物に殺されるなんて、この時スーパーにいた人たちが凄く可哀そうだ。食べ物にお薬を打たれて殺されただなんて誰も信じないだろうし、ご遺族の心は一生晴れないだろう。食べ物がお下品な言動をする時点で、ううんと苦笑いをしてしまうのに、倫理的にアウトな遊びを食べ物で全力で行ったこの映画は大胆不敵な作品だと断言できる。