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funkbeatのレビュー・評価・感想

SUNNY 強い気持ち・強い愛
8

90年代の懐かしさがつまった青春映画!

平成の懐かしい文化が散りばめられた素晴らしい映画です。
特に平成のギャルの再現度が高く、同じ時期に青春を過ごした方にはきっと楽しめるはず。当時はギャル文化が日本社会に大きな影響を与えていて、若者が時代をひっぱるような大きなエネルギーを持っていました。映画では援助交際や麻薬、暴力シーンなど過激な場面も含まれていますが、映画を観終わった後は、あの頃は自由でおおらかな時代だったと感じられるでしょう。
「垢抜けない」主人公が、同級生のギャルと親交を重ねる中で、徐々にギャルへと進化する姿も必見です。

物語は、元ギャルだった主人公が大人になり、偶然であった友人に死期が迫っていることを知るシーンから始まります。
彼女の「もう1度あのメンバー(サニー)に会いたい」という願いをかなえるため、主人公が仲間探しに奮闘。それぞれ大人になり、紆余曲折の人生を歩んできたメンバーは、あの頃とは別人になったかのような印象の変化があります。
パートナーの不倫や借金、仕事の悩みなど、人生の荒波に揉まれ、人生を楽しむことを忘れてしまったメンバーが、それぞれの葛藤を抱え、再びあの頃の絆を取り戻すシーンは感動すること間違いないでしょう。

犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい / 犬猫どっちも
10

犬好き猫好きどちらにも読んでほしい癒し系動物漫画

あなたは猫派?犬派?
動物好きなら誰しもが質問した、されたことだろう。
この漫画の作者は作中に胸を張ってどっちも!と断言している。

主人公である作者は犬と猫1匹ずつ飼っており、途中からトカゲもどきが加わるエッセイ漫画だ。
動物系バラエティが人気な昨今、動物系漫画も少なくない。
動物視点の漫画も多い中で、この漫画は作者視点で犬と猫の生活を描いている。
漫画らしい多少の誇張はあるものの、犬と猫それぞれのあるあるを交えながら、作中のいぬくん、ねこ様の個性も存分に描かれている。
作者、作者のご家族に従順かつ、お歌が大好きないぬくん、ツンデレが高次元過ぎるけど憎めないねこ様。
作者のご家族や犬くん、ねこ様を飼う前の今は亡きわんちゃんのエピソードも盛り込れ涙あり、笑いありの作品となっている。

漫画の反響が大きく、短編アニメ化もされた。
人気声優を起用したことで短編ながらかなりの話題となり2クール放映された。
犬くんとねこ様の掛け合いをアニメとして見れたことに感激したファンも多いだろう。

私がこの作品を紹介したいと思ったのは作者の考え方だ。
動物漫画は動物が老いてしまうことは描かれないことが多い。
けれどこの作者は、犬くんが年齢を重ねていくにつれ背中が丸くなっていること、ねこ様の寝ている時間が増えたことなどを作中に描いている。
動物を飼う上で最も必要なとこをしっかり描いてくれているこの作者の作品は、
動物好きにもこれから動物を飼おうとしている人にもぜひオススメしたい。

ハヤテのごとく! / Hayate the Combat Butler
9

主人公を振り回すぶっ飛んだ主人公の周りの人々、その人たちにあなたも虜に?

ハヤテのごとくは週刊少年サンデーで2004年から2017年までの13年間連載されたラブコメ漫画です。連載期間も長く、単行本も全部で52巻と結構な長さです。
主人公綾崎ハヤテは親の借金を返済しながら高校に通う高校生であるがある日親が息子ハヤテをヤクザに売って夜逃げしてしまう、追われたハヤテはとある公園に逃げ込む。
そこには美少女がおりその子は三千院財閥の一人である三千院ナギという少女だった。
もうどうにでもよくなったハヤテはその子に告白し連れ去ろうとするがすぐに本当の強盗犯に連れ去られてしまう。
ハヤテは異次元(ギリギリ人間と言えないぐらい)の力を持っておりすぐに強盗犯たちを捕まえナギを救うところから物語は始まっていきます。
ハヤテは1億5680万4000円という借金をナギに全額立て替えてもらい条件としてナギの屋敷の執事として雇われる。
そこで、ハヤテは色んな人に出会い、別れを経験していきます。
中でも、一番面白いのは天王州アテネ編です。
アテネがでてくるのは物語の中盤あたりなのですが、実はハヤテの過去と関係がありなんとアテネはハヤテと永遠を誓った人物でもあるのです。
数年ぶりに再会した、アテネ(作中ではアーたんとハヤテは呼んでいます)は人が変わっておりハヤテは力づくで追い返されてしまいます。
アテネは神に呪われておりその神の望みを実行するためにハヤテたちを襲ってきます。
ハヤテはアテネを救いたい+その場にいる人たちも救わなければならないという使命とともにアテネの封印を打ち破ります。
その後の何十年間会ってなかった永遠を誓ったハヤテとアテネの最後の会話がしびれるほど悲しく、虚しいのです。

巻数もながく、アニメ化もされていますがアニメはアニメで独立した話であり漫画とはあまり関係がないですがどれもとても面白く、感動できる作品です。
是非、手に取って読んでみてください。

異世界居酒屋「のぶ」
8

幸せを形にする作品

流行の最先端とも言える異世界シリーズです。
また、テレビなどでは食レポドラマ、某居酒屋の主人のアットホームなドラマなど、まさにトレンドと言えます。

読んだ感想では、作者の家庭料理に対する愛情を感じました。
私はおでん、肉じゃが、ナポリタン、ポテトサラダ等、家庭料理が大好きです。皆さんは何が好きですか?こんな話が出来るのは、私達を育んだ、家庭料理を皆さんも愛していて幸せな気持ちになるからだと思うんです。
そうして、もう一つ重要な事もあります。皆さんには普段食べ慣れているもので、こっそり人と共感してほしい気持ちってありませんか?
私にはあります。例えば、私の家の唐揚げのような普段作ってもらってるもので、いつも美味しいと思っていると、父の会社の同僚や親戚がお泊りに来たとき等、それを食べているときの美味しそうな顔が、いつも思い出され、ほっこりした感情になります。きっと作者はそういった幸せな気持ちを描き出したいのだと私は思いました。

人が1番幸せな気持ちになるのは、意外な人物、知らなかった人と同じ喜びを感じ取り、コミュニケーションがとれることではないのでしょうか?私はこの本を読んでくれた人が日本食を知り、知らない国の人が日本食を食べたとき、幸せな気持ちになる漫画だと思います。

十二人の怒れる男 / 12 Angry Men
10

十二人の怒れる男

低予算で、モノクロスタンダードの代表的な作品。
ほとんどが部屋の中でのやり取り。
一人の少年の親殺しの裁判をめぐる緊迫のドラマで、陪審制度の理想と現実を描いた歴史的な名作である。
12人の男たちは実に様々な人間性を備えた人たちであり、インテリもいればスラム街育ちもいるし、まじめな人もいればいい加減な奴もいる。親殺しと決めつけて、「とっとと片付けてしまえ」という意見に傾いたと思った時に、一人の男が立ち上がる。その男は「少年の命がかかっているから、いい加減な判断をやめて一から真剣に話し合おう」と言う。だらけた部屋に緊張が走り、否が応でも映画の世界に引きずり込まれていく。
日本の場合は多数決で決まるが、アメリカの陪審制度では12人全員が同意しなければやり直しをしなければならない。
一人の男、ヘンリー・フォンダが知的かつ冷静な男を演じている。12人の名優たちの気迫に満ちた演技を見るだけでも見ごたえのある映画だが、ストーリーも素晴らしい。物語は二転三転しながらクライマックスに向けて緊張が高まる。見ている私たちもあの部屋で一緒にいるような、疑似体験をしているような心理になる。
素晴らしいストーリーや監督の手腕、実力俳優たちの気迫のある演技。特に最後まで有罪を叫ぶ怒れる男を演じたリー・J・コッブの名演技がこの映画の一番の見せ場。
見るものを圧倒させる見事な存在感。映画史に残る名シーンである。