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chiyoko82のレビュー・評価・感想

大空港(映画)
10

パニック映画の先駆けになった作品。

パニック映画の先駆けになった作品。しかし、この作品はパニック映画ではない。アーサー・ヘイリーのベストセラー小説の映画化。空港を舞台にした人間ドラマ。折から降りしきる大雪に空港は大混雑に。大雪のため飛行機は離発着出来ずにいた。空港職員も乗客も右往左往、外では騒音反対のデモまである始末。空港にはいろいろな人が集まって来る。無賃乗車が常連の老婆、生活に疲れ生きることに絶望した男、キャビン・アテンダントと不倫中のパイロットも。雪が小降りになり、飛行機が次々に飛び立って行く。不倫中の二人の飛行機も飛び立つ。絶望した男と、無賃乗車の老婆も乗せて。飛行機は飛ぶ。雲海を抜けてひたすら前に。地上では雪かきに忙しい。ロビーに疲れ果てた女が一人、今にも倒れそう。それを見た職員が、空港本部に連れていく。話を聞くと夫がケースに爆弾を仕掛けたらしいと。慌てふためく空港本部。一難去ってまた一難。雪は降り続く…。とても見ごたえのある群像ドラマ。豪華なキャスティング。スリルとサスペンスが混然一体。俳優陣の中でも無賃乗車の老女を演じたヘレン・ヘイズは、当時最高齢の助演女優賞を獲得。絶望男とその妻を演じた二人も名演技で見る者の涙を誘う。監督はジョージ・シドニー。音楽はアルフレツド・ニューマン。

大江千里
8

1980~90年代を代表する、ポップス

大江千里は80~90年代を代表する、ポップスのミュージシャンです。
代表的なアルバムとしては、『1234』や『olympic』などがあり、代表的な歌としては、秦基博など、多くのミュージシャンにカバーされ、2013年公開の映画『言の葉の庭』のテーマソングに使われた、『rain』や『かっこ悪い振られ方』、『YOU』などの曲があります。
歌の傾向としては、80年代から90年代にかけてヒットしたことから、いわゆる『バブリー』な曲が多く、恋愛などに関する曲が大半を占めています。しかしながら、ボーカルとしての活動は現在は行っておらず、2000年代に入ってからは、ジャズピアニストとしての活動に専念すべく、ニューヨークに渡り、現在は主に自らの楽曲をピアノでカバーする活動を行っています。
確かに、今となっては流行遅れな感じも否めませんが、例えば『rain』に代表されるような、男性が女性に振られて、その女性を想い、雨にずぶぬれになるなど、雨のしっとり感を表現する歌詞は秀逸で、今なお、多くのミュージシャンにカバーされたり、アニメ映画のテーマソングに使われるような優れた作詞を行うようなミュージシャンだったと言えます。

仮面ライダーアマゾンズ
8

アマゾンズという挑戦作

「仮面ライダーアマゾンズ」は、アマゾンプライム会員限定で見ることができる、Web版仮面ライダーです。アマゾンズはシーズン1、シーズン2、映画、漫画があります。
薬品会社野座間製薬で製作していた人食い細胞から構成された人工生命体「アマゾン」が、2年前に事故で街に逃げてしまいました。そのアマゾンを1匹残らず狩るために自らアマゾンとなった元研究員鷹山仁と、自分を人間として育てられてきたアマゾン、水沢遥の2人が、アマゾンとの戦いを通して、自分は何者か、生きるとはどういうことかを考えるストーリーとなっています。
Web版仮面ライダーということで、テレビ放送ではできない描写があるのが特徴です。特に食人シーンや戦闘の際の欠損描写など、見た目が2000年代の仮面ライダーによるバイオレンスな描写は、ある意味で爽快感となっており、平成以降の仮面ライダーに物足りなさを感じていた大人たちを非常に満足させる作品となっております。
特にシーズン2は主人公が千翼という少年にかわり、千翼が最終回で選んだ選択、その最終回の壮絶なラストに視聴者は騒然とし、大きなインパクトを残した作品となっています。ぜひこの衝撃を体験してほしいです。

ヴィレッジ(映画) / The Village (2004 film)
8

その村には決して侵してはいけない掟があります

紹介するのはシックスセンスで名を馳せたナイト・シャマラン監督の映画作品『ヴィレッジ』です。シックスセンスといえばラストのどんでん返しで有名ですね。そのことで有名になりすぎて、シャマラン監督といえば意外なラスト!と言われるようになってしまいました。
そして本作も意外なラストが話題となりました、が、こちらの作品は賛否両論あるようです。
ネタバレしてしまうことになりますが、あらすじをお伝えします。まずこのお話の舞台は何世紀も前の小さな村です。村人みんなが家族のように仲良く暮らしているのですが、この村には秘密がありました。村には掟があり、その1つが森に入ってはいけないというもので、これは村を囲う森に入るなということです。
では破るとどうなるのか。実はこの森には村の番人的な恐ろしい生き物が住んでおり、森に入る人がいると村にやってきて村の家畜や村人を襲うというのです。そんなわけで主人公含む村人たちは慎ましく村の中で生活を送っています。
ではネタバレですが、実はこの物語の舞台は何世紀も前ではありません、つい最近です。かつて村人たちは、街に出た際に欲に目のくらんだ町人によって大事な人を失ってしまい、二度と同じ思いをしないために村を閉鎖してしまったのです。恐ろしい生き物も、もちろん真実を知る村人たちによる自作自演です。ある事件をきっかけに主人公のアイビーはこの事実を知らされ村の外に出ます。ですが、彼女が盲目であることといくつかのアクシデントが重なり、結局村の秘密が明かされることはありませんでした、というラストです。
衣装や暮らしぶりから、そして最初に年代が出るのですが(それも村人の工作です)、どう考えても何世紀も前だと思い込むのがそもそもミスリードなのです。やはりこの監督のあるところ大どんでん返しありというように、ラストでひっくり返されました。が、昔と思わせて実は近代でした、恐ろしい生き物もいないよ、というオチは、最初に述べた通り賛否両論だったようです。上映当時はネタバレが横行しないように、劇場で誰にも結末を話しませんと誓約書も書かされたらしいです。
ラストが意外な作品は期待値を上げて疑った目で見すぎると、ネタに気付いたときに面白くなくなってしまうと思うので、そういった先入観なしで見ることをおすすめします。何も考えずに見た私はとても面白く感じましたし、今でもとても好きな作品です。