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amor_fati

amor_fatiのレビュー・評価・感想

鬼滅の刃 / Demon Slayer: Kimetsu no Yaiba
9

劇場版クオリティの作画

無限列車での任務を終えた後の任務「遊郭編」を描いた物語。
ストーリーは日常シーンが少なく戦闘シーンが大半を占めます。煉獄さんの関連の話は非常に感動でき、無限列車に引き続き感情を揺さぶられます。後半の堕姫と妓夫太郎のシーンでは、二人の鬼になった経緯など壮絶な過去など鬼の気持ちを描いているのは1期などに引き続き良かった。また、堕姫を倒したと思い、中から妓夫太郎が出てくるシーンは主人公たちの絶望を一緒に味わっているようで作品に引き込まれます。
社会現象を起こしたぐらい人気な作品になるがすべてが良いというわけではない。戦闘シーンで緊迫した場面というのに、説明口調で話しているのが少し気になった。戦闘シーンが多すぎて、日常シーンが少ないのも少し気になりました。決して戦闘シーンが多すぎてつまらなくなったというわけではないが、1期の12話分と比べて日常シーンが少ないのでもう少し日常シーンがあってもいいと思った。日常シーンを見たいという人には、物足りないと思うかもしれない。
作画は、アニメ史上過去最高の作画といえるかもしれない。戦闘シーンの作画は劇場版と思うくらい一コマ一コマが丁寧に描かれている。炎で燃える街並みや倒壊している建物、剣がはじける時にでる火花なども細かく描かれている。

超電子バイオマン
6

大河ドラマ路線へ

本作は前作「ダイナマン」までを経て、戦隊シリーズが大河ドラマ路線へと舵を切ることになった、そのきっかけとなった作品です。
冠名が「超電子」とありますが、ここからもわかるように本作は「デンジマン」の設定を継承した上で、より「宿命」の要素を強くしています。その証拠にバイオマンに選ばれた五人はかつてバイオ粒子を浴びた先祖の孫という設定になっており、またかつてのバイオ星のような悲劇を繰り返さないためにと新帝国ギアの戦いに情熱を燃やします。
そして何より本作において大きかったのはイエローフォーこと小泉ミカの存在です。
初期10話しか出ていない彼女ですが、唯一レッドワンの郷史朗に横から意見できるほどのタッパとカリスマ性を持ち合わせ、また最初にバイオマンとしての宿命すら拒否しており、それでチーム全体が揺れるほどの存在感があります。
また、新帝国ギアもドクターマンが初めての元地球人のマッドサイエンティストであるとか、その息子との壮大な親子のドラマがあるとかのちの「メガレンジャー」のドクターヒネラーを思わせる設定があり、より骨肉相食むハードなロマンスとなっております。
しかし、これが年間通して徹底できたのかというとそうでもなく、特に大きいのはやはり小泉ミカの降板とそれに伴う路線変更であり、当初の予定通りに行えず、また終盤で仕込んだ郷親子と影山親子のドラマの対比もうまく結実せず、結果としてはそこそこの「佳作」止まりでした。
しかし、この失敗が次作「チェンジマン」の大きな試金石となっているのだから、決して無駄ではない。
そんな過渡期の一作です。

ONE OUTS / ワンナウツ
10

野球がテーマの頭脳戦アニメ、主人公はギャンブラー!?

「ONE OUTS」は野球を舞台にした頭脳戦アニメです。
野球界の歴史に名を残すと言われている児島は数々のタイトルを取りながらも、リーグ優勝の経験がありません。
そこで、自分に何が足りないかを見極めるため沖縄に強化キャンプに向かいます。
そこで、バッティングピッチャーの中根が負傷してしまいます。中根はトレーナーの木野崎とともに代わりのピッチャーを探しに行くのですが、賭け野球をやっている現場に遭遇してしまいます。そこで、はめられた中根と木野崎を助けるべく児島が主人公である渡久地と戦います。
色々あって最終的にはなんとか勝利した児島。勝利者としての権限で渡久地をリカオンズに引き入れます。
そして、リカオンズを優勝させてくれとお願いします。

果たして渡久地は万年最下位のリカオンズを優勝させることができるのでしょうか。1戦1戦意外な展開が繰り広げられます。必ず読者の予想を超えてくる渡久地の策略は必見です。野球のルールがよく分からないという方でも、驚くシーンが多いと思います。ルールをよくご存知の方なら、その手できたかと楽しめるでしょう。

また、この漫画を見たら勝負とはどういうものなのか考えさせられると思います。特に真のチームワークとは何か。実生活でも応用できる学びがきっとあるはずです。

極主夫道 / The Way of the Househusband
9

キャラが厳ついのにやさしい世界

Netflixシリーズとして配信されているアニメ「極主夫道」。タイトルからもわかるように、扱うテーマが極道と主夫。その二つの言葉のイメージの差が、めちゃくちゃ興味をそそりました。そして1話20分で小難しい話は無し。とっても手がだしやすい!
主人公は、極道から抜け専業主夫として暮らす龍(たつ)さんと妻の美久さん。物語は、その暮らしに焦点を当てて進んでいきます。取り巻く人々は、龍さんの元仲間で現役の極道の方だったり、主婦仲間だったりですごい幅が広い。だから、いわゆる平凡な日常と、龍さんの極道者としての感覚のズレから常にクスッとさせられます。極道のイメージは崩れないのに、出てくるキャラがみんなやさしくて懐が広い!あと個人的に、美久さんの天然パワフルな感じがすごい好きです。
どんなキャラも愛せて、見てる側もストレスなしです。
この見やすさから、軽作業中でも流し見できるし、めちゃくちゃリピートしています。
あと、普通に家事の知識が増える。「重曹が万能なのは噂で聞いてたけど、使い方まで覚えてしまった。今度やるしかない!」ってなりますよ。
漫画やドラマはまだ見ていませんが、こっちもきっと面白いに違いない。

侠飯
10

作れる!作りたくなる!侠飯(おとこめし)!

「就活を控えた冴えない自堕落な大学生、良太は突然ヤクザの抗争に巻き込まれてしまう。そのゴタゴタのせいで良太のアパートに柳刃組の組長だというヤクザが転がり込んできて生活は一変!なんとそのヤクザ(柳刃さん)は料理が得意で…」とあらすじだけでは何が何やら全く分からないのがこの漫画。ところがグルメ漫画と任侠物が融合した新しさに加え、美味しそうな料理の描写、分量までしっかり記載されている分かりやすいレシピ、仁侠物らしい名言、アクション、さらにギャグ要素まで、どのジャンルでも戦える面白さがある漫画なのです。グルメ漫画にありがちな大袈裟なリアクションは無いものの作者の高い画力で見事に料理の美味しさ、登場人物の感動が描かれており、グルメ漫画独特のくどさが苦手な方にも非常におすすめです。また、使用される食材も特別な物は無く、レシピも簡単に美味しく作れるよう記載されている為作りやすいですしどれも間違い無い美味しさです。料理も朝食向けのものやおつまみにぴったりなものから定番おかずになりそうなもの、贅沢をしたいイベント向けのものなどバリエーションも非常に豊かで全く飽きません。
ストーリーもしっかりしていて全7巻とコンパクトでありながら、主人公やその友人がヤクザの柳刃さんとの交流で成長する描写もあり、最後にはホロリと感動できる話となっています。
グルメ漫画としても、仁侠漫画としても、ギャグ漫画、就活漫画(?)としても非常に面白い幅広い層に楽しめる素晴らしい漫画ですのでぜひ手に取っていただきたいです!

火垂るの墓 / Grave of the Fireflies
8

戦争時の日本

太平洋戦争末期の日本のある兄妹の物語です。日本の戦争末期は空襲にさらされ、それによって国力が落ち日本全体が疲弊していた時期です。そんな中空襲によって家と家族を失い、生活が一変する模様が描かれています。このようなことは日本のいたるところで起こっていたのかもしれません。軍関係の家であることから大きな家である程度裕福に育っていた兄妹が、空襲によって母親を亡くし家を焼かれてしまってから歯車が狂い始めます。親戚の家に移り住むのですが、今までと同じようにはいかず居場所がないような生活に苦悩していく姿はやるせない気持ちになります。何も知らない妹の事を思い一人で頑張る兄が辛そうでたまりません。先の見えない時代に今を生きるために一生懸命にならざるを得ない姿は、今の日本の子供たちにはあり得ない状況です。この映画では戦争に関係のない人たちが被害を受けてしまう様子が描かれており、戦争の意味を考えさせられます。これからの未来にこの事実を伝えていく必要があることや同じような状況に日本が陥ってはいけないことを、すべての人に改めて理解して欲しいと思います。