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absolute00

absolute00のレビュー・評価・感想 (2/2)

ハツ*ハル
10

幼馴染だからこそうまくいかない関係性

見た目の良さから女子にモテモテの海。そんな彼はある日、小学校からの同級生・リコに呼び出されます。そして、思いっきりパンチを浴びせられてしまうのでした。
なぜこんなことが起きたのかと言うと、海は来るもの拒まず付き合うので、結果女の子たちは泣いて彼の元から去るということが多くありました。リコの友人も漏れなくその毒牙にかかり、告白し付き合ったのですが、結局はお別れしてしまったということでした。
そんな女ったらしな部分のある海ですが、リコのことはこれっぽっちも意識したことはありませんでした。しかし偶然彼女が副担任の諏訪を目で追っているところを発見。
それを海に指摘され、顔を赤らめるリコの姿になぜだか海は心がときめいてしまいます。
本当に恋をしたことのない海はこれが恋なのだと思うことができません。
何よりも、自分に暴力を振るうような強い女は好きではない!と思うのですが、気持ちとは裏腹に目でついつい彼女のことを追ってしまいます。
好きなんだと自覚してからは女たらしっぷりが発揮されません。
好きな女の子にはどうしたらいいのか分からない。
しかも昔から知っている幼馴染のような存在!
男性目線で描かれているというところもこの物語の魅力かもしれません。
男の子だって、いろいろと悩んでしまう!そんな気持ちが伝わる物語です。

ハチミツとクローバー / ハチクロ / Honey and Clover
9

キラキラした学生生活の裏の葛藤と夢

羽海野チカさんの代表作の一つであるハチミツとクローバー。大好きな作品で今もたびたび読み返しています。
美大に通う若者たち(と周囲の大人)の青春物なんですが、クリエイティブな場所に集まる若者達の夢、葛藤、恋についての描写がたまりません。
主人公的存在の竹本佑太は、美大に入ったものの周囲のレベルの高さ、目的に向かう姿勢に圧倒され、迷いの中にいました。ある時、花本はぐみという女性が美大に転入してきて、一目ぼれ。そこから竹本佑太、花本はぐみを中心とした物語が動き始めるんです。
とびぬけた才能を持つも、なぜか留年を続ける森田、要領も良く勉強もできるが、ワケありの未亡人に片思いをしている真山、酒屋の娘であり真山を片思いし続けている山田、他の学校の先生方やデザイン事務所のスタッフたちもそれぞれ葛藤や想いを抱えていて、甘酸っぱく、はがゆい展開の物語です。
美大の中での物語で、時間も進んでいくので恋だけでなく、進路や就職に関するそれぞれの進み方、そこに共感するんですよね。物語前半は恋に関する描写が多いのですが、後半に行くにしたがって将来の事についての描写が増えるのもリアルですよね。
思いもよらない事件やきっかけで人は大きく変わる、そして夢が叶うことも叶わないこともあり、それを乗り越えて大人になっていく姿はいつになっても美しく感じます。

忍たま乱太郎 / Nintama Rantarou / 落第忍者乱太郎 / 落乱 / Rakudai Ninja Rantarou
10

子どもから大人まで楽しめる作品

忍者のたまご「忍たま」を育成する忍術学園で巻き起こる、さまざまな出来事を描いた長寿アニメです。
小さいころから見ていた人も多い番組ですが、最近では多彩な登場人物の中でも上級生のかっこいいキャラクターが人気になっていて、大人の視聴者も多い番組になってきています。それぞれのキャラクターを演じる声優も豪華なメンバーで、それをきっかけにして視聴するという人も多いようです。
ただやはり特に印象的なのは、タイトルにもなっている「乱太郎」とその同級生の一年は組の仲間たちとの交流です。一年は組は、学年の中では、成績的に落ちこぼれのクラスなのだけれども、他のクラスに負けないくらい団結力と行動力にあふれています。それぞれのキャラクターが自分の得意や個性を生かして、忍術学園の中の様々な出来事や、学園の外で起こる問題、時には敵対するドクタケ城などとのゴタゴタにも立ち向かっていくところは、見ていると勇気をもらうことができます。
落ちこぼれが活躍、というと型にはまっているように聞こえるかもしれないけれど、センスのいいギャグや、ナメクジが友達というくらい好きというような、他のアニメではなかなかない個性的なキャラクターなど、このアニメは際立った面白さを持っていると思います。

ゾンビ / Dawn of the Dead / Zombie
10

原題におけるゾンビ映画の元祖と頂点

惜しくも亡くなられてしまった、ホラー映画界の名だたる巨匠、ジョージ・A・ロメロ監督の「ゾンビ」をご紹介しよう!
近年多くの作品で取り扱われるようになった”ゾンビ”というキャラクター像。ゾンビ自体を取り扱った映画作品は古くは「ホワイトゾンビ」という映画からみられることになるが、今でいう
「死んだ屍が生きた人間を喰い殺す」という設定を初めて持ち出した作品が、ロメロ監督の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」である。
公開された当時でも、だいぶショッキングなストーリー展開であり、また公開当時キング牧師が亡くなったことも相まって多くの人が物語展開に物議を醸したことでも有名な作品であった。
それから、数年後に公開された続編「ゾンビ」は、今まだの映画界を塗りかえる大傑作となった。当時のホラー映画といえば、暗い雰囲気で、物語自体に他ジャンルを与える隙間がなかったことが特徴だが、ロメロ監督の「ゾンビ」では特徴あるゴブリン作曲による軽快な雰囲気が特徴であり、また「ゾンビだらけな世界でありながらも、最終的に対立しあうのは人間同士」というテーマは、ロメロ監督におけるすべてのゾンビ映画共通のテーマであり、本作の醍醐味でもあります。
また、近年ではあまりみかけなくなってしまった、「ゆっくりだが、確実に近づいてくる恐怖」を持っているゾンビは一番この作品が輝いており、ゾンビ=彼らの方がこの作品の主役ではないか?と錯覚させられるほど魅力的です。
もし、見たことがないという方がいれば、個人的には「米国劇場公開版」を最初に見ることを強くオススメします。