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Shun0328

Shun0328のレビュー・評価・感想

ハイキュー!! / Haikyu!!
8

想像の上をいく、リアリティなスポ根アニメ

バレーボール。
何人競技なのか、どのようなルールがあるのか、まったく興味が無かった。
しかし、今ではテレビで実際の競技を観戦し、面白いと思えるほどになってしまった。

スポーツを題材とした少年向け作品の中には、人間の構造上ありえない技が連発するものや初心者がありえないスピードで成長していくものなど、いまいちリアリティに欠く作品が多い。
そんな昨今のスポーツ作品の中では、ずば抜けてリアリティを追及した作品なのではないかと思う。
もちろん主人公の成長スピードは超人的ではあるが、そこへ行きつくまでの裏側が丁寧に描かれている。

何より、登場人物の個性が強く、それぞれ個の取り上げ方が大胆かつ丁寧だ。
これまでのスポーツ作品は、自チームの葛藤や成長を中心に描かれることが多かった。
が、この作品に関しては相手チームのストーリーが多く取り上げられる。もちろん自チームとの試合中にだ。
公式戦の一試合が行われる中、自チームの葛藤と成長、相手チームの葛藤と成長が交互に描かれる。
目の前の高すぎる壁に絶望しながらも仲間とともに乗り越えていく様は、誰もが経験したことがあるのではないか。
1人1人のストーリーがとても丁寧に描かれているため、気が付くと感情移入し涙を流してしまう。

バレーボールというスポーツ自体にハマってしまう、そんな魅力のある作品だと思った。

しかし、この作品にも欠点が1つある。
登場人物が多すぎる、取り上げる人物が多すぎる。
もちろん、推しを作りたい人にとっては長所ではあると思うが…。
全員の名前と顔を覚えられずに終わった。

THE ORAL CIGARETTES / ジ・オーラル・シガレッツ
10

若者に人気のロックバンドTHE ORAL CIGARETTES

THE ORAL CIGARETTESは、マッシュエーアンドアールに所属するフォーピースロックバンドです。
ボーカルの山中拓也は、独特のセンスを持ち、アルバムのデザインなどをしています。彼の歌い方はとてもセクシーでつい見惚れてしまう女子が沢山います。ギターの鈴木重信は、メンバーの中で1番背が高く、ギターソロでは観客席から黄色い悲鳴が上がります。また、ベースのあきらかにあきらは、メンバーの中で、ムードメーカー的な存在で笑顔がとても素敵です。ドラムの中西雅哉ことまさやんは、脱退したメンバーの代わりに後からバンドのメンバーになったにもかかわらず、バンドの中で兄のような立場で彼らを見守っています。彼らの代表曲「狂乱ヘイキッズ」は、アニメ「ノラガミ」のオープニングに起用され、大ヒットしました。また、MVでは、乾電池を飲み込むシーンが話題となっております。
また、2019年には、THE ORAL CIGARETTES初のワンマンフェス「パラサイトデジャブ」を開催しました。彼らのフェス作成の様子はドキュメント映画にもされました。
なぜ、このバンドがおすすめなのかと言うと、新しいアイデアを採り入れた音楽やライブを作り続けているからです。

ファイナルファンタジーXV / FINAL FANTASY XV / FFXV / FF15
3

王になる男の最後の旅

この作品のメインキャラクターは、昨今のRPGでは珍しく女性がいない4人の男性です。

キャンプで料理を囲んだり、釣りを楽しんだり、チョコボに乗ってレースをしたり、車で世界を巡ったり、ゲームを楽しんだり、記念撮影をしたり…。男たちだけで気ままに旅を楽しむその姿は、まるで男子高校生の旅行のようです。

彼らの会話は気のおけない仲間同士のそれであり、時にふざけあい、時にぶつかり合い、すれ違い、和解します。そんなやり取りもまた、この作品の魅力です。

ワールドマップや戦闘開始はシームレスで長距離移動は車を使用するなど、世界を旅している感覚が味わえます。

この作品の大きな特徴に、バグの多さと悲惨なストーリーがあります。
戦闘は楽しくキャラクターの会話や魅力は十二分に楽しめるのですが、キャラクターが真顔で高速屈伸を始めたり、仲間の頭上で踊り始めるというシュールな光景が度々見られます。
幸いにもアップデートが重ねられ、進行に大きな問題のあるようなバグはありませんが、長時間プレイしてバグに遭遇しない事は困難だと思います。

ストーリーでは故郷は破壊、父は死に、婚約者は殺され、仲間は失明し、主人公ノクティスは自分の命と引き換えに世界を救うためラストバトルに挑むことになります。
ボスへ挑むまでの間に、人類の多くは死亡したと見られる状況、共に歩んできた仲間たちは命こそ落とさないもののたどり着いた途端ボスに一撃で倒され、ノクティスは一人戦闘の末に勝利し、命を犠牲に世界を救います。

ノクティスが最終決戦直前のキャンプで仲間に漏らした言葉は、自分が犠牲にならなければならないことに「覚悟はしていたつもりだけど、やっぱツレェわ」。
とても人間らしい台詞で、英雄も一人の人間なのだと考えさせられるものですが、そんな彼を救うことのできないストーリーは後味の悪さを残しました。

DLCとして、エピソード グラディオラス、エピソード プロンプト、エピソード イグニス、エピソード アーデン、戦友というエピソードが発売され、それぞれ本編で語られなかった空白時間を知ることできます。

これらはそれぞれ素晴らしいものですが、販売が中止されたものに「エピソード アラネア」「エピソード ルナフレーナ」「エピソード ノクティス」があります。

語られると期待されていた主人公であるノクティスと、その婚約者であるルナフレーナのエピソードが語られないというのはファンにとって残念としか言いようがなく、良作であるがゆえに大きな不満を残しました。
ストーリーが悲しいラストを飾るだけならば悲劇で終わりますが、語られていないエピソードでは違う未来があったのでは、という期待を持ち、それが打ち切られたというのはそれだけの衝撃です。

ゲームシステム、グラフィック、演出、キャラクターは一つ一つが魅力的ですし、不満点は多々ありますが、楽しめるゲームであることも事実です。

ヘルタースケルター
7

ヘルタースケルターを観た感想

個人的には、主人公のリリコに沢尻エリカはハマリ役だと思う。原作のリリコのイメージと違うという人もいるかもしれないが、沢尻エリカの持つ「気難しい」と「攻撃的」なイメージが、リリコのキャラクターに合っていると思う。
整形シーンは見ているだけでも怖いほど痛そうで、こんな辛い思いをたくさんして全身を整形して手に入れた美貌だから、リリコが自分の今の容姿に執着心を抱いたり、またそれを失うことに恐怖心を抱いたりするのも無理はないと思った。絶好調だったそれまでの日々が、生まれながらにして美しいライバルの登場によって崩壊していく。生まれながらに美しいライバルは、苦労して手に入れた美貌ではないから、元々持っているものだから、自分の容姿に執着したり、顔を傷つけられることにすら恐怖を覚えない。この二人の見事なまでの対比が痛々しい。きれいなモデルを見て「カリスマ」だと騒ぎ立てる大衆の黄色い歓声は耳につく。もし自分が美しくなくなったら、てのひらを返したように、みんな自分から離れていく。リリコが傍若無人に振る舞う裏には、そんな不安や絶望が隠されている。生まれながらに美しいライバルは、無責任な称賛をおくる大衆に期待せず、割り切っているような発言をしている。華やかな世界の裏側にある苦痛を見せつけられるような作品。

BUMP OF CHICKEN / バンプ・オブ・チキン
9

曲に吸い込まれる感動を。

BUMP OF CHICKEN(通称バンプ)の曲は聴いていて吸い込まれるような感覚が強いです。歌詞の意味もそうなんですが、その曲の情景を想像させる力が強いのも特徴です。彼らの曲には強いメッセージ性と描写力があり、ダイレクトに聴いている人に訴えかけているものが多いです。風を感じるほどの疾走感があったり、眠る前の子守唄のように落ち着いていたり、曲ごとに世界観は違いますがそこには物語が存在し聴いているあなたに語りかけてくるのです。今生きることに必死だったり明日が不安になったりする人へのエールや、忘れてしまった童心を思い出させるような優しい言葉が確かにその曲には存在するのです。胸を締め付けるようなシリアスな気持ち、日向で安らぐような明るい気持ち、曲によって全く違う気持ちを抱けることができます。活動が長いため曲数が多いですが「バンプのらしさ」を失わず、常に新しい作風を残し続けているのも彼らの魅力です。年を重ねていくうちに変化していくのは人間も音楽もそうですが、彼らの曲のバラエティーは本当に広いです。こんなにも長く活動していて作風が被らないのは、時の流れと共に彼らも変化しているからです。是非聴いてみてください、あなたの気持ちに合う一曲が見つかります。

サマータイムレンダ / Summer Time Rendering / サマタイ / サマレン
10

タイムリープ物の傑作の予感

少年ジャンプ+で2021年2月まで連載された漫画です。とある島を舞台にタイムリープ能力を手にした主人公と「影」と呼ばれる存在の戦いを描いた物語です。影により主人公や家族、知人らは、夏祭りの日に全員殺されてしまいます。その時の自身の「死」がトリガーとなりタイムリープ能力を発動させ、過去に戻ります。全滅までの猶予は3日間。主人公は未来を変えるために試行試行錯誤しながら奮闘します。敵の「影」は人間を瞬殺する力をもっており、一手行動を間違えるだけで主人公や仲間は殺されてしまいます。影の怖さに怯えつつも頭脳を駆使して未来を必死に変えようと奮闘する姿にハラハラし、先が気になる展開が続きます。仲間も魅力的なキャラクターが多くユーモアたっぷりに描かれています。それ故に死んでしまった時のショックは大きいです。
また主人公の能力には制約がありますが、それが物語の緊張感を一層高めています。ストーリーとキャラクターどちらもトップレベルです。時折作者から考察が提供されるのですが、それが更に謎を深め先を気にさせます。ややグロいシーンもありますが絵は綺麗で比較的読みやすいと思います。ミステリーやサウンドノベルゲームが好きなら間違いなくおススメの作品です。