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Reichama3のレビュー・評価・感想

iri
8

「歌詞が溶け込むメロディーとグルーヴのシンガー ”iri”」

iriは1994年生まれ。神奈川県出身のシンガーソングライターで、2016年8月にビクターよりアルバム「Groove it」でメジャーデビュー。ギターの弾き語りライブで10代の頃から音楽活動を重ねてきた彼女の曲には、HIPHOPやR&Bの色でビートを刻む印象も強く、クラブミュージックとして体感するものも多くある。そうしたリズムが活きている作詞にも、滑らかに英語が交わっていて、言葉の聴き心地はとても良い。

3rdアルバム「Shade」に収録され、ソニーウォークマンのCMソングにも起用された曲「Wonderland」でも、緩く弾けながら流れるシンセのリズムに乗せて歌う彼女の、音に溶け込む声に引き込まれる。歌詞に、焦燥感に駆られる言葉が並ぶラップのテンポを取り入れつつも、尖りなく、言葉と言葉を繋いで包み込んだような、圧迫を感じさせない歌声が耳に優しく響く。

一方で2024年1月にリリースされた「hug」は、すべてが日本語で作詞され、静かなピアノをベースにしたバラード楽曲となっている。目を閉じて聴き入りたくなる、深々と綴られ切なく心に触れてくる歌詞。そうした雰囲気を全面で感じとれると同時に、やはり言葉にリズムが在ることにも気付く。メロディーと歌詞を同時に制作するスタイルである彼女の楽曲にはその一体感があるのだ。

様々ある曲調のなかに尖りなく溶け込み、それでも想いは鮮明に伝えてくれる彼女の歌唱に浸ることのできる機会は多いだろう。絶えず発表されるコンサートツアーやタイアップされる楽曲からも、活動が精力的であることが判る。成長が楽しみなアーティストのひとりだ。

けいおん! / K-ON! / けいおん!! / K-ON!!
10

バンドアニメの最高峰

世にも有名なガールズバンドものアニメの最高峰である。
バンドリをはじめ、その後にたくさんの音楽やバンドを題材としたアニメが放映されてきたがその始祖はこの作品のように思う。
まずストーリー。ネットやSNSでは「中身がない」と言われることもあるが、決してそのようなことはない。
1期1話と12話、そして2期20話や24話とを比べると、何気ない日常を描いてきたそれまでの間の話を通してキャラクターが成長していることがよく描かれている。
また一見、音楽とは関係のないことを描いているシーンでもキャラクターたちの日常を見事に映し出している。
これらのシーン全てに感動とギャグの要素を盛り込んでおりどの話を見ても楽しめる。
次に作画。京都アニメーション制作だけのことはあって素晴らしい。
特に演奏シーンは細部まで忠実に描かれており(例えばギターのコードを押さえる位置など)、違和感なく視聴できる。
これは京都アニメーション制作の音楽を題材にしたほかの作品にも言えることである(涼宮ハルヒの憂鬱のエンドレスエイトや響けユーフォニアムなど)。
また、ロケハンもしっかりと行われており、作品をリアリティのあるものに仕上げているのみならず、実際に現地に赴いて聖地巡礼も楽しめる。
最後に何といっても音楽。OP、EDはもちろん、劇中歌も名曲ぞろいである。
特に演奏シーンも登場する劇中歌はどれも秀逸で放映から時間がたってから聞いても良さを感じる。