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589_____のレビュー・評価・感想

RHYMESTER
10

ライムスターの来歴とおすすめポイント

「ライムスター」は宇多丸、mummy-d、DJ JINの3名からなる、2MC1DJの日本のヒップホップグループです。
1989年から活動しており、日本のヒップホップグループでは最古参の内の1つといえる存在です。
10枚以上のアルバムをリリースし、2019年から2020年にかけて全国47都道府県ツアーを行うなど、いまなお精力的に活動しているグループです。

彼らのライブは「king of stage」と称され、そのステージングはリスナーのみならず業界内でも評価が高く、彼らに影響を受けたと公言するアーティストも数多くいます。
「KICK THE CAN CREW」や「RIP SLYME」などは元々ライムスターと同じクルーに所属しており、同じ釜の飯を食った仲間といっても過言ではありません。

ライムスターは早稲田大学内のギャラクシーというサークルで結成されたということもあり、メンバー全員が早稲田大学を卒業した高学歴です。
その頭の良さに裏打ちされた、メッセージ性の高い歌詞と計算しつくされた音楽は非常に魅力的で、他の追随を許しません。
メンバーそれぞれの活動も多く、宇多丸はラジオパーソナリティや書籍の出版、mummy-dはギタリストの竹内友康とのユニットである「マボロシ」の活動やソロアルバムの制作、DJ JINはイベントでのDJなどを行っています。
多数のアーティストからリスペクトを受けている「ミュージシャンズミュージシャン」であるライムスターは、最高のグループです。

葬送のフリーレン / Frieren: Beyond Journey's End
10

エルフと人間の時間感覚のズレが生み出す感動

この物語は勇者一行と、その仲間であるフリーレンが魔王を倒したところから物語が始まる。
魔王を倒したのにあまり嬉しそうでない雰囲気で始まるが、この物語を読む上で誰もが意識させられるのが、作品の中で流れる時間である。
また、人間である勇者たちとエルフであるフリーレンの時間感覚のズレがこの物語のキーポイントだ。
それは初めに勇者たちが五十年に一度の流星群を眺めている時に主人公であるフリーレンが「五十年後、もっと綺麗に見える場所知ってるから、案内するよ」と言った時に見せる少し悲しげな勇者の表情や、第一話の始まりの会話からもひしひしと伝わってくる。

勇者が死んだ時に涙を流していないフリーレンは、葬儀に参列した人からそれを指摘される。
「だって私この人のこと何も知らないし」「たった10年一緒に旅しただけだし」という言葉とともにフリーレンが涙を流す。
何千年以上も生きるフリーレンにとって、人間の一生はほんの僅かな時間に過ぎないのである。
勇者の死をきっかけにして、人間についてもっと知ろうと決意したフリーレンは、勇者一行の仲間の弟子であるフェルンと、人々が天国と呼ぶ場所オレオールを目指して旅をすることになる。

この物語はフリーレンが人間と人間が持つ感情を理解しようと決意する第一話から始まり、旅先でのフリーレンを取り巻く人間との関係が細かく描写されている。
フリーレンは気付いているのかわからないが、フリーレンの中で一瞬である人との関わりが、フリーレンの行動や感情の変化にとても大きな影響を与えている。
フリーレンは魔族をとても嫌っていて、その理由は魔族に人間のような感情はなく、躊躇いなく人間を殺す点にあるが、人間の感情を理解できていないという点でフリーレンと重なるのがとても切なかった。

戦闘の描写では、魔法の相性というものも重点が置かれており、一概に魔力が多い方が強いわけではないというのが、読んでいて展開を予測する楽しさを生んでいてとても面白かった。
フリーレンは人間との関わりは一瞬だと言っていて、自分は何も人間についてわかっていないと卑下する。
しかし旅先で会った人のことを細かく覚えていたり、また、一緒に旅を続けるフェルンや他の仲間を気遣ったり、その人のことを理解しようとする姿は切なげであるが心温まるものも多い。

逃げ上手の若君 / 逃げ若 / The Elusive Samurai
9

逃げることで天下を取る

「暗殺教室」の作者が描くマンガで、週刊少年ジャンプで連載されています。主人公は北条時行で、物語は北条家につかえる足利尊氏の裏切りから始まり、時行は地位も家族もすべて失ってしまいます。自害も考えていたところを諏訪頼重に匿われ、死の淵から逃げて生きることの悦びを知ります。そこで得た仲間とともに足利尊氏から鎌倉幕府を奪還することを目標に逃げ続ける話です。
ここまで書けばなんだか歴史漫画みたいで堅い印象かもしれませんが、「暗殺教室」の作者です。ギャグ要素も非常に多く、コミカルな場面で光る作画なので読んでいてとても面白いです。諏訪頼重の真面目な時と気持ち悪いときのギャップがまたなんともいえなません。
また、戦いと死こそ武士の名誉とされていた時代で、弓の稽古も馬術の稽古もさぼって、逃げることしか才のない時行が逃げ続けることでどうやって足利尊氏に立ち向かっていくのかが楽しみです。
一癖も二癖もありそうな諏訪頼重がこれからどんな無茶苦茶なことを言い出して、それに振り回されていくのかも楽しみですね。
どれだけ史実に基づいたものかは分かりませんが、歴史の授業で習ったことのある名前が何人も登場するのでそれも面白さの一つです。

レオン / Leon / The Professional
8

悪役がよい

リュック・ベッソン監督の、殺し屋と少女の恋の映画です。孤独な殺し屋をジャン・レノを、家族を麻薬取締官に殺された少女をナタリー・ポートマンが演じています。ナタリーはまだこどもですが、本当に可愛くて、なんかセクシーでもあって、素敵でした。大好きだった腹違いの弟のために1人、敵に立ち向かうところとか、でも怖くて泣き泣きのところとか、愛おしいところばっかりです。それに服もよくて、なんか変な模様のスパッツとか履いてるのですが、すごくおしゃれだなと思います。私も子どもなら真似したいファッションです。ジャン・レノはほんと静かで不器用で、孤独感漂ってます。1人、雨に唄えばを見てるところとか、ちょっと切なくなります。あと、この映画の最大の魅力は、悪役のゲイリー・オールドマンです。彼の演技には度肝を抜かれます。映画の中で彼の部下が、あの方は怖いぞみたいなことを言うのですが、ほんとにその通りで、怖すぎです。クスリ決めるとことか、めちゃ暴れてたのに、すっと冷めて、タバコ吸って、部下が麻薬を探すのを待つところとか、サイコパスです。彼の演技を見るために、レオンを見ていたといっても過言ではありません。オススメです。

シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇 / シン・エヴァ / EVANGELION:3.0+1.0 THRICE UPON A TIME
7

【ネタバレ有り】「シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇」全シリーズで必ず一番最後に見た方が良い理由。

ヱヴァンゲリヲンシリーズには以下のようにシリーズがあり、それぞれすべて結末が違います。
・TV版
・コミック版
・最初の劇場版(いわゆる旧劇場版)「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」。
・新劇場版4部作(序・破・Q、そしてシン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇)。

多すぎ、めんどくさい!という人は新劇場版4部作を見ておけば概要はすべてわかりますが、
まずこの4部作の前のものを説明しなければならないと思います。

※以下から、ヱヴァンゲリヲンシリーズをサラッとネタバレありでお話しします。

まず、なぜ結末違いでこのようにシリーズ化されたか、というものを説明します。

もともとTV版からその歴史がスタートします。

なんの変哲もない普通の14歳、碇シンジがいきなり仕事で離れて暮らす父親に呼ばれて会いに行くと、
いきなり巨大な怪物が現れ、その怪物を倒すために大きなロボット(エヴァンゲリオン)に乗ることを強要され、
世界を巻き込む戦いに巻き込まれていく…というような内容。

さらっと書くとこんな概要ですが、いわゆるロボットものとは一線を画す10代特有の心理描写などが丁寧に描かれ、
一部で熱狂的なまでのファンがつくほどの人気になります。子供向けロボットアニメでは全くない為、
女性にもファンが多かったりします。(ロボットものにはおよそ不釣り合いなグロテスクな描写なども含まれる)

最終回に向けての怒涛の鬱展開、そして満を持しての最終回が「?」というものでTV版が終了します。
以前TV番組アメトーークでもエヴァ芸人がやっていた際、この最終回にも言及していたのですが、
本当に途中で面倒くさくなったのかな?というような、誰がどう見ても「これじゃない」終わり方を迎えます。

そのあまりにもひどい終わり方から一部のファンから庵野監督に殺害予告が出るような状況にまで発展するなど、
もはやただのTVアニメの熱狂を超えるほどの人気になっていったエヴァンゲリオン。

「だったら最終回をちゃんと作ります」。

というものから、エヴァンゲリオンの最終回を作り直したという位置づけの、
旧劇場版「新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に」の2部作が発表されます。

TV版全26話の25、26話を作り直し、これをもってして完結というような内容です。
TV[版24話から分岐する別エンディングです。

ですが、この劇場版をもってしてもエヴァンゲリオンは完結しませんでした。

なぜかというとこの劇場版、かなりのバッドエンドで終わるからです。

全ての完結「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」が公開されるまで実に3つのエヴァンゲリオンが完結しました。
おおむね各完結にかんしては下記のような感想になると思います。

・TV版…は?
・旧劇場版…(超絶バッドエンド)ほ、本当にこれでよかったのかな…?
・コミック版…バッドエンドというわけではないが、多分これじゃない。

そのよう中で公開が決定された劇場版4部作。
これで本当に本当に完結、というような内容です。

序・破に関してはおおむね全シリーズの踏襲した内容が、圧倒的な美麗映像で描かれます。
序は「ヤシマ作戦」まで(ほぼほぼTV全シリーズと同)
破はTV版を踏襲し、再構築された内容(前シリーズではこの人が犠牲になるが、破では別の人が、等)

そしてQで全く別物の展開、本当に急展開を迎えます。

「Q」は「破」から14年後の荒廃した世界が舞台。
14年後が舞台のはずなのに、主人公碇シンジは14歳の姿のまま。
「破」のラストで起きた世界を滅ぼすような「あること」を起こした碇シンジは、
14年間エヴァンゲリオンの中で眠ったまま、その長い眠りから覚めるところから物語が始まります。

14年前に起きたある出来事、14年間に起きた、変わった様々なこと、人…。

戸惑いながらもまた戦いに巻き込まれていくという展開です。

前置きが長くなりましたが、ここからようやく「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」の内容です

この終わり方はやはり賛否両論があるかもしれませんが、少なくともバッドエンドではありません。
ラスボスという位置づけにあたる父親との戦いの中で分かり合うという少年誌的な展開。
14歳の不安定な少年だった碇シンジの心の成長。
「さようなら、すべてのエヴァンゲリオン」のキャッチコピーにふさわしい全てへの決着。
上記はきれいにたたまれたと思います。

賛否両論の一番の理由は「結ばれるヒロイン」にあったのだと思います。

エヴァンゲリオン中、人気を二分するヒロインは綾波レイと惣流(式波)・アスカ・ラングレーの二人。
シンジと結ばれるのは誰だ?という部分もエヴァンゲリオンの中では1つのテーマだったと思います。

結論から言うと、この二人とは結ばれません。

最後に結ばれるのは劇場版4部作(破)から登場する、真希波・マリ・イラストリアスと結ばれます。

父と、またすべての使途との因縁にけりをつけたシンジ。
戦いの舞台の閉ざされた世界で一人待つシンジを迎えに来たのはマリでした。
(レイ、アスカはこの戦いの最中でいろいろな意味でお別れをすることになります。)

最後は駅のホームで大人になったシンジとマリとの描写が描かれ、未来のある世界が描写され終了します。

以上がすべてのエヴァンゲリオン概要になります。

最初から最後までを通しで疑問なく見るのであれば劇場版4部作を見ればエヴァンゲリオン内容はわかります。
ただ、この結論に至るまでの経緯はきっと見ていた方が良いと思います。

テレビ版への疑問と旧劇での疑問、これをもってして新劇場版4部作を見るのが、本当のエヴァンゲリオンの楽しみ方だと思います。

恐らく劇場版4部作を一度見てもきっと意味が分からないと思います。
一度見て、他の人の考察を見て再度劇場版4部作をみる。

そのうえで、自分の解釈で完結させるアニメ。

それがエヴァンゲリオンシリーズです。

嘘喰い / Usogui
10

暴力×頭脳の予測不能ギャンブル漫画!

ギャンブル漫画は世に様々あるが、これほどまでにギャンブルのクオリティが高く、かつ「暴力」というニューテーマを絡めたオリジナリティ溢れる作品があるだろうか。
主人公の「斑目貘(まだらめ ばく」が挑戦するギャンブルは、他のどんな漫画でも見た事がないようなオリジナリティに溢れ、かつとんでもない残虐性を秘めた恐ろしいものばかりである(例を挙げれば、負けたものが首を括らなければならないババ抜きなど)。
負けたら死ぬ、もしくはとんでもない犠牲を払わなければならない極限の状態で、相手の意図を読みながら勝ちに持っていくさまは、とんでもない爽快感を生み出してくれる。
また、「どうやってこんな逆境から勝つんだ!?」とハラハラさせる展開に天才的な斑目貘のゲーム攻略は“感嘆”の二文字しか出てこない。
さらにこの漫画の大きな特徴は、「ギャンブル」だけでなく「暴力」もテーマとして取り扱っているという点だろう。
「賭けに勝っても、圧倒的な暴力がなければその勝ちは握りつぶされる」。そんな世の中の真理を的確に反映し、ギャンブルと同時に暴力をテーマにしたバトルが展開されていく。
そのバトルシーンも決してギャンブル漫画のおまけ要素としてではなく、バトル漫画として十分に誇れるほどの面白さを発揮している。
暴力×頭脳の最高のギャンブル漫画「嘘喰い」。
バトル漫画が好きなあなたにも、頭を使う漫画が好きなあなたにも、オススメの最高の一冊です。

ドラッグ オン ドラグーン / DRAG-ON DRAGOON / DOD1 / Drakengard
8

最も大切なものと引き換えに、強力な存在と命を共有する契約者

時には1,000を超える敵を斬り伏せるダークファンタジーアクションです。

主人公カイムと、主人公と契約するレッドドラゴンアンヘルはどちらもピーター/池畑 慎之介さんが担当。
カイムはアンヘルとの契約で声を失うために二役は序盤しか聞けませんが、アンヘルのドラゴンらしい迫力ある声とそれに見合う演技力は圧巻の一言。

カイムの妹で、世界のために犠牲となる運命であるフリアエ。
二人の幼なじみであり美しい歌声を持つイウヴァルトは、フリアエに好意を寄せているも、フリアエはカイムへ兄妹としてのものを超えた好意を抱いていることに気がついています。
カイムのように戦闘能力が高いわけでもないイウヴァルトは、フリアエを手に入れるためにダークドラゴンと契約し、歌声を失います。

フリアエはイウヴァルトの歌声が好きで、自分が犠牲にならなければならないこと、そして想い人が兄であるという辛さを癒されていました。
フリアエに自分を見て欲しいがために彼女に好まれていた歌声を失うこと、そして契約したダークドラゴンがカイムとフリアエの両親を殺し、国を滅ぼした二人の仇であるという皮肉すぎる設定は、この世界のダークな雰囲気をよく表しています。

マルチエンディングの大半は悲惨なもので、次作へと繋がるエンディングは希望を残すものですが、2のストーリーではカイムが敵になっているなど救われないものです。

しかし、そんなダークさがこのゲームの最大の魅力だと感じます。

ゲーム・オブ・スローンズ / Game of Thrones
10

史上最高傑作の海外ドラマ

海外ドラマのオススメをしてくださいと言われたら真っ先に思いつくのが、アメリカでも超がつくほどの話題作、その名もゲーム・オブ・スローンズ!
この作品は、ファンタジー小説の「氷と炎の歌」を原作としたHBOのテレビドラマです。
ファンタジーといえば中世ヨーロッパをイメージしますが、この作品も似たような時代設定です。
というのもゲーム・オブ・スローンズはドラゴンや魔法が存在する架空の世界での物語で、シリーズ8まである見ごたえ抜群のドラマ!
この作品は主人公が複数人登場するなかなか珍しいタイプの物語。各国ごとに主人公がいて、日本で例えると戦国時代のような天下統一を目指す作品になっています。
小説のように細かい心情やナレーションは、TVドラマということもあって少々厳しいですが、1話1話見るごとにどんどん引き込まれていく作品です。
各主人公の視点から見てとれる人間関係や駆け引きは、手に汗を握る事間違いないでしょう。シリーズを跨いでの伏線回収も見事といえます。
長期の休みで面白い海外ドラマ作品を探している方、日本のドラマに少し飽きた方、海外ドラマを見たことがなくて、何から見たらいいかわからない方。
このような方々にはとてもオススメの作品になっています。
ぜひこの機会にご覧になってみてはいかがでしょうか。