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2kachanのレビュー・評価・感想

Eから弾きな。
8

27クラブからの出発

27歳とはカート・コバーンやジミ・ヘンドリクスといった多くのロックスターが亡くなった年齢である。(27クラブと言われることもある)

そんな年齢でやっと再就職した会社の社長の娘に巻き込まれ、クビを賭けてギターを弾き始めた主人公でしたが次第に音楽の魅力に気づいていく。

今作は地道な練習の書き方が丁寧で、(自分のクビがかかっているからとはいえ)ひたむきに努力する主人公を見ていると応援したくなるが、音楽は好きだけどそれほど楽器に興味がない方は少し退屈かもしれない。

しかし、主人公視点で始まる最後のライブシーンの緊張感は普段の練習回とのギャップで主人公の努力を見守ってきた読者の皆様は目が離せなくなると思う。
とはいえ、このライブシーンもかなり短く、重要なシーンとはいえライブ後のシーンに比重が置かれているのも本作の知名度が高くない理由なのかもしれない。

音楽漫画としても魅力的だが、登場人物に影響されてどんどん音楽に対して真剣になっていく主人公の成長物語と考えると、より楽しめると思う。

巻数も三巻で完結しており、ファンとしてはもう少し続けて欲しいぐらいだが、しっかりと区切りのいいところまでで話がまとまっており、最終巻の後半はどちらかと言えば後日談に近いような印象を受けた。

メメント / Memento
10

2回目を見た時の感動はこの作品でしか味わえません!

映画メメントは、サスペンス・ミステリー映画が好きな方にはたまらない作品です。クリストファー・ノーランの良さがすべてつまった作品だと思います。
主人公は10分で記憶をなくしてしまう男で、妻を何者かに殺され、その犯人を捜すという物語です。
通常の時間軸が白黒映像で流れ、逆の時間軸がカラー映像で流れます。その両方が交互に流れる構成です。最初は何を見せられているのかまったくわかりませんが、その構成を理解し見始める事で、段々とストーリーに引き込まれていく作品です。
時間を遡るという斬新さだけではなく、妻をなくした主人公の悲しさ、犯人と思われる人物が主人公に近づいていくドキドキ感が、夢中になる要素の一つだと思います。なんと言っても犯人がわかった時の衝撃は、映画史上一番と言っても過言ではないと思います。
そしてこの作品は何度も見るうちに違った観点から物事が見えてきます。一度目ではわからなかった事が二度目に見て気づいた時は、はっとさせられると同時にまた見たいと思わせてくれる作品です。
結末の解釈は人それぞれあると思います。そこがまたこの作品の良いところなのではないかと思います。
とにかく考えるので見ていて疲れる映画ではありますが、見て損はありません。

けものフレンズ2
1

傑作だった前作の精神性を受け継げなかったガワだけの失敗作

けものフレンズは2017年のアニメ界にとって象徴的なダークホース作品だった。
チープな3Dアニメーションを「味」に変え、丁寧なストーリーテリングと独特な世界観で多くの視聴者を虜にした。
けものフレンズ2はその続編であり、前作の後日談に該当する。
しかしながら、本作は前作が持っていた輝きの多くを引き継げていない。表面的には似せて作ってあるが、根本的な所で全く別物であり、遠く及んでいないのである。
前作の成功後に制作サイドでゴタゴタがあり、監督を始めとした前作の功労者のほとんどが本作に関わっていないことは間違いなく致命的な失敗要素として作用している。
例えばメインキャラクターである、サーバルキャットの擬人化キャラクターの「サーバル」。前作では主人公であった「かばんちゃん」の最も良き理解者であり、少しドジだけれど好奇心旺盛で優しい女の子としてしっかりキャラが確立していた。翻って、今作のサーバルは凡そ感情のようなものが感じられない。目の前で起こっていることに対して、「すごーい」とロボットのように毎度安直に感動するばかりでリアリティのある人物としての説得力がないのだ。「すごーい」はサーバルを象徴するセリフの1つとして前作から有名であったため、余計に過去の栄光を表面的にあやかっているだけに思える。
本作は全12話を通して登場人物の扱い、言い換えればリアルなキャラとしての感情・思考の動きに無頓着であり、ストーリーに説得力を持たせられていない。
1代目を追い出して店を継いだ2代目は、技も心も体得していなかったのである。これでは看板だけ背負っていても誰も後継者とは見做してくれないだろう。

CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001 / カプエス2 / CvS2
6

二大格闘ゲームメーカーのヒーロー共演

CAPCOM側が制作したストリートファイター(以下SF)のリュウ、ヴァンパイアハンター(以下VH)のモリガン、デミトリ、餓狼伝説のテリー・ボガード、キングオブファイターズ(以下KOF)の草薙京など、人気2D格闘ゲームの代表的なキャラクターが集うドリームマッチゲームです。

同様に二社のキャラクターが戦うゲームでSNK側が作成したものはSNK VS CAPCOMと、SNKが先に表記されます。

本作ではKOFシリーズに多い切り裂き攻撃による出血などの表現はなく、低年齢にも遊びやすい演出になっている印象があります。
ゲージ系のシステムはSF3やZERO3に近い3種、KOFのエキストラ・アドヴァンスモードやサムライスピリッツの怒りシステムの3種という多彩なものから自由に選択することができます。

特徴としてレシオシステムが採用された本作は、使用キャラクターを1〜3人選ぶことができ、選択キャラクターに対してレシオ4を割り振ることができます。
レシオが高いほどそのキャラの体力などが高くなるため、1キャラを特化させるか3キャラで戦うかについても自由度が高くなっています。
体力が高くなると言っても、レシオ2にしたキャラがレシオ1の2倍になるわけではないため、単純な足し算で考えるとキャラが多い方が有利と言えます。しかし得意なキャラが少なかったりずば抜けて使用しやすいキャラがいるのであれば、数値通りにいかないのが面白いところです。

死役所
9

今までにない作品

死後、人々が成仏の為にもれなく「死んだ時点での姿で」行き着く先が、此岸と彼岸の間にある「死役所」。

薄暗い役所のような場所に
・自殺
・他殺
・病死
・事故死
など、あらゆる死因に対応できる専用の窓口があり、そこで49日以内に成仏をする為に手続きをしなければならない。
手続きをしない者は真っ暗な「冥途の道」を永久に彷徨う事となる。
とはいえ、手続きをしても過去の悪行から地獄へ落ちる場合もあるのだが…。

そこには総合案内の「シ村」、自殺課の「ニシ川」、他殺課の「イシ間」などの職員たちが働いている。

基本的に人物ごとの人生が1~2話にかけて回想され
・虐待されて亡くなった女の子
・介護を苦に心中をした母娘
・飲み会で急性アルコール中毒になった女性
のように、時には時事ネタを盛り込んだストーリーになっている。
その合間で職員の回想も行われるが、「職員は全員死刑囚」という共通点がある。
そして名前には「シ」がつく。
死刑執行により亡くなる彼らも漏れなく死役所に来るのだが、条例により強制的に職員採用試験を受けなければならない(もし辞退をすれば永久に冥途の道を彷徨う事となる)。

しかし、その中で唯一「冤罪」で刑を執行され職員となったのが、常に笑顔を崩さない総合案内のシ村。
本来なら冤罪であれば成仏出来るのだが…彼は何故死刑を受け入れ、総合案内として働いているのか。
時折見せる笑顔の裏側に、「過去」が見え隠れしているのかもしれない。
その事件が解決するまで、彼は働き続ける。
「お客様は仏様です」。

くーねるまるた
8

ビンボーでも楽しくおいしく!生活の知恵が詰まった漫画

「くーねるまるた」は、ポルトガルから来た留学生マルタさんが、東京にある笑明館という木造ボロアパートで同居人たちと暮らす日常を描いた作品です。
1話6ページ完結の短編漫画集で、空いた時間に読みやすくなっています。
マルタさんは、貧乏でとても食いしん坊な女の子。貧乏ながら、知恵と工夫でおいしいものを作っていきます。
そして作った物を食べる時の表情が最高においしそうでかわいいのです。いっぱい食べる女の子の可愛さが前面に出ています。
また、感性が「日本人」よりも「日本人」らしく、日ごろ忘れがちな自然へのいたわりを思い出させてくれます。
下町を思わせる背景の描き込みも素晴らしく、東京見物に行った時にはマルタさんが訪れた土地へ足を運びました。
1話の最後には、作品に登場した食べ物が簡単に紹介されていて、文の中にはクスリと笑わせるものがあります。
アパートの住人達や町の人たちも個性的で優しく、作品の中に実際に町があるような感覚になります。
しかし物語の終盤で、マルタさんがポルトガルに帰ることが決まり、さらにアパートが取り壊されてしまう危機が訪れます。
200話以上のエピソードを通して、マルタさんと街に愛着を抱いていたので、読んでいてとてもさみしくなりました。
それでも、最終回のすがすがしさは必読です。