クリード 炎の宿敵

クリード 炎の宿敵のレビュー・評価・感想

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クリード 炎の宿敵
8

オールド「ロッキー」ファンはもちろん、「ロッキー」を知らない世代でも楽しめるボクシング映画

ロッキーのライバルだったアポロ・クリードの息子アドニス・クリードが、ロッキーの宿敵だった旧ソ連のイワン・ドラゴの息子と対決するといういかにもB級映画っぽい設定。
オールド「ロッキー」ファンとしてはそれほど大きな期待はしていなかったのだが、いい意味で裏切られた。ボクシングが題材ではあるものの、アドニスとその妻(および母)、ロッキー、ドラゴ親子がそれぞれ抱える寂しさや親になるプレッシャー、自分たちを捨てた妻(母)へのやるせない思いといった屈折した感情が良く描かれており、年配の人であればロッキーに、若者であればアドニスに、そして妻や上司に鬱屈した感情を持ちつつも毎日頑張っている中年男性はきっとドラゴ親子に、それぞれ感情移入できるようなヒューマンドラマになっている。もちろん厳しい特訓に耐えてついには宿敵を打ち負かすといったロッキーのお決まりのパターンは踏襲しているものの、それがすべての映画ではない。セコンドであるロッキーはもはや妻を失った孤独な老人で、最後宿敵を打ち負かしたアドニスに「お前の時代だ」とエールを送る脇役でしかないが、最後には息子と孫の家を訪ねてよりを戻し、老後の幸せが暗示されているのはオールドファンとしてはほっとする。

クリード 炎の宿敵
10

真の「ロッキー・ザ・ファイナル」

非常に素晴らしい映画だった。例のBGMが流れるところなんて前作に引き続き鳥肌が立つ。この映画はBGM使うべきところがわかってるなーって感じだ。

前作で世界チャンピオンになれなかったアドニスが世界チャンプとなることからこの物語は始まる。
そこへかつて自分の父を殺したドラゴが息子を育て上げ、アドニスに挑戦をするというのが主なあらすじだ。

この映画の主役は紛れもなくアドニスだが、ロッキーの物語だったとも言える。
友人の死、息子との別離。ロッキーはとにかく過去に後悔を背負い続けている。
しかし、これらの問題は今作で何らかの決着が付き、ロッキーは過去のしがらみから開放されることになる。

しかし、見方を変えればこれでロッキーが映画に出る必要がなくなったとも言える。
過去の精算をすべて果たしたロッキーはもうクリードの映画に出る意味がだいぶ薄れてしまったからだ。
確かにセコンド兼トレーナーとしての役目はまだ残っているだろう。
しかし、主役はアドニスだ。ロッキーが出る幕はもう殆どない。もし次回作が出るのなら、アドニスが巣立つお話になるのかもしれない。

あえて不満点を付け足すなら、前作のような感じに初登場時に戦績とかを表示させてほしかったなーとは思う。あの演出かっこよかったし。