こんな夜更けにバナナかよ

こんな夜更けにバナナかよのレビュー・評価・感想

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こんな夜更けにバナナかよ
9

観てよかった

筋ジストロフィー患者の鹿野さん自身の体験をもとにして書かれた小説を実写化したお話です。鹿野さんのお世話をするボランティアの青年とその恋人との交流がそれぞれの視点で描かれています。
こういった闘病の様子が描かれた映画でよくあるお涙頂戴といった話ではなく、逆にユーモアたっぷりで笑える場面が非常に多かったです。
そんな中でも、ボランティアの青年の将来へのやるせない気持ちだとか、それを支える恋人の葛藤、その恋人に想いを寄せるせつない主人公の様子も描かれていて、笑いだけではなくストーリーもしっかりしていました。
ただ病気を悲観するだけではなく、こういった作品に触れることで病気への理解も深まり、身近に感じることができると思います。
そして、鹿野さんご本人もきっと素敵な人だっただろうと思いますが、大泉洋さんの演技が素晴らしく、とても魅力的な俳優さんだと改めて感じさせられました。
特に好きなのは命がけのサプライズのシーンです。普通で言えば不謹慎なのでしょうが、自らの病気をネタにして誰かを笑顔にしてしまう主人公がとても愛おしく、主人公が言うわがままも命を全力で全うしているからこそ生まれてくるものなのではないかと思いました。

こんな夜更けにバナナかよ
9

生きるって。

障害をもっている、いないに関わらず、ひとには出来ることと出来ないこと、得意なこと不得意なことがあります。人間だもの、全てを完璧に出来るなんてことは不可能です。自分には何が出来て、何が得意なことなのかをきちんと把握し、そして自分には何が出来なくて、何が不得意なことなのかを把握し、出来なかったり不得意な自分をしっかり認めて、けして卑屈に思わず、ちゃんと相手に手伝ってほしい、助けてほしいと伝えて一緒にやってもらう事も大事なんだと思います。でも、出来ないから、不得意だからやってもらって当たり前というわけではなく、心にいつも感謝の気持ちを忘れず、自分に出来ることで相手に返せることはないかという気持ちを持つこともとても大事なんだと思いました。人に助けてもらうことは生きていると沢山あると思います。その時はその時は人の優しさに甘えさせてもらい、もし、自分に誰かが、助けて、手伝ってほしいと声をかけてくれることがあったらちゃんと答えてあげることの出来る人になりたいです。そして社会もそんな助けて、手伝っての声をあげやすい優しい世の中になるといいなと感じられる映画です。私もひとつ勇気をもらった気がしてとても元気になれました。

こんな夜更けにバナナかよ
9

わがままになる勇気

実話を元にした映画です。
筋ジストロフィーという難病に侵された男が家族に頼らずに自立した生活を送る物語です。
障がい者を扱った映画は感動系が多いと思いますが、この映画は感動だけじゃない、笑いと感動、そして最後には障がい者の自立について考えさせられます。
主人公鹿野はたくさんのボランティアを集めシフトを組み入浴や食事介助、排泄のケアを依頼しています。そこでは全くの遠慮はなく怒ったり、新しいボランティアには「研修生」と名付け指導しています。
しかしひどい扱いを受けてもボランティア達は鹿野の天性の明るさ、全力で夢に向かっている姿に刺激を受け辞めずに続けています。
鹿野はできない事を頼める勇気の必要性を訴えています。
進行していく病気とは裏腹に、どんどんわがままになっていく姿には爽快さすら感じました。
大泉洋のコミカルながらリアリティーのある演技にどんどん引き込まれていきました。
障害や福祉に関しては正解はないかもしれませんがこれを見た後は自分なりにこうあるべきなのかも、と考える事ができました。
出演者もむやみやたら多くなく、わき役もいい味を出しておりとても見やすかったと思います。
もう一度見たいと思える作品でした。