リリーのすべて

リリーのすべて

『リリーのすべて』とは、世界で初めて性別適合手術を受けた、リリー・エルベの実話を元に描いたヒューマン・ドラマ。2015年にアメリカ、イギリス、ドイツで製作された合作映画である。風景画家である主人公はある日、肖像画家の妻に頼まれ女性モデルの代役を引き受ける。そのことがきっかけで、自分の中に女性の存在があることに気付き始める。悩み苦しむ夫の変化に困惑しながらも、妻のゲルダは夫の本質を尊重し、理解を深めて行く。概念を超えた夫婦の絆と美しき愛の物語。

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リリーのすべて(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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レ・ミゼラブル(レミゼ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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2012年に公開されたミュージカル映画。主役のジャンバルジャンが牢獄から仮釈放されるシーンから始まる。ジャンバルジャンを追いかけるジャベール警部、ジャンバルジャンに自分の子供を託すファンティーヌなどの登場人物たちにより彼の人生は激動の時代を駆け抜けることとなる。そしてフランス革命が起き、それぞれの人生が変わるのであった。一人の男の一生を描いた超大作である。

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ジェイソン・ボーン(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『ジェイソン・ボーン』とは『ボーンシリーズ』の5作目で、2016年公開のサスペンス・アクション映画。記憶を失くした元CIAトップ工作員ジェイソン・ボーンが、CIAの極秘計画を暴いてから9年後。地下格闘技で生計を立てていたボーンの元に、彼の過去に関する新たな事実や極秘作戦を探り当てたかつての協力者ニッキーが現れる。情報の暴露を恐れたCIAに襲われる2人。一方CIAの女性捜査官ヘザーは愛国心のあるボーンを復帰させようとする。スリリングな展開、ラスベガスでのシリーズ屈指の激しいカーチェイスは必見。

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博士と彼女のセオリー(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『博士と彼女のセオリー』とは2014年にイギリスで製作された、物理学者のスティーヴン・ホーキング博士と元妻のジェーン・ホーキングの出会いとその後を描いた伝記映画である。スティーヴンは21歳で筋萎縮性側策硬化症(ALS)を発症し余命2年と宣告されるが、ジェーンの献身的な愛情に支えられ苦しみながらも困難に立ち向かって行く。第87回アカデミー賞では5部門にノミネートされ、主演のエディ・レッドメインは主演男優賞を受賞した。監督はジェームズ・マーシュが担当し、脚本をアンソニー・マッカーテンが担当している。

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アクアマン(DCEU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『アクアマン』とは、アメリカ合衆国で2018年12月21日に公開されたスーパーヒーロー映画。日本では2019年2月8日に公開された。「DCコミックス」のアメリカン・コミック『アクアマン』の実写映画で、『DCエクステンデッド・ユニバース』シリーズの6番目の作品である。監督はジェームズ・ワン。海底王国アトランティス帝国の女王である母と、人間の父との間に生まれた主人公アーサー。人間として地上で成長したアーサーだったが、ある日を境に海底王国間の戦争に巻き込まれる事になる。

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ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』とは2018年に公開された『ファンタスティック・ビースト』シリーズ2作目の映画。『ハリー・ポッター』シリーズと同じ"魔法界"を舞台とした作品で、『ハリー・ポッター』シリーズの公式スピンオフ前日譚の第2弾。 闇の魔法使いグリンデルバルドが移送中に逃亡するシーンから物語が始まる。巨大な力を求め仲間を集めるグリンデルバルドとの攻防が繰り広げられる。 黒い魔法使いグリンデルバルドを追う魔法動物学者ニュートの新たな冒険が描かれる。

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コードネーム U.N.C.L.E.(アンクル)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『コードネーム U.N.C.L.E.(アンクル)』とは、2015年の英米合作で制作されたスパイ・アクション映画。1960年代に、アメリカや日本で放映されたテレビドラマ『0011ナポレオン・ソロ』をリメイクした映画。監督は『シャーロック・ホームズ』シリーズを手掛けたガイ・リッチーが務めた。アメリカの「タイム」誌は、本作を「2015年の映画トップ10」の第9位に挙げている。 東西冷戦下を舞台に、米ソ両国のエージェント同士が手を組み凶悪テロを阻止するというスリリングなストーリー。

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ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』とは2016年に公開された『ファンタスティック・ビースト』シリーズ1作目の映画。『ハリー・ポッター』シリーズと同じ"魔法界"を舞台とした作品で、『ハリー・ポッター』シリーズの公式スピンオフ前日譚。原作者J.K.ローリングが脚本を手がけた。 イギリスの魔法使いニュートが魔法動物達と共にニューヨークに降り立つところから物語が始まる。手違いで逃げ出してしまった魔法動物達とニューヨークで起こった不思議な事件。魔法動物と魔法使いによる新たな魔法界の物語。

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ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』とは2022年に公開された『ファンタスティック・ビースト』シリーズ3作目の映画。『ハリー・ポッター』シリーズと同じ魔法界を舞台とした作品で、『ハリー・ポッター』シリーズの公式スピンオフ前日譚の第3弾。主人公ニュートらに協力を要請し闇の魔法使いグリンデルバルドの陣営に対抗するチームを作ったダンブルドア。魔法界を支配しようとするグリンデルバルドの企みを阻止するため、寄せ集めの凸凹チームが魔法動物と共に戦いに挑む。ダンブルドアの過去が明かされる物語。

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英国王のスピーチ(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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幼い頃から吃音というコンプレックスを抱え、人前に出ることが苦手だった英国王ジョージ6世。言語療法士のライオネルは独自の練習法で彼に自信をつけさせていく。コンプレックスを克服し王として成長していくジョージ6世の姿と、ライオネルとの身分を超えた友情を、史実に基づいて描いた歴史ドラマ。 第83回アカデミー賞において、作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞の4部門を受賞。監督はトム・フーパー。

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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』とは、シリーズ第25作目にあたる2021年のスパイ・アクション映画。主演のダニエル・クレイグは、本作を以てジェームズ・ボンド役を引退した。テロなどを陰で操る秘密組織・スペクターとの闘いを終え、00エージェントを退いたジェームズ・ボンドは、ジャマイカで平穏な日々を過ごしていた。ある日、CIAの旧友フィリックス・ライターから助けを求められ、誘拐された科学者の救出任務を引き受ける事になる。凶悪な最新技術を備えた謎の黒幕を追うボンドに、最大の危機が迫る。

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二ッ星の料理人(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『二ッ星の料理人』は2015年にアメリカで公開されたヒューマンドラマ映画である。料理の世界を舞台に、孤高の天才料理人・アダムの挫折と成長の軌跡をたどる美食エンターテイメント作品だ。酒とドラッグに溺れ転落したアダムは、再起を目指してロンドンでレストランをオープンさせる。完璧な料理を追い求めようとするアダムは周囲とぶつかり合いながら、完璧なだけでは人の心を動かせないことに気付いていく。天才だが横暴なシェフが、出会った仲間との絆や恋を経験し、人として成長していく姿を描いた心温まるヒューマンドラマだ。

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007 スカイフォール(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『007/スカイフォール』(原題: 『Skyfall』)とは、2012年公開のスパイアクション映画で、「ジェームズ・ボンド」シリーズの第23作目。ダニエル・クレイグがMI6諜報員ジェームズ・ボンドを演じる3作目の作品である。全世界での興行収入は約11億ドル。 ボンドはトルコでのミッション中に、女性エージェントの誤射により渓谷に落下し、行方不明となっていた。数か月後、MI6本部が何者かに爆破された。その一報を目にしたボンドはロンドンに戻り、007への復帰テストに臨むのだった。

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007 スペクター(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『007 スペクター』(原題: 『Spectre』)とは2015年公開のスパイアクション映画で、「ジェームズ・ボンド」シリーズの第24作品目。ダニエル・クレイグがMI6諜報員ジェームズ・ボンドを演じる4作目の作品である。全世界での興行収入は約8億8000万ドル。前作『007 スカイフォール』(原題: 『Skyfall』)に次ぐシリーズ2位の興行成績を収めた。ボンドはメキシコで、ある組織の殺し屋スキアラを追っていた。ボンドの出生の秘密と極秘組織の正体に迫る、シリーズの中でも異彩を放つ名作だ。

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実力派俳優エディ・レッドメインが2016年の映画ファンタスティック・ビーストで主役!「リリーのすべて」の演技が評価される

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2016年、『ハリー・ポッター』シリーズより前の時代が舞台の作品『ファンタスティック・ビースト』シリーズの第1作目が公開されました。その主演を務めたのは、実力派俳優のエディ・レッドメインです。彼は『リリーのすべて』という映画で、世界で初めて性転換手術を受けた男性という難しい役を見事に演じ、その素晴らしい演技が高く評価されました。他にも様々な話題作に出演しているので、この記事でまとめています。

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ヘレナ・ボナム=カーターといえば、『レ・ミゼラブル』のテナルディエ夫人役や『ハリー・ポッター』シリーズのベラトリックス・レストレンジ役が有名ですよね。なんとなく想像される通り、どこかぶっ飛んでいる役が多いのが彼女の特徴です。他にどんなのを演じているか、この記事でまとめました。ジョニー・デップも良い意味で変な役が多いけど、ヘレナだってそれに負けてないですよ!

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「民衆の歌」はヴィクトル・ユーゴー原作のミュージカル『レ・ミゼラブル』の劇中歌として作られた曲で、ミュージカル映画でもエンディングテーマとして使われ、世界中に感動をもたらした。「民衆の歌」は『レ・ミゼラブル』に留まらず、テレビCMやフィギュアスケートの曲、サッカーの試合など様々な場所で使われている。

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アン・ハサウェイといえば、数々の名作映画に出演しているハリウッド俳優ですよね。彼女の持つエレガントさ、そして可愛さが最大限に引き出されていて、観ている人の心を癒してくれます。この記事では、そんなアンが出演している代表的な映画を集めました。『レ・ミゼラブル』、『アリス・イン・ワンダーランド』など、いろいろありますよー。

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悲しいことも嬉しいこともどうでもいい事も歌にして大仰に歌いあげるミュージカル作品。それがミュージカルの醍醐味なのだが、何でも歌ってしまうことに苦手意識を持っている人も多い。本記事では、そんな苦手意識のある人にこそ観てほしい、オススメのミュージカル系作品を紹介する。

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2016年に『ハリー・ポッターシリーズ』のスピンオフ映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』が公開された。これはハリーの時代よりも前の出来事を描いた作品である。また同年には『ハリー・ポッターと呪いの子』の舞台も始まった。こちらは『ハリー・ポッターと死の秘宝』の出来事から19年後の話となっている。

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リリーのすべてのレビュー・評価・感想

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リリーのすべて
8

夫婦の話

愛する夫が女になりたいと言ったきたら、、、と、考えると悲しくてたまりません。
リリーも、奥さんのことは好きだったんだろうし、でも、自分の中の女に気がついてしまったし、いろいろ切なかったと思いました。
奥さんの方は、そもそも旦那の女性性を引き出してしまったのは自分だし、絵は売れるしでほんとに複雑だったろうな、と思いました。
最初、ストッキングを履く部分は、なかなかセクシーでよかったです。
最初は、題名もそうだし、リリーが主役の話かなと思いましたが、見てみると、どちらかというと、奥さんの話でした。リリーが、だんだん自分を変えることに夢中になって、男性とキスしたり、もう、はたから見たら、そんな男捨てろよという状態なのに、それでもリリーのことを昔から知ってるから、応援してしまう奥さんの愛、それを見せられた映画でした。
夫婦のことは夫婦にしかわからないといいますが、ほんとその通りなのだと思いました。
リリーも、年もだいぶいってから、自分のことに気がついてしんどかったと思います。
それを支えようとしてくれる人がいたことはどれだけ心強かったでしょう。
リリーの最期は悲しいものだったし、悲しい話ではありますが、夫婦の話として、素晴らしかったと思います。

リリーのすべて
10

リリーのすべて

この作品を見終わった後、ジェンダー問題を抱える人たちが満足に生きられる世界になってほしいと願わずにはいられませんでした。作品中の時代では技術的に性転換手術が難しく、主人公のリリーは手術によって亡くなってしまいます。しかしそのことよりも、女性の格好をして歩いているからという理由で男性二人から暴行を加えられたシーンはとても心が痛みました。
また、リリーの妻も、自分が旦那として・異性として愛していた人が、もう自分を女として愛してはくれないことを受け入れなくてはならず、深く傷つくのです。しかし、自分の愛する人の幸せを願ってリリーの背中を押す彼女は、本当に強い女性だと感じました。
リリー役の俳優アイナー・ヴェイナーさんが大変美しかったです。女性のしぐさや立ち居振る舞いなど相当研究したように思いました。前半の男性のシーンはすごく男っぽいのに女性の格好になるとたちまちエレガントになり、「役者さんはすごいな」と改めて感心してしまいました。
性転換手術の技術がいかに向上したとしても、ジェンダー問題を抱える人たちは周りの人間の偏見によりなかなか自分らしく生きることが難しいです。暴力をふるったり差別をしたりすることは明らかに許されない行為ですが、ジェンダー問題を抱える人が特に自分の身近な人であればあるほど、それを受け止めることは並大抵のことではないと感じます。

リリーのすべて
10

深い愛と苦悩の物語

1920年代、画家として成功していたアイナー・ベルナーは、肖像画家の妻・ゲルダに頼まれ女性モデルをしたことをきっかけに、自身の中の女性の人格「リリー」を意識し始めます。
始めは悪戯だった女装がリリーとして目覚め、アイナーでいられる時間が少なくなります。ゲルダは混乱し、悲しみ寄り添いながら、夫もリリーも支えていきます。そして、世界初の性別適合手術を受けます。1回目は性器を取り、回復してから2回目の手術で膣を作るのです。1回目の手術でゲルダは「アイナー」と別れます。術後すぐに「リリー」の元にゲルダは向かいます。リリーはデパートガールとして働き、元々の自分の「性」(女性)を取り戻すべく2回目の手術を受けますが、危険な状態になり、ゲルダの見守る中亡くなります。

男性から女性への心の動きと、葛藤、妻への愛をエディ・レッドメインが圧倒的な演技で魅せます。そして、妻ゲルダをアリシア・ヴィキャンデルが深い愛を熱演します。ゲルダは難しい役だと思います。「リリー」が主人公ですから、ゲルダの心理は深く描かれていないのですが、それを見事に表現しています。「ジェンダー」とか関係なしにしても、是非観るべき映画だと思います。素晴らしく、又、悲しい物語です。

リリーのすべて
8

エディレッドメインの美しさが凄かった!

1926年、デンマーク・コペンハーゲンに暮らす肖像画家ゲルダと風景画家アイナーの話。
夫のアイナーは美術界でも少しずつ評価は上がってきてますが、妻ゲルダはなかなか認めてもらえず苦戦しつつも夫婦仲はとても良好!
ある日、ゲルダが描きかけていたバレリーナのモデルが来れず急遽、夫・アイナーに頼むことに。
拒否しつつも衣装を合わせるだけで良いというゲルダに、レースの広がった綺麗な衣装を手に取ったアイナーはその瞬間、言い知れぬ感情が自分の中に目覚めた事に戸惑います。
そこへ遅れてやってきたモデルのバレリーナは、衣装を合わせてポーズを取るアイナーを見て「リリー」と面白がって名付けました。
そして妻ゲルダもそんな夫を冗談で女装させて友人のパーティーに出席させた事から、アイナーの中でどんどん「リリー」が目覚めてきます。
ちょっとした冗談から恐らくずっとアイナーの中で眠っていた「リリー」を目覚めさせてしまった事で、アイナーは「リリー」になるべく、世界で初めて性転換手術を受けます。

アイナー役のエディ・レッドメインが後半は本当の女性のように美しいリリーになっていく変化が素晴らしく、そして彼を最初から最後まで、最後はもう夫という存在ではなくなったのに深い愛で支えた妻ゲルダを演じたアリシア・ヴィキャンデルの画面から滲み出る愛情に涙しました。
この時代に性転換手術という未知の医療に踏み切った2人の物語を、コペンハーゲンの寂しげな風景、パリの華やかな背景に載せてとてもとても丁寧に綴られた作品です。

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