ヴェノム / Venom

『Venom(ヴェノム)』とは2018年、マーベル・コミックのヴィランであったキャラクターをメインとして作られたルーベン・フライシャーが監督のスーパーヒーロー映画である。公開され3日で世界興行収入2億ドルを突破した。1987年に初めて登場し、それからはスパイダーマンと対峙するキャラクターとしてコミックで描かれているが、映画ではダークヒーローとして悪の人間と戦うという物語になっている。ヴェノムというのは地球外生命体である”シンビオート”の「ヴェノム」が主人公である「エディ・ブロック」に寄生してできたキャラクターであり一人称は「We(俺たち)」である。地球上であれば最強になれるというヴェノムに対し正義感の強いエディは”いい人間は傷つけてはいけない”と教え、二人で悪い人間に立ち向かう。ヴェノムと主人公の絶妙なコンビネーションによって成されるスリリングなアクションシーンだけでなく、二人の掛け合いによるコメディー的な要素も含まれている作品。

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ヴェノム(Venom)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ヴェノム(Venom)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ヴェノム(Venom)』とは、2018年に公開されたアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画である。日本での公開は2018年11月2日。ソニー・ピクチャーズの保有するマーベル・コミックのキャラクターを実写映画化した『ソニー・ユニバース』シリーズの第1作品目。 地球外生命体シンビオートに寄生され、ヴェノムに変身する特殊能力を手に入れたジャーナリストエディ・ブロックの闘いを描く。

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スパイダーマンの歴代スーツまとめ

スパイダーマンの歴代スーツまとめ

『スパイダーマン』とは、MARVEL COMICS発祥のアメコミヒーローである。 スパイダーマンは、スパイダースーツを着用してヴィランたちと戦いを繰り広げる。これまでスパイダーマンは『サム・ライミ版スパイダーマン』『アメイジング・スパイダーマン』『MCUスパイダーマン』の3つのシリーズで映画化されてきた。シリーズによってスパイダースーツの形状や能力が異なっている。

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マーベル映画作品(MCU)フェイズ3のネタバレ解説・考察まとめ

マーベル映画作品(MCU)フェイズ3のネタバレ解説・考察まとめ

MCUのフェイズ3では今までの10年間を一区切りさせるということで、大人気の原作を元にしたシビル・ウォーを皮切りにインフィニティ・ウォー以外でもヒーローの大規模なクロスオーバーが描かれている。また、インフィニティ・ストーンの謎が次々に明かされるフェイズでもある。スパイダーマンやドクター・ストレンジなどの新たなヒーローも参入し、フェイズ4に向けた伏線も張られ始める。 MCUフェイズ3の作品同士・キャラクター同士の繋がりや時系列的な関係性について深掘りする。

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マーベル映画作品(MCU)フェイズ1のネタバレ解説・考察まとめ

マーベル映画作品(MCU)フェイズ1のネタバレ解説・考察まとめ

マーベルは2008年公開のアイアンマンを皮切りに、個々のヒーロー映画の世界を全てつなげてひとつの物語にするという試みを開始した。フェイズ1では中心となるヒーローたちのオリジンを中心に構成されていて、長い歴史のあるアメコミを初めて見る人にもわかりやすくヒーローが紹介されている。 MCUフェイズ1の作品同士・キャラクター同士の繋がりや時系列的な関係性について深掘りする。

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マーベル映画作品(MCU)フェイズ2のネタバレ解説・考察まとめ

マーベル映画作品(MCU)フェイズ2のネタバレ解説・考察まとめ

マーベル作品の個々のヒーロー映画をひとつながりの物語にするMCUシリーズ。フェイズ2ではアントマンやスター・ロードなど新たなヒーローの登場もあるが、既出のヒーローの内面の掘り下げも多く行われている。特にチームの中心となっているアイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソーの3人についてはアベンジャーズとしてではなく関わった事件について描かれた。 MCUフェイズ2の作品同士・キャラクター同士の繋がりや時系列的な関係性について深掘りする。

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MCUシリーズにおけるインフィニティ・ストーンのネタバレ解説・考察まとめ

MCUシリーズにおけるインフィニティ・ストーンのネタバレ解説・考察まとめ

マーベルスタジオが制作するスーパーヒーロー映画作品群「マーベル・シネマティック・ユニバース」。多数の作品が作られているMCUシリーズにおいて、物語の重要なカギとなる存在が、インフィニティ・ストーンである。6つ存在するこの石はすべてを集めたものに絶大な力をもたらすという。それぞれの持つ力と、その6つの力が集まる映画「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」にて、どのような力を発揮したのかについてをまとめる。

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ダークナイト ライジング(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ダークナイト ライジング(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

2012年に公開された、アメリカ・イギリス共同制作の実写アクション映画。監督はクリストファー・ノーラン。 ゴッサム・シティに平和が訪れ、ブルース・ウェインもバットマンを引退していた。しかしベインと名乗るテロリストが現れ、ゴッサムは再び壊滅の危機にさらされる。 バットマンとして復活したブルースが、窮地に陥りながらも、ゴッサムのために命を懸けて戦う姿が描かれる。

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マッドマックス 怒りのデス・ロード(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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前作『マッドマックス/サンダードーム』以来、27年ぶりに製作された『マッドマックス』シリーズの第4作。2015年公開のオーストラリア映画。第88回アカデミー賞では10部門にノミネート、最多の6部門を受賞した。石油も水も尽きかけた世界。資源を独占し、暴力で民衆を支配する軍団に捕われた元・警官マックスは、自由への逃走を開始。凄まじい追跡、炸裂するバトル。絶体絶命のピンチを迎えた時、決死の反撃が始まる。

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アイアンマン2(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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マーベルコミックにおいて連載されている作品が原作であり、マーベルシネマティックユニバースにおいては第3作品目である。2010年公開。前作でアイアンマンとして活動することを宣言してから半年後の世界を描いており、アベンジャーズ計画が本格始動した回。装着した生命維持装置により命の危機に直面するトニーだったが、同時にライバル会社のハマーと組んだ電撃の鞭を操るウィップラッシュの襲撃に遭ってしまう。

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アイアンマン3(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

アイアンマン3(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

マーベルで連載されているヒーローコミックの実写化作品で、アイアンマンシリーズとしては第3作品目。”アベンジャーズ”のNY決戦後の1年後の話で、アイアンマンことトニーがテロと、自身の精神的問題と戦う。1作目からトニーを苦しめている悪の組織、テン・リングスとの最終決戦が今作では描かれていて、シリーズで1番多くのアイアンマンスーツが登場するのも見どころのひとつ。

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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(Avengers: Infinity War)」は2018年公開のアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画。マーベル・スタジオ製作。2008年の『アイアンマン』から続くマーベル・シネマティック・ユニバース作品の第19作目にして集大成となる「アベンジャーズ」シリーズの第3作。 シリーズ最大のスーパーヴィランのサノスとの闘いが描かれる。舞台は全宇宙のあらゆる場所で、シリーズで最もスケールの大きい闘いが展開。 現在、世界で史上最も成功したスーパーヒーロー映画。

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スパイダーマン2(サム・ライミ版)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

スパイダーマン2(サム・ライミ版)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『スパイダーマン2』とはサム・ライミが監督した2004年のアメリカ映画。2002年公開の『スパイダーマン』の続編で、3部作の2作目である。スタン・リーとスティーヴ・ディッコのアメコミが原作。大学生になったピーター・パーカーはスパイダーマンとして日々街の人を助けていたが、スパイダーマンの生活が忙しくなり過ぎて、次第にピーター・パーカーの生活に支障をきたすようになってしまう。そしてピーターは突然スパイダーマンの力を失い、思い悩んだ末に「スパイダーマンを辞める」ことを決意する。

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グレイテスト・ショーマン(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

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『グレイテスト・ショーマン』とは2017年に公開された、アメリカで19世紀に活躍した興行師「P.T.バーナム」をモデルとしたミュージカル映画である。奇抜なアイデア故に奇人扱いされていた「P.T.バーナム」は、ピンチをチャンスに変えて「史上最大のショー(The Greatest Show)」を作りあげていく。主演は『レ・ミゼラブル』でも活躍したヒュージャックマンが務め、音楽は『ラ・ラ・ランド』も担当したベンジ・パセック&ジャスティン・ポールのコンビである。

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スパイダーマン(サム・ライミ版)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

スパイダーマン(サム・ライミ版)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『スパイダーマン』とは、スタン・リーとスティーヴ・ディッコのアメコミが原作、サム・ライミ監督の2002年公開のアメリカ映画。全3部作の1作目である。高校生のピーター・パーカーは校外学習先で遺伝子操作された“スーパースパイダー”に偶然かまれ驚異的な力を手に入れた。幼なじみのメアリー・ジェーン・ワトソン(MJ)や友人のハリー・オズボーンとともに過ごしながら、ピーターが正義のために悪と戦うスパイダーマンになるまでが描かれている。

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ブラックパンサー(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ブラックパンサー(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ブラックパンサー』とは、2018年公開のアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画。マーベル・スタジオ製作。2008年の『アイアンマン』から続くマーベル・シネマティック・ユニバース作品の第18作目。 アフリカの小国ワカンダを舞台に、ヒーローにして国王のブラックパンサーとワカンダの支配を目論むヴィラン・キルモンガーとの闘いを描く。 現在、アメリカで史上最も成功したスーパーヒーロー映画。

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インクレディブル・ハルク(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

インクレディブル・ハルク(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

2008年に公開された、マーベルコミックスに登場するヒーローの実写化作品である。『アイアンマン』をスタートとしたMCUシリーズの第2作目であり、型破りなヒーロー・ハルクの誕生の経緯を描いている。ハルクに変身するため軍から追われることになったバナー博士の苦悩が物語の軸。次作から主人公・バナー博士の俳優が変更になっているため、エドワード・ノートン演じるバナー博士を見られるのはこれが最初で最後である。

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ドクター・ストレンジ(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ドクター・ストレンジ(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ドクター・ストレンジ』とは、2016年に公開されたアメリカ合衆国のスーパーヒーロー映画。日本での公開は翌年2017年1月27日。製作はマーベル・スタジオ、配給はウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ。マーベル・コミックの実写映画の中でも、同一の世界観を共有する「マーベル・シネマティック・ユニバース」シリーズとしては第14作品目。不慮の事故により医師の道を断たれ、厳しい修行の末に魔術師として再起した元天才外科医ドクター・ストレンジと、闇の魔術を操る集団との戦いを描く。

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キャプテン・マーベル(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

キャプテン・マーベル(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『キャプテン・マーベル』とは、アメリカ合衆国で2019年3月に公開されたスーパーヒーロー映画である。MCUシリーズとしては第21作品目。記憶を失った主人公ヴァースは、惑星ハラで暮らすエリート女性戦闘員である。任務の途中で訪れた1990年代の地球・アメリカでアベンジャーズ結成前のニック・フューリーと出会ったヴァースは、彼と行動を共にするうちに失った真実の記憶を取り戻し、自らの使命に気づくことになる。

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アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

”Marvel's The Avengers”の続編として、ジョス・ウェドン監督を中心に制作され2015年に公開された。原作コミックでも人気のヴィラン、ウルトロンの人類滅亡の野望を止めるべくアベンジャーズが再び立ち上がった。 20世紀FOXが製作するX-MENの方で出演していたためMCUには出ないと思われていたクイックシルバーが参入し、ファンを驚かせた。

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マイティ・ソー バトルロイヤル(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

マイティ・ソー バトルロイヤル(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

2017年に公開された、マーベルコミックスのヒーローである雷神ソーを主役としたシリーズの第3作品目。人気ヴィランのロキもソーと共に故郷アスガルドのために戦うことから、トレイラーの公開時から大きな話題になっていた。ソーの姉である死の女神ヘラが復活したことでアスガルドは大きな混乱に陥った。アスガルドを守るため、ソーは無敵の怪物ハルクと自分の弟であるロキと協力して戦いに身を投じる。

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ジェイソン・ボーン(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ジェイソン・ボーン(映画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ジェイソン・ボーン』とは『ボーンシリーズ』の5作目で、2016年公開のサスペンス・アクション映画。記憶を失くした元CIAトップ工作員ジェイソン・ボーンが、CIAの極秘計画を暴いてから9年後。地下格闘技で生計を立てていたボーンの元に、彼の過去に関する新たな事実や極秘作戦を探り当てたかつての協力者ニッキーが現れる。情報の暴露を恐れたCIAに襲われる2人。一方CIAの女性捜査官ヘザーは愛国心のあるボーンを復帰させようとする。スリリングな展開、ラスベガスでのシリーズ屈指の激しいカーチェイスは必見。

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マイティ・ソー(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

マイティ・ソー(MCU)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

アメリカのMARVELが出版しているコミックスに出てくるヒーロー、マイティ・ソーが主役の映画シリーズの第1作目である。個々のヒーロー映画をクロスオーバーさせたMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の中では第4作目に当たる。アスガルドの第1王子のソーは、その傲慢さゆえに弟の策略にのり人間界に追放されてしまう。人間たちと関わるうちに感謝の心を学んだソーは、弟を止めるために立ちあがる。

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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(GotG2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(GotG2)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

マーベルコミックスのヒーローチーム・ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーが主役の映画の第2弾。 前作で瀕死の重傷を負ったグルートがベビー・グルートとして復活し、ほのめかされていた主人公ピーターの出生の秘密が明らかになる。相変わらずヒーローとはかけ離れた言動のメンバーたちが大暴れする、コメディ色の強いシリーズである。 MCUシリーズとしては第15作目で、2017年に公開された。

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ヴェノム / Venomのレビュー・評価・感想

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ヴェノム / Venom
10

見た目は怖いけど中身は優しいヴェノムの魅力

スパイダーマンの宿敵として登場するヴェノムですが、この映画では人間思いのある良い奴として登場します。スパイダーマンに出てくるヴェノムとはまた違います。見た目は凶悪でホラーが苦手な方は怖いと感じるかもしれませんが、見ていくうちに見た目よりヴェノムの愛くるしさや優しさ、無邪気な一面が見えてきます。
ヴェノムの他に3体のシンビオートが人間界に来ましたが、シンビオートによってそれぞれ個性があって人間と同じで面白いです。ヴェノムの宿主である主人公のエディ・ブロックとヴェノムは苦手なものが一緒なので似た者同士で気が合うのかだんだんと仲良くなっていきます。
可愛いだけでなく戦う姿もカッコイイヴェノムですが、アクションシーンはさすが海外といわんばかりの構成で、カメラワークも面白いですし、何よりCG加工が違和感なくてワクワクするシーンが多いのが見どころです。エディがヴェノムに変身するシーンは初め見たときは迫力があってさすがに怖かったですが、何回も見ていると怖さがカッコイイに変わっていき、次回作も見たいと思わせてくれます。
ホラー要素はありますが、グロいシーンは映っていないので苦手だけど見てみたいという方でも見やすいと思います。この映画は内容だけでなくエンディング曲がヴェノムとマッチしていてとてもカッコイイです。

ヴェノム / Venom
7

アメコミヒーロー洋画感想

2018年に公開されたマーベルコミック原作のヒーローアクション作品で、スパイダーマンシリーズに登場したヴィラン・「ヴェノム」を主人公にしたスピンオフ作品です。
人体実験を繰り返すライフ財団を追うジャーナリストのエディに財団が研究していた宇宙生命体「シンビオート」が寄生、やがてシンビオートと奇妙な共生関係となったエディは異形の姿ヴェノムとなって財団と戦う事になる流れで、ヴェノム自体2007年公開の映画「スパイダーマン3」に敵として登場していますが、ここではあくまでカタキ役で本作はその時とはまた違ったヴェノムの魅力を掘り下げた内容となっています。
ヴェノムのビジュアル事態、元となった液状のシンビオートが宿主の体を覆い、黒づくめで牙と長い舌がむき出しのおぞましいビジュアルで、本作でもヴェノムが人を食らうシーンがありますが、本作のシンビオートは宿主にも積極的に話しかけ、主人公エディとの掛け合いが見ていてどこか微笑ましい所があり、一見不気味なヴェノムも見てる内に愛嬌ある存在に思えてくる演出となって不思議な感覚になります。
所謂敵キャラを主役にした作品といえばダークヒーローもの、ピカレスクものとしてハードで暗い印象になりがちですが、本作はそのあたりはやや希薄で、どちらかと言えばエディとシンビオートの凸凹バディもののノリで楽しめる作品となっています。

ヴェノム / Venom
7

シンプルにスピーディに楽しめるエンタメアクション

地球外生命体を利用した人体実験を繰り返し、悪事を企む研究者と、彼に仕事も恋人も奪われた元記者がその地球外生命体=ヴェノムに寄生されたことから反撃に転じていくアクション要素の高いエンタメ作品です。
正義心があるものの行き過ぎたところのある記者には人間味があり、落ちぶれっぷりには同情心すら呼ぶほど親近感のあるキャラクターで好感が持てます。そしてこの主人公にヴェノムが寄生しますが、その奇妙なコンビっぷりが面白おかしく、新鮮味がありました。人間を食う食わないのやり取りが、なんとも面白いです。
ハリウッドといえばのカーチェイスを交えたアクションなども洗練されていて、爽快感すら覚える派手な展開を楽しめます。人間サイドの話は別れた恋人とよりを戻すかどうかなどシンプルなものですが、だからVS悪徳研究者、というわかりやすい本筋にすっと没頭でき、難しいことを考えなくてもただ楽しいという感覚に任せられる映画でした。
ヴェノムの造形は人によってはニガテな人もいるかもしれません。ただ動いてしゃべっているのを観ているうちに、だんだんと可愛げのようなものを覚えてくる人も少なくはないのではと思います。割とグロテスクに口が裂けて舌からよだれをたらして人間も食べてしまうようなイキモノなのに、可愛げをも感じてくるので、性格づくりが上手いな、と感じました。

ヴェノム / Venom
9

宇宙からの侵略者

主演は、筋肉ムキムキのイケメンことトム・ハーディ。
宇宙からの侵略者に体を乗っ取られて、やりたい放題人間食べたりするんですけど、だんだんわかりあって一緒にほかの侵略者である『シンビオート』と戦いを繰り広げていく。
テンポよくすごく面白いです。ただ、中盤までの寄生までのくだりはすこしぐだっていた気がします。
主人公は自分を抑えられないやつで、大物に余計な事言って仕事も恋人も失って踏んだり蹴ったりです(しかも、彼女は別れて速攻別の男と付き合いだすし)。ヴェノムは初めはただの悪い奴かと思ったら結構いいやつで『似たもの同士だから~』って理由で協力してくれたり、それはダメだって言ったらちゃんと言いつけ守ったりすごくかわいいです(笑)。
まぁダラダラした前半ですが、そのフラストレーションを吹き飛ばしてくれるくらいヴェノムへの変身シーンはむちゃくちゃかっこいいです。そのすぐにあるカーチェイスシーンも見やすく、すごくドキドキするんですけど、曲がり角などでヴェノムの黒い物質を体から出して方向転換するシーンはかっこいいです。
あんまり期待せずに見に行ったんですけど、大満足です。ぜひ次作があったら見たいです。

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